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2025年シーズンWRC第7戦アクロポリス・ラリーギリシャ（グラベル）は、6月28日（土）に6SSを走行し、ヒョンデのオィット・タナックが、トヨタのセバスチャン・オジエに43.6秒差をつけて首位の座をキープ。2分08秒0差の総合3番手にはヒョンデのアドリアン・フルモーがつけている。
土曜日はラミア南部に設定された「Pavliani（24.58km）」、「Karoutes（19.48km）」、「Inohori（17.66km）」の3SSを、サービスを挟んでリピートする6SS、123.44km。ラリー最長距離を走るこの日も朝の段階で気温は30℃を大きく超え、コンディションはドライとなった。前日のSS5フィニッシュ後にテクニカルトラブルからマシンを止めたサミ・パヤリ（トヨタ）は、最終日のポイント獲得を目指し、この日のリスタートを取り止めている。
オープニングのSS8、首位のタナックがオジエに6.4秒、フルモーに10.0秒差のベストタイム。これで首位タナックと総合2番手のフルモーとの差は13.0秒、総合3番手のオジエとの差は23.3秒差に拡大した。1分50秒6差の総合4番手にエルフィン・エバンス（トヨタ）、2分38秒7差の総合5番手にグレゴワール・ミュンステール（Mスポーツ・フォード）。総合6番手の勝田貴元（トヨタ）から、総合7番手のカッレ・ロバンペラ（トヨタ）を挟んで総合8番手のティエリー・ヌービル（ヒョンデ）までは10.7秒の差となっており、大きく順位が動く可能性がある。
SS9もタナックがフルモーに6.7秒、オジエに10.0秒差の連続ベストタイムをマーク。左リヤタイヤにダメージを負いながら走り切ったヌービルが、ルーズグラベルに苦しみペースの上がらないロバンペラをかわし、総合7番手にポジションを上げた。
TOYOTA
SS10、ここまで総合2番手をキープしてきたフルモーが、右リヤをアウト側の岩にヒットしてしまう。サスペンションに大きなダメージを負いながらも、フルモーはベストのオジエから1分11秒0遅れでフィニッシュ。これでオジエが首位のタナックから33.2秒差の総合2番手に順位を上げた。後方では、朝のスタート時点で51.0秒差あったミュンステールに追いついた勝田が、総合5番手に浮上。しかし、ミュンステールを挟んで8.9秒後方にはヌービルが控えている。
ラミアでのサービスを挟んだ午後のセクション。SS11では、総合5番手を走行していた勝田がフィニッシュまであと600メートルの地点で痛恨のコースオフ。さらに、トヨタは総合8番手のロバンペラもスタートから13.1km地点でコースオフ。ロバンペラはなんとかコースに復帰するが、18km地点で再びマシンを止め、リタイアを決めた。このステージはタナックがオジエに2.5秒差のベストタイム。SS3番手タイムのヌービルがミュンステールをかわし、総合5番手に浮上している。
SS12はタナックがヌービルに7.0秒、オジエに7.2秒差の連続ベスト。タナックはこの日を締めくくるSS13でも、オジエに0.7秒差のベストタイムをマークする。終わってみればタナックが6SS中5つのステージを制し、総合2番手のオジエとの差を43.6秒差に広げ、3日目を終えた。「今日は素晴らしい1日だったよ。それでも本当に過酷だったし、厳しいステージが続くことになった。いいポジションをキープできたし、クルマのパフォーマンスも1日をとおして少しずつ改善されていったね」と、タナックは笑顔を見せた。
M-SPORT
2分08秒0差の総合3番手にフルモー、3分04秒4差の総合4番手にエバンス、4分17秒7差の総合5番手にヌービル、5分55秒0差の総合6番手にミュンステールがつけている。
競技4日目はSS14〜SS17の4SS、SS走行距離は99.06km。オープニングのSS14は、日本時間6月28日の14時03分にスタートする。
WRCアクロポリス SS13後暫定結果
1. O.タナック（ヒョンデi20Nラリー1） 2:56:31.7
2. S.オジエ（トヨタGRヤリス・ラリー1） +43.6
3. A.フルモー（ヒョンデi20Nラリー1） +2:08.0
4. E.エバンス（トヨタGRヤリス・ラリー1） +3:04.4
5. T.ヌービル（ヒョンデi20Nラリー1） +4:17.7
6. G.ミュンステール（フォード・プーマ・ラリー1） +5:55.0
7. O.ソルベルグ（トヨタGRヤリス・ラリー2） +6:56.7
8. G.グリーンスミス（シュコダ・ファビアRSラリー2） +8:34.5
9. K.カエタノビッチ（トヨタGRヤリス・ラリー2） +8:44.5
10. Y.ロッセル（シトロエンC2ラリー2） +8:59.6
