ERCリエパヤ:最年少連覇記録に挑むオリバーが初日トップ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ERCリエパヤ:最年少連覇記録に挑むオリバーが初日トップ

©ERC / Thomas Fenetre / DPPI

ERC第2戦ラリーリエパヤ(グラベル)は8月15日、レグ1に設定された4SS、90.21kmの走行が行われ、オリバー・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が首位に立った。ソルベルグは昨年のこのイベントでERC最年少優勝を達成しており、シリーズ最年少連覇記録に挑んでいる。

今季のERC最初のグラベル戦となるリエパヤは25.84kmのステージから始まり、この日は計4本のステージでの構成。シリーズ屈指の高速ステージでは、今回もオリバーがその速さを見せつけた。予選でトップタイムをたたき出し、この日も序盤はソルベルグと首位争いを展開していたニコライ・グリアジン(ヒュンダイi20 R5)が、SS2でクラッシュ。ソルベルグもSS1でエンジンストールでタイムロスしたほか、SS4ではダストで視界が悪化するなかでスピンを喫するなどドラマと無縁ではなかった。しかしアクシデントに見舞われながらも終わってみれば安定して好タイムにまとめたソルベルグは、SS4を含むステージウインも2本獲得。10秒差をつけて最終日を迎える。

ERC / Gregory Lenormand / DPPI

「かなりエキサイティングな1日だった」と語る18歳のソルベルグは、ERC1ジュニア部門でもトップに立った。
「今日の1本目は、思っていたよりもグリップがよかったのでストールしてしまった。回転域を甘く見すぎていて5秒ロスした。SS2は少し抑えすぎてしまったよ。すごくスリッパリーだったからリスクを負いたくなくて、慎重になりすぎた。午後のSS3、SS4はプッシュをかけた。でもダストがひどくて、かなりスリッパリーだったので、低速の左コーナーでスピンをしてしまった。周りがひどいダストだらけだったので、落ち着くまで少し待たなくてはならなかった。たぶん15秒くらいのロスになったと思う。クレイジーだよ。でも、終わってみればまだ首位に立っていた。10秒は大きなリードではないけど、この高速ステージでは小さくてもマージンがあるのは、明日に向けていいことだよ」

9月のラリーエストニアでのWRC再開戦に向けて準備参戦しているマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 R5)は、マシンの理解を深めるためにアプローチを変えながらの走行。
「勝ちたいという気持ちもあるが、自分にはこうしたいというプランがあるのでそれに沿って走る」と語るオストベルグは、この日最後のステージで「小さなトラブル」も伝えているが、それでも2番手につけて初日を折り返した。
「初日はチャレンジングだった! エンジョイできる場所もあれば、ほかの場所では苦戦したところもあった。自分のドライビングがステップバイステップでよくなっている感触があるので、明日もこの流れを続けていくよ!」

ERC / Gregory Lenormand / DPPI

昨年のERCチャンピオンで開幕戦のローマを制したアレクセイ・ルキヤナク(シトロエンC3 R5)はこの日3番手につけたが、予選が9位に終わったためこの日の走行順は7番手と厳しい走行を強いられた上に、セッティングにも完全に満足できずフラストレーションのたまる1日となった。しかし、オストベルグが選手権外のエントリーであるため、ポイント争いの面ではアドバンテージにつなげている。

ERC / Gregory Lenormand / DPPI

フィンランドの新鋭、エイリーク・ピエタリネンが4番手と健闘。クレイグ・ブリーンが5番手、チームMRFのチームメイト、エミル・リンドホルムはSS4でスリップしたことで、6番手に後退してこの日を終えている。リバースシーティングの規定により、レグ1を10番手で終えたエリック・カイスは明日のレグ2を先頭走行でスタートすることになる。

ERC2はチボール・エルディ(三菱ランサーエボリューションX)、ERC3、ERC3ジュニアは地元ラトビアのマルティン・セスク(フォード・フィエスタ・ラリー4)トップに立っている。

ERC / Thomas Fenetre / DPPI


ERC / Gregory Lenormand / DPPI

フィアット124アバルトRGTのワンメイクシリーズ、アバルト・カップは、強豪のダリウス・ポロンスキーがSS4でダストが広がるなかでクラッシュアウト。グラベル戦初参戦というアンドレア・マベリーニが首位に立つという波乱の展開となっている。

ERC / Gregory Lenormand / DPPI

最終日となる16日のレグ2は、6SS・87.66kmが設定されている。

ERCラリーリエパヤ 暫定結果(レグ1終了時点)
1 O.ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5) 44:25.1
2 M.オストベルグ(シトロエンC3 R5) +10.0
3 A.ルキヤナク(シトロエンC3 R5) +16.2
4 E.ピエタリネン(シュコダ・ファビアR5) +30.6
5 C.ブリーン(ヒュンダイi20 R5) +30.8
6 E.リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +37.0
7 G.ムンスター(ヒュンダイi20 R5) +48.7
8 M.ヘイッキラ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +1:04.8
9 R.ジーツ(シュコダ・ファビアR5) +1:50.4
10 E.カイス(フォード・フィエスタ R5 MkII) +1:54.5



RALLY PLUS