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TGR WRCチャレンジプログラム4期生で、ヤルッコ・ニカラのコ・ドライバーとして、ルノー・クリオ・ラリー4で初めてのWRC参戦に挑んでいる前川富哉。土曜日は、残念ながらリタイアとなった。その進捗を振り返る。
<SS14終了後> 総合46番手
──午前のループはどのような感じでしたか?
レッキで見たとおりのトリッキーな道でしたし、最後は雨も降ってきて。後半のセクションはマディですごく滑りやすく、道に留まるのもかなり大変だったのですが、特にどこもヒットすることなく、クルマもほぼきれいな状態で無事に帰ってくることができたので、午後も引き続きこの調子でいきたいです。いま、雨がかなり降っていて大変なのですが、安定してフィニッシュしていきたいと思います。
──午後も雨が続きそうですが、そういう状況でペースノートで気をつけることはどういう点ですか?
たとえば、滑りやすくなった時にブレーキングの距離が延びてしまうので、速いセクションからタイトコーナーに差し掛かるところの読みを少し早めに注意して読むようにする、といったことに気を遣っています。逆に、一回失速した後の加速は遅くなってしまうので、その後は早く読みすぎるとドライバーが覚えられないのでリズム変化は大きくなりますが、そういうところを意識して読んだりしています。
<サービスパークに帰還後> SS16でリタイア
──状況を聞かせてください。
2ループ目のSS16のバスティラでリタイアとなりました。電気系統のトラブルで、オルタネーターからの電源の充電がうまくいかず、シャットダウンして止まってしまう状況でした。その前のSS15でトラブルが出て、一度エンジンがストップしてしまったのですが、おそらくケーブルの調子が悪くて、予備のケーブルをバイパスしたりして繋いだら直ったので、走行を継続しました。でも、100%は直り切ってはいなかったようで、トラブルが再発してクルマが止まってしまい、続行不可能となりました。
トラブル自体はそんなに深刻なものではないので、日曜日は再スタートできると思います。調子は良かったと思うので、2ループ目を走り切れなかったのは残念です。目玉のオウニンポウヤも走れそうなので、気持ちを切り替えて、明日もしっかり経験を詰めるように準備して臨みたいと思います。
(Keiko Ito)