ヌービル、ラジエターにビールつぎ足し初ポディウム死守 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ヌービル、ラジエターにビールつぎ足し初ポディウム死守

 

 今季からWRC参戦を開始したヒュンダイ・モータースポーツ。モンテカルロ、スウェーデンと開幕から2戦続けてノーポイントとペースに乗れずにいたが、メキシコでついに2台が揃ってフィニッシュ。エースドライバーのティエリー・ヌービルは総合3位に入り、チーム初ポイントを初ポディウムで飾った。

 開幕2戦がスノー、アイスとのミックスという特殊路面であるため、今季初の本格グラベル戦が真価を発揮できる舞台として、チームはエースドライバーのティエリー・ヌービル、チームからの初参戦ではあるがメキシコとの相性がいいクリス・アトキンソンに、i20 WRCをフィニッシュに持ち帰ることを絶対命題として託した。

 それでも、高地に設定されるステージは空気が薄くエンジンへの負荷が大きいほか、石が散乱する路面にはワークス勢にトラブルが続出。カレンダー屈指の難関イベントを慎重に走り抜いたヌービルは、総合3位でパワーステージを迎えた。

 この最終SSではヌービルにも不運が巡り、ラジエター破損でフルード切れというアクシデントに見舞われる。あいにく、このパワーステージからサービスまでは33kmのリエゾンが残っていた。しかし、一方で幸運も味方につけたヌービル。TV中継が行われていたこのパワーステージのフィニッシュ後にはTV向けのポディウムセレモニーが行われ、トップクルーにはイベントスポンサーであるコロナビールからメガボトルが贈られたのだ。

 リエゾンを走り始めてエンジンの不調に気付いたヌービルは、このビールをラジエターに注ぎ足しながらサービスまで帰還、競技的なフィニッシュラインであるパルクフェルメインを果たした。

「ロードセクションを走り始めて数kmのところでエンジン温度がすごく上がっていることに気付いた」とヌービル。「すぐにトラブルを修復したが、フルードがすべてなくなっていた。幸い、パワーステージを走り終えた時にビールをもらったので、それでつないだんだ。落ち着け、大丈夫だって自分に言い聞かせながら走った」

 現在、自主的にアルコール断ちを続けているというヌービルだが、そのアルコールによって苦境を脱したのだから、勝負は最後まで分からない。

「チームの全員が本当にがんばってきたので、とてもうれしいリザルト。この週末はとにかく経験を積みデータを集め、2台そろってフィニッシュすることを目指してきたので、予想以上の結果を喜んでいる。この成果を誇りに思うよ」

 3戦目にしてポディウムフィニッシュに導いたチーム代表のミシェル・ナンダンは「とても若いチームなので、このリザルトの意味は非常に大きい。カレンダー屈指の難関イベントで2台がフィニッシュしたということだけでなく、初ポディウムも達成できた。WRCプログラムという大きな挑戦に、短い期間の中で挑んできた。最高のチームで臨んでいるし、この喜びをチーム拠点のアルツェナウ、南陽にあるR&Dセンターのスタッフ全員で分かち合いたい」



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