AXCR2023:大波乱の競技初日、チーム三菱ラリーアートは昨年覇者のチャヤポン・ヨーターが好走 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

AXCR2023:大波乱の競技初日、チーム三菱ラリーアートは昨年覇者のチャヤポン・ヨーターが好走

©MITSUBISHI

アジアクロスカントリーラリー2023(以下、AXCR)は8月13日、タイのビーチリゾート・パタヤの市街地でセレモニアルスタートを行った後、14日は競技初日となるレグ1を走行。様々なアクシデントが発生する予想外の展開の中、新型トライトンで大会2連覇に挑むチーム三菱ラリーアートは、チャヤポン・ヨーター/ピーラポン・ソムバットウォンが好位置につけている。


競技初日のLEG 1はサバイバルラリーの様相
チーム三菱ラリーアートは昨年覇者の
チャヤポン・ヨーターが上位につけるも、
2台が遅れる展開

2023年のアジアクロスカントリーラリー(以下、AXCR)の競技初日となるLEG 1が8月14日(月)に行われ、チーム三菱ラリーアートは2台が大きくタイムロスする厳しい出足となったが、昨年勝者の101号車のチャヤポン・ヨーター(タイ)/ピーラポン・ソムバットウォン(タイ)が好走をみせている。

MITSUBISHI

ラリーの拠点となるパタヤのホテルをスタートした選手たちは、128.54kmの移動区間を経てSS1へと移動。SS1スタート地点には出走を待つ車両が連なり、チーム三菱ラリーアートの各選手たちも、スタートに向けて集中力を高めながら準備を進める。コースは全長206.81km。プランテーションや小さな集落を抜け、グラベルとターマックが混在するステージだ。81.2km地点のパッセージコントロール(PC)後にはサービスエリアが設けられており、簡易的な整備であれば行うことが可能となっている。

ステージの路面はところどころに水たまりがあるものの、基本的にはドライコンディションと言える状態。細かい粒子のダストが舞い上がってしまい、前走者に追いついてしまった場合には、かわす際に十分な注意が求められる。二輪部門の最終走者から1時間を空けて、午前9時55分に四輪部門のSS1がスタート。ヨーターを先頭に、3台の『トライトン』は土煙を蹴立てて森の奥へと消えていった。

今回のラリーではSS1からミスコースが多発する難しい展開となったが、101号車のヨーターと、106号車のリファット・サンガー(インドネシア)/シューポン・シャイワン(タイ)は途中まで2台が連なって走る接近戦に。約160km地点ではサンガーがヨーターのすぐ前を走る好走を見せていたが、その後丈の高い雑草でフロントグリルが覆われたことによる冷却系トラブルに見舞われてしまい、大きくタイムをロスすることに。堅実に走り切ったヨーターが三菱勢トップでこの日を終えた。

112号車の田口勝彦(日本)/保井隆宏(日本)は、このSS1序盤で不運に見舞われてしまった。約45km地点で他の競技車両同士が衝突してしまったため、コースを塞がれてストップ。これで約1時間をロスする事態となった。この日はミスコースなどもあったものの、距離を重ねるごとにコ・ドライバーを務める保井隆宏とのコンビネーションも盤石なものとなっていくはずだ。車両の手応え自体に問題はなく、田口は明日以降の上位浮上を目指すこととなった。

MITSUBISHI

15日(火)の競技2日目LEG2/SS2は、農場と集落内の道が主な舞台となる207.26kmで争われる。午前8時35分に、二輪部門の先頭走者からスタートする予定だ。

なお、オーガナイザーは今回のアクシデントによる遅延についての措置を検討中とのことで、現地時間20時時点で正式な結果は発行されていない。

101号車ドライバー チャヤポン・ヨーターのコメント
「今日はハイスピードな道でしたが、大きな穴が空いている場所もあり、その時にはかなり速度を落とさなくてはなりませんでした。トライトンはとてもいいですね。反応が良く、どのセクションでも前を走る2輪部門をパスすることができました。今日はタイム的にあまりいいリザルトで終えることはできませんでしたが、明日以降、追い上げていかなくてはならないことは分かっています。明日はもっといい走りを目指していきます。特にクルマのセッティングに変更を加える予定はなく、点検をする程度です。現状、とてもいいクルマに仕上がっているので、状況が良くなれば前に追いついていけると思います。」

チーム三菱ラリーアート総監督 増岡浩のコメント
「ミスコースが多発したり、コース内での競技車同士の衝突など色々あって、初日から大荒れの展開ですね。一応、3台とも帰ってきているので、明日も全車が走れると思うのですが、今後の作戦を考えなければなりませんね。前年勝者のチャヤポン(ヨーター)選手もいいところにつけています。まずは前半を終えていかなければなりませんので、しっかりクルマを整備することに集中します。」

チームダイジェスト動画
アジアクロスカントリーラリーAXCR2023 LEG 1 / SS-1



RALLY PLUS