[修正]WRCエストニア事前情報:待望のシーズン再開は、WRC初開催の高速グラベルが舞台 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

[修正]WRCエストニア事前情報:待望のシーズン再開は、WRC初開催の高速グラベルが舞台

©TOYOTA

3月からの長いブレイクを経て、WRCが待望のシーズン再開を迎える。再スタートの初戦となる第4戦は、選手権に新たに加わったラリーエストニアだ。

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによりシーズンが中断、5カ月ぶりに開催されるWRC戦は、FIAが策定した競技再開に向けてのガイドラインと、エストニア政府による感染防止対策に沿って行われる。チーム、メディア、オフィシャルとラリーに関わる全員が事前にPCR検査を受けることが義務づけられたほか、マスクの装着、ソーシャル・ディスタンスの確保、グループ分散など、感染が拡大する可能性のリスクを最小限に抑えるための対策が厳密に行われる。さらに、エストニア政府は大人数が集まるイベントを制限していることから、ラリールートの観戦者数も人数コントロールが行われる。なお、サービスパークへの観客入場は取り止めとなり、チケットの返金が始まっている。

WRCとしての開催は今回が初めてとなるラリーエストニアだが、イベント自体は2010年から開催されており、この年はエストニア初のWRCウイナーであるマルコ・マルティンが優勝を飾っている。2014〜2016年はERCカレンダーに含まれたほか、2019年はWRC初の公式プロモーショナルイベントとして開催された。この時は全マニュファクチャラーがドライバーをエントリーさせたほか、WRCのトップドライバーも数多く参戦した。エストニアのステージは、フィンランド湾を挟んだ隣国フィンランドと非常に似た性格を持っており、特に速度域の高さとスムーズグラベルの路面は類似している。

前戦メキシコ戦を終了した時点で、ドライバーズ選手権ではメキシコを制したトヨタのセバスチャン・オジエが首位に立っている。スウェーデンで優勝を果たしたチームメイトのエルフィン・エバンスが8ポイント差の2番手。さらに19歳の新鋭カッレ・ロバンペラがWRカーでの初シーズンで4番手につける大健闘と、ドライバーを一新してシーズンを迎えたトヨタが好発進を見せている。日本の勝田貴元も、このラリーエストニアにトヨタ・ヤリスWRCでエントリー。勝田はスウェーデン以来のWRC参戦となる。

ヒュンダイでは、ティエリー・ヌービルが開幕戦のモンテカルロで初優勝を飾り、現在選手権3番手。しかし、エストニアでの注目の的はもちろん、2019年ドライバーズチャンピオンとして母国初のWRC戦を迎えるオィット・タナックだろう。ヒュンダイ移籍後、初戦のモンテカルロで衝撃的なクラッシュを喫したタナックだが、続くスウェーデンとメキシコを連続2位でフィニッシュしており、選手権5番手からの巻き返しを図る。ヒュンダイは、このエストニアにはサードドライバーにクレイグ・ブリーンを起用している。ヒュンダイ2Cコンペティションからは、2019年のWRC2チャンピオン、ピエール-ルイ・ルーベがヒュンダイi20クーペWRCでエントリー。ルーベにとって、初めてのWRカー参戦となる。

Mスポーツ・フォードは、エサペッカ・ラッピとテーム・スニネン、ふたりのフィンランド人に加え、英国のガス・グリーンスミスをフォード・フィエスタWRCのサードドライバーとしてエントリーしている。

WRCの再開戦とあって、WRC2、WRC3部門は合計で28台と、今季ここまでで最多のエントリーが集まった。

WRC2では、選手権リーダーのマッズ・オストベルグがPHスポールのシトロエンC3 R5でエントリー。ヒュンダイ勢は、ニコライ・グリアジンとオーレ・クリスチャン・ベイビーがi20 R5を駆る。Mスポーツ・フォード勢からはアドリアン・フルモーがエントリー。 Toksport WRTはエイビン・ブリニルドセンとメキシコ戦を制したポンタス・ティデマンドのふたりがシュコダ・ファビア・ラリー2を駆る。

WRC3部門では、スウェーデンの勝者ヤリ・フッツネンとメキシコの勝者マルコ・ブラシアに加え、近隣のラトビアで開催されたERC戦で鮮烈な勝利を挙げたオリバー・ソルベルグが登場する。

JWRCはエストニアが今季2戦目。12人のドライバーがノミネートしている中、トム・クリステンセンが選手権首位に立っている。

■ラリールート
今回のラリーエストニアはコンパクトなフォーマットで行われる。開幕ステージは4日金曜日の夕方、タルトゥにあるラーディの滑走路に置かれるサービスパークに隣接される。ラリー全体に設定される計232.12kmのステージのうち、半分は土曜日に走行する。イベント最長のプラングリ(20.93km)から始まる5SSのループを、日中サービスを挟んで2回走行する。日曜日は3本を2回ずつ走行。カンビャ(20.04km)が最終のパワーステージに指定されている。

Jaanus Ree/Red Bull Content Pool

■ラリーデータ
開催日:2020年9月4-6日
サービスパーク設置場所:タルトゥ
総走行距離:869.40km
総ステージ走行距離:233.40km(SS比率26.8%)
総SS数:17

■開催選手権
WRC
WRC2
WRC3
JWRC

2020年WRC暫定スタンディングス(第3戦メキシコ終了時点)
ドライバーズ選手権
1 セバスチャン・オジエ(トヨタ) 62pts
2 エルフィン・エバンス(トヨタ) 54pts
3 ティエリー・ヌービル(ヒュンダイ) 42pts
4 カッレ・ロバンペラ(トヨタ) 40pts
5 オィット・タナック(ヒュンダイ) 38pts
6 テーム・スニネン(Mスポーツ・フォード) 26pts
7 エサペッカ・ラッピ(Mスポーツ・フォード) 24pts
8 セバスチャン・ローブ(ヒュンダイ) 8pts
8 勝田貴元(トヨタ)8pts
8 ポンタス・ティデマンド(シュコダ) 8pts

マニュファクチャラーズ選手権
1 トヨタ・ガズーレーシングWRT 110pts
2 ヒュンダイ・シェル・モビスWRT 89pts
3 MスポーツWRT 65pts

*アイティナリーの修正に合わせて総走行距離と総ステージ走行距離を修正しました。



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