WRCフランス・ポスト会見「スペインでも勝ちを狙う」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCフランス・ポスト会見「スペインでも勝ちを狙う」

©VOLKSWAGEN/Daniel Roeseler

WRCラリーフランスのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。コルシカでの勝利により、タイトル4連覇が現実的に見えてきたオジエ。確定のためにはスペインではマキシマムポイントは必ずしも必要ではないが、それでも計算なく勝利を目指すと公言した。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者
1位:セバスチャン・オジエ=SO(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
1位:ジュリアン・イングラシア=JI(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
2位:ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・モータースポーツ)
2位:ニコラ・ジルソウル=NG(ヒュンダイ・モータースポーツ)
3位:アンドレアス・ミケルセン=AM(フォルクスワーゲン・モータースポーツII)
3位:アンデルス・ヤーゲル=AJ(フォルクスワーゲン・モータースポーツII)
アンドレ・ディエッツェル=AD、フォルクスワーゲン・モータースポーツ

Q:
コルシカでの優勝、おめでとうセブ。ここでの初優勝は、とても満足しているのでは。
SO:
もちろんだ。今回の目標は勝つことだったからね。簡単に行かないことは分かっていた。ターマックで優勝を狙うドライバーはたくさんいるから、金曜日にリードを築けたことには驚いたよ。レースという側面ではあまり楽しめなくなったが、それでもマシンの中ではいい時間が過ごせたし、ほぼ完璧な内容で金曜日からのギャップをコントロールできたから、うれしいと同時に、4度目のタイトルにも近づいた。とにかく素晴らしい週末だった。

Q:
競技キャリアの中には素晴らしい日々が数々ある。パフォーマンス面では、ベストのうちに入るか。
SO:
言った事があると思うけど、パーフェクトな日々はあった。金曜日は全く完璧だったとは言えず、初日は少し慎重になっていて、ノートは少し遅かった。もう少し速く行けたが、スタートはあまりリスクを負いたくなかった。あのようなギャップを作れたのだから、悪かったと言うわけにはいかないよ。

Q:
言ったように、4度目のタイトルが目前に迫っている。今回は可能性もあまり現実的ではなかったが、スペインでは、今回よりもタイトルを意識していくか。
SO:
今回は、計算上では可能性があったが、ほぼそのチャンスはないと思っていたから、まったく気にかけてはいなかった。とにかくイベントに集中したかった。ここで勝てば、タイトルにかなり近づくだろうと分かっていた。これで、シーズン末に向けて、かなりリラックスできる。チャンピオンになるために必要なのは、あと16ポイントくらいだったと思う。次のラリーでも16ポイントだけ狙うようなことはしない。気持ちが楽になったので、次も勝ちを狙っていく。

Q:
ジュリアン、この週末を終えてどんな気分か。ノートに、グラベルクルーとの電話に、疲れ切ったのではないか。
JI:
僕が一番大変だったのは、レッキだ。本番車でリズムに乗ってしまえば、アドレナリンで集中が保てる。レッキは、あそこで仕事の出来が50%決まってしまうので、かなりタフなんだ。とにかく集中しなくてはならない。今朝、僕はコミュニケーションスタッフの一人に、SS5のコーナーの数を数えてくれるように頼んだんだ。ノートが100ページあったからね。あのステージでは659コーナーあった。ちゃんとしたコーナーで、スライドするところはナシだ。それで彼が計算したんだけど、今回は4795コーナーしかなかった。だから、申し訳ないけど、1万コーナーってほどのラリーじゃないんだよ!

Q:
伝説的なラリーのコルシカで勝つのは、特別か。
JI:
そうだね、特に僕にとってはコルシカにはステキな思い出が2つあるんだ。ここには親戚がいるから、子どもの頃から何度もコルシカで夏を過ごしてきた。2007年は0カーに乗っていたんだけど、アジャクシオで0カーと撮った写真がある。後ろには、赤いC4にカーNo1をつけたセバスチャン・ローブがいた。2008年はもちろん、ここでタイトルを獲得した。寂しいのは、僕が休暇を過ごした村を通過するステージがなくなってしまったことだ。たぶんいつか、主催者は僕のためにまた設定に入れてくれたりするんじゃないかな。

