ラリー北海道がタイトル返上、2020年APRCはどうなる – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ラリー北海道がタイトル返上、2020年APRCはどうなる

©FIA

新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行を受けて多くのイベントが開催中止や延期を余儀なくされてきた中、6月10日にJAFが改訂版の2020年全日本ラリー選手権カレンダーを発行し、今季も当面はシリーズ開催の目処が立った模様だ。しかし、FIA地域ラリー選手権であるアジア・パシフィックラリー選手権(APRC)の併催を予定していたラリー北海道は、渡航制限解除の見通しが立たないため、今季はAPRCのタイトルを返上することを明らかにしている。

2020年のAPRCは、3月21‐22日のサウスインディアラリー(インド)での開幕を予定していたが、ラリーオブオタゴ、ラリーオブワンガレイ(いずれもニュージーランド)までの開幕3戦が開催延期を発表した。その後、ニュージーランドは国内選手権が2020シーズンの開催自体を断念している。

オーストラリアは、構成を変更して全4戦で国内選手権のカレンダーを発表しており、APRCのパシフィックカップが併催されるラリータスマニアは、11月7-8日に日程変更してカレンダーに残っているが、現状、APRCファイナルに予定されているラリーコフスハーバーの名前はオーストラリア国内戦には名前がなく、同州のニューサウスウェールズでのイベントは名称が保留となっている。

日本のラリー北海道はAPRCのパシフィック/アジアの両カップタイトルがかかっていたが、これを返上。さらに、アジアカップ戦のラリーインドネシアは開催キャンセルを決めたことが伝えられているものの、APRCシリーズ事務局には公式な通達が行われていないとしており、混乱が見て取れる。アジアカップでその他に残るのはチャイナラリーだが、こうなると2020年のシリーズ自体が成立するかどうかも微妙だ。

前代未聞の誰もが予測できない状況の中、APRCのワーキンググループもこれまで動きようがなかったというのが本音のようだが、6月15日にはようやくFIAレベルでのミーティングが行われるという。その後、何かしらの発表が行える見通しだとしており、注目が集まる。

なお、その他のFIA地域選手権では、ヨーロッパラリー選手権が日程を変更してラリーディローマ・キャピターレ(7月24‐26日)を皮切りに全7戦を再構成している一方で、WRCサファリラリー・ケニアが開催キャンセルを決めたアフリカラリー選手権は2020年シーズンの開催を断念している。

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◆2020年APRCカレンダー変更申請等(6月12日現在、編集部調べ)
アジアカップ
3月20-22日 サウスインディア(インド)→延期、日程未定
7月25-26日 メダン(インドネシア)→中止の報道(公式発表なし)
9月11-13日 北海道(日本)→タイトル返上
10月16-18日 龍遊(中国)

パシフィックカップ
4月3-5日 オタゴ(ニュージーランド)→延期、日程未定
5月8-10日 ワンガレイ(ニュージーランド)→延期、日程未定
6月19-21日 タスマニア(オーストラリア)→11月7-8日に日程変更
9月11-13日 北海道(日本)→タイトル返上
11月27-29日 オーストラリア・ニューサウスウェールズ州

ファイナル
11月27-29日 オーストラリア・ニューサウスウェールズ州

◆ニュージーランド国内ラリー選手権
2020年の開催を中止

◆オーストラリア国内ラリー選手権
2020年シーズンを全4戦で再構成

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