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WRCセントラルヨーロッパ:トヨタのセバスチャン・オジエとカッレ・ロバンペラが1‐2発進

©TOYOTA

WRC第12戦セントラルヨーロピアンラリー(ドイツ/チェコ/オーストリア、ターマック)、競技初日に行われたSS1〜2を終えて、5台のトヨタGRヤリス・ラリー1をエントリーしているトヨタは、セバスチャン・オジエ/バンサン・ランデとカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンがそれぞれ首位、2番手につけ、マニュファクチャラーズ選手権確定に向けて上々の滑り出しをみせた。勝田貴元/アーロン・ジョンストンと、TGR-WRT2から参戦するサミ・パヤリ/マルコ・サルミネンは同タイムの4番手、エルフィン・エバンス/スコット・マーティンも6番手で続いている。

(以下、発表リリース)


WRC 第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー デイ1
ヨーロッパ三ヶ国を舞台とするターマックラリーが開幕
オジエが、総合2位ロバンペラに1.6秒差をつけて首位に立つ

10月16日(木)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦「セントラル・ヨーロピアン・ラリー」が開幕。デイ1としてドイツ南東部のバート・グリースバッハ周辺で2本のステージが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 17号車)が首位に立ち、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合2位、TGR-WRT2からエントリーのサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)と勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が同タイムで総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車) が総合6位につけました。

TGR WRT / McKlein

南米大陸でのグラベル(未舗装路)ラリー2連戦を経て、WRCの舞台は再びヨーロッパ大陸へ。4月の第4戦ラリー・イスラス・カナリアス以来となるターマック(舗装路)イベント、セントラル・ヨーロピアン・ラリーがドイツでスタートしました。WRC開催3年目のこのラリーはドイツ、チェコ、オーストリアの中央ヨーロッパ三カ国が舞台となりますが、初日の木曜日はドイツのステージのみを走行。サービスパークが置かれるパッサウから約20km南西に離れたバート・グリースバッハの近郊で、朝8時過ぎからシェイクダウンが行なわれました。全長4.57kmのシェイクダウンでは、ドライバー選手権首位のオジエが2番手、同3位のエバンスが3番手、勝田が8番手、ロバンペラが9番手、パヤリが10番手のタイムを記録。競技本番に向けてウォームアップと、クルマの最終確認を行いました。

TOYOTA

その後、午後2時半からは、シェイクダウンのステージを前後に延長した12.83kmの「ゴルフ&テルメ」のステージをSS1、2として2回走行。好天に恵まれドライコンディションとなったSS1ではオジエが、2番手タイムを分け合ったロバンペラとアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)に1.7秒差をつけるベストタイムを記録。日没により暗くなるタイミングでスタートしたSS2ではロバンペラが、2番手タイムのオジエと0.1秒差のベストタイムを刻みました。その結果オジエが首位を守り、総合2位には1.6秒差でロバンペラが。オジエと5.6秒差の総合4位にパヤリと勝田が同タイムで並び、彼らと0.4秒差の総合6位にエバンスがつけました。

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ユハ・カンクネン(チーム代表代行)
良いスタートを切ることができましたが、ラリーはまだ始まったばかりですし、この先さらに難しいステージやコンディションが待ち受けています。このようなステージはセブにとても合っているので、彼が強さを発揮するだろうと想像していましたが、カッレも良いスタートを切りました。また、エルフィンもそれほど大きく遅れを取っていないので、タイトルを争う我々の3人のドライバーによる好勝負が期待できそうです。それと同時に、マニュファクチャラー選手権も確実に締めくくることができるように願っています。サミと貴元もこのようなターマックの道を速く走ることができると確信していたので、彼らが好調なスタートを切ったことを嬉しく思います。

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
再びターマック路面のラリーがスタートしたことを嬉しく思います。最初のステージは、私としてはあまり喜べる内容ではありませんでした。1回目の走行は何度かミスを犯すなどやや安定感に欠け、2回目の走行ではスピードが少し足りていませんでした。明日に向けては何かを試し、好転させるための材料を見つけなくてはなりません。今夜いくつかのエリアを精査することで、調整可能な部分が見つかるかもしれません。明日は天候の推移を見守る必要がある複雑な一日になると思いますし、特にSS5はかなり厳しいコンディションになるかもしれません。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
かなり良いスタートを切ることができましたし、フィーリングも悪くありませんでした。2回目の走行に向けては2時間の準備時間があったため皆が全開で走り、予想通りタイム差は非常に僅差でした。1回目の走行時は予想以上に多くの落ち葉やダストが路面を覆っていましたが、この後も週末を通して、特に明日はそのような状態が続くと思います。自分たちは出走順が3番手なので、条件がそれほど悪くならないことを願っています。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
満足のいくラリーのスタートでした。わずかなリードではありますが、トップに立つのはいつだって嬉しいものです。ここまでクリーンな走りができていますし、クルマにもかなり満足しています。自分としては2回の走行に違いはほとんどなく、2回目はやや慎重になりすぎたコーナーが2、3箇所あったくらいです。今日のステージは前菜に過ぎず、明日からがメインコースです。難しいステージとコンディションが待ち受ける、非常にチャレンジングな一日になるでしょう。

勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
これまで通り、非常に過酷なラリーですが、クルマの調子は良いですし、まだ2本のステージしか走っていなくて長い道のりが残っているとはいえ、このようにラリーをスタートすることができて嬉しく思います。コーナーには既にかなり多くのグラベルが出ていたので、明日は、とくにチェコのようにコーナーをインカットできる機会が多いステージでは、路面がかなりダーティになる可能性があります。トリッキーなコンディションになりそうですが、ベストを尽くし続けるつもりです。

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サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
総合4位はかなり堅実なスタートだと思います。最初のステージから既に、驚きを感じるほど滑りやすい場所があり、自信を持ってブラインドコーナーに飛び込むのは容易ではありませんでしたが、自分の走りは悪くなかったと思います。しかし、2回目のステージに関しては満足していません。自分たちにとって暗闇での走行は簡単ではなく、路面にどれくらいグラベルが出ているのか判断するのが難しい場所もあったので、最高のステージではありませんでした。それでも悪くもなく、全体としては良いスタートを切れたと思います。

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セントラル・ヨーロピアン・ラリー デイ1の結果
1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) 12m48.4s
2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1.6s
3 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +3.9s
4 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +5.6s
= 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +5.6s
6 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +6.0s
7 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +6.1s
8 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +6.3s
9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +15.4s
10 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +25.1s
(現地時間10月16日18時40分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

明日のステージ情報
競技2日目となる10月16日(金)のデイ2はパッサウのサービスパークを起点に、三カ国で3本のステージを、ミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。日中にはチェコの「カプリツェ」に設定されたタイヤフィッテイングゾーンで、簡易的な整備作業が行なわれます。6本のステージの合計距離は99.00km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は513.37kmとなります。



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