Q:
ティエリー、今回は2位だが、この週末は素晴らしいパフォーマンスを披露した。満足しているのでは。
TN:
満足するべきだろうね。ここ数戦、とても順調だ。マシンがしっくりきているので、今回もいいリザルトが出せると思っていた。モチベーションはもちろんとても高まっているし、初日から2位に立って、VW勢からその位置を守り切った。ほぼずっと全力で攻めていた。今日だけは、20秒アドバンテージがあったので、トリッキーなステージでは少しリラックスできたけどね。最終的にはポジションを守れたし、チーム全体にとっても大きな成果だ。

Q:
今朝はプレッシャーを感じていたか。
TN:
そうでもない。グラベルクルーがいい仕事をしてくれたからね。ペースは分かっていたから、とにかくステージを走りながら4輪をクリーンなラインにキープすることだけ。それでフィニッシュではタイムをロスしていなかったんだから、完璧な一日だった。

Q:
コ・ドライバーにはタフなラリーだ。きつくはなかったか。
NG:
個人的にはこのラリーは好きだし、島も好きなんだ。2011年にはティエリーとここで勝っているし、既にいいリズムは築いていた。もちろん、過酷なラリーであることには変わらないし本当に疲れたけど、すごくすごく、すごく楽しめたよ。こういうコンディションは好きなんだ。1位ではなかったけど少なくとも2位につけたし、ジュリアンのおばあさん(イングラシアがなかなか勝たないので口をきいてくれなかった)のためにもうれしいね。

Q:
アンドレアス、金曜日は少しスローな滑り出しだったが、土曜日は一気にペースをつかんだ。何が変わったのか。
AM:
特に変わったことはないんだ。ただリズムをつかむのに時間がかかった。最初はフィーリングもあまりよくなかった。でも、自然に直ってきて土曜日の朝はヤリ‐マティをかわしてティエリーに近づくことができた。でも午後になると彼はとてもいいタイムを出してきたので、それを維持するのが難しくなった。今日は25秒の差があって、残りの距離も少なかった。コンディションが本当にタフな時は、選手権争いとラリーでの2位の間でバランス取りを考えてしまうものだが、トリッキーな時はリスクもとても高いので、3位でとどめてパワーステージでできるだけ攻めた。3ポイントもあと一歩だった。選手権争いでは、とてもいい流れになっている。選手権で後ろにつけているティエリーとの差は1ポイントしか埋まらなかったので、この週末の内容には満足だ。

Q:
セブが今回タイトルを決めるためには、君に何かが起きてしまう必要があったが、それはなかった。去年のスペインのことをみんなが覚えているが、スペインについてはどう考えているか。
AM:
もちろんスペインには、いい思い出がある。またそれを再現できたら、うれしいね! シーズンは、とても好きなラリーばかり残っている。とてもいい流れだよ。

Q:
アンドレアスと組んでの初戦という意味では、修業する面も多いと思うが、今回は一番タフなラリーだったか。
AJ:
たぶんね。モンテカルロも大変だった。最初のラリーだったし、かなり複雑だからね。今回もとてもタフだった。長いステージが多いし、情報も多い。本当に集中しなくてはならない。

Q::
通常、会見にはチームディレクターが出席するのでスベン・スミーツが来ると思っていたのだが、今日は君が出席者だ。アンドレ、それはなぜか。
AD:
スベンからのメッセージを伝えたい。ご存知の通り、現在彼は2つの役職を兼任している。モータースポーツ・ディレクターであると同時に、チームマネージャーでもある。だから、ステージが終わるまでチームを動かしていなくてはならず、出席することができなかった。彼は、コルシカでのパフォーマンスには、チームとして非常に満足している。

Q:
スペインでは、もう少しヤリ‐マティ・ラトバラの速い走りが見たいと思うが、今回はいつものヤリ‐マティではなかった。セットアップの方向性が違っていたと言っていたが、今日は何かを変えて少しよくなったようだ。しかし、それでもいつも通りではなかった。
AD:
彼は、ブレーキのフィーリングに満足していなかった。ブレーキパッドを色々変更していた。最終的にはパフォーマンスが戻ってきたが、ラリーで順位を戻すには遅すぎたと思う。また、主催者の尽力にも感謝を伝えたい。このラリーは、とても改善されたと思う。ここにいる6人はみんな、ビッグチャレンジに挑んできて、毎日寝る時間も少なかったと思うが、クラシックなラリーとしては独特の側面もあるべきだと思う。昨年から比べて本当によくなったし、来年も楽しみにしている。



RALLY PLUS