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2025年WRC第9戦フィンランド、TGR WRCチャレンジプログラム2期生の山本雄紀は、土曜日のSS18までを終えて、WRC2の4番手につけている。3番手につけるロベルト・ビルベス(シュコダ)とは57.4秒の差があり、5番手のエミル・リンドホルム(シュコダ)とは14.8秒差、さらに6番手のロメット・ユルゲンソン(フォード)とは15.2秒差と、気の抜けない展開となりそうだ。
<SS14終了後> WRC2 6番手
──今日ここまでの感触を教えてください。
コンディションとしては昨日よりトリッキーになっています。ウエットでところどころグリップが変わる感じでしたが、自分のフィーリングとしては悪くないSSが続いていて、バスティラやパイヤラのような伝統的なところではフィンランド人選手のタイムにはマッチできていないものの、昨日の感覚をそのまま引き継げているような感じはあります。あとはクルマもドライビングも、もう少しこういうコンディションで気持ち良く踏んでいけるようなポイントを見つけたいと思います。
──午後に関しては何かを変更して臨みますか?
轍を見越してちょっと車高を変えたりするくらいで、大きく変えるつもりはありません。ドライビングでアジャストできる部分もたくさんあると思うので、それで様子を見ていきます。
<SS18終了後> WRC2 6番手
──土曜日をクラス4番手で終えました。明日は表彰台が見えてきましたか?
前とはタイム差はあり、後ろは近いので、まったく気が抜けない状況です。もちろん何があるか分からないのですが、いまの走りをずっと続けていけば確実に良いポジションでラリーを終えることができると思います。WRC2では良い順位で僅差のバトルをするのも初めてですし、良い緊張感を保ちながら走れているので、明日もこのような機会を楽しみながら走りたいと思います。
──高速グラベルラリーでの戦いは自信に繋がるのではないですか?
そうですね、午前中もそうでしたが、全員が経験があるSSではちょっと置いていかれる部分はありますが、新しいSSではかなり良いタイムを出せたので、そういった場所では自分のペースノートの精度も良いことが確認できましたし、互角に戦えることが分かったので、自信にも繋がりました。
──今回のフォーマットでのオウニンポウヤは走った経験がありますか?
去年は今回より長かったのですが、1ループだけ走っています。
──1年前のSSでも、けっこう覚えているものですか?
オウニンポウヤだけは覚えるのがとても難しいんです。他のステージはペースノートを聞いていればなんとなく道のイメージができて走ることができるのですが、オウニンポウヤだけはそれだけでは足りないんです。非常に速度が高いことと、クレストの量が他のステージよりも多いので、ずっと先が見えません。見えてからでは遅すぎますから、常に先がイメージできていないとダメなんです。その難しさはオウニンポウヤが一番あると思います。
──でも楽しみは楽しみですよね?
めちゃくちゃ楽しみです!
(Keiko Ito)