WRCサルディニア:ピレリ「熟知しているイベントだが油断は禁物」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCサルディニア:ピレリ「熟知しているイベントだが油断は禁物」

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WRC単独タイヤサプライヤーのピレリは、グラベル7連戦の2戦目となる今週のラリーイタリア・サルディニアについて「メーカーとして熟知はしているものの、どこに落とし穴があるか分からないことに留意が必要」としている。

サルディニアで主な試練となるのは、特に島の北西部で多く見られるサンディでソフトなグラベル路。しかし同時に、非常にラフにもなり、日差しで気温が上がることもタイヤにとっては厳しい要素となる。速度域が高くナローなステージでは、ドライバー陣はアプローチやセッティングのミスが許されない。今回、モンテラーノは49.9kmと尋常ではない距離が設定しており、タイヤやマシンにも負担がかかる。金曜日最初のタンタリレスは、距離こそ10kmほどしかないが、この20年間で初めて使用するステージのため、警戒が必要だ。

今回のサルディニアでピレリが第一選択肢として用意するタイヤは、Scorpion KXのハードコンパウンド。最長ステージ、最も摩耗の激しい路面、最も高い温度でも、強度と耐久性を確保できる。第二選択肢となるのは、Scorpion KX SAのソフトコンパウンドで、多用途に活躍し、滑りやすい路面やグリップ力の弱い路面でも最適なグリップ力を発揮する。

規定によるタイヤ配給本数は、ハードが24本、ソフトが8本。これにシェイクダウン用の4本が追加され、クルーが選んだコンパウンドのタイヤが割り当てられる。

WRC2勢、WRC3勢はScorpion Kを使用。ラリー1マシン用に開発されたKXの特徴の多くが流用されている。サルディニアでは、ラリー2マシンはK4B(ハード)とK6B(ソフト)、ラリー3マシンには K4A(ハード)とK6A(ソフト)が用意される。この部門の配給本数は、ハードが22本、ソフトが8本で、さらにシェイクダウン用に1セットが追加される。

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テレンツィオ・テストーニ(ピレリ・ラリーアクティビティマネージャー)
「サルディニアは我々が熟知しているラリーで、グラベルタイヤの開発はほとんどここで行ってきたが、今シーズンのここまでのグラベル2戦とはまったく異なり、どこに落とし穴が隠れているか分からず、決して油断してはいけない。

モンテラーノのような超ロングステージや、金曜日全体の厳しいステージにドライバーたちがどのように対応するのか、非常に興味を持っている。通常通り、この日の内容がラリー全体の決め手となるからだ。サルディニアではハードタイヤが鉄板の選択肢だが、ソフトタイヤでより高いグリップを得ることは、多くのステージでチームが選択肢として考えているだろう」

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