WRCサファリ:オジエが首位の座をキープ、勝田を含むトヨタ勢がトップ4を独占 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCサファリ:オジエが首位の座をキープ、勝田を含むトヨタ勢がトップ4を独占

©Toyota Gazoo Racing WRT

2023年シーズンWRC第7戦サファリ・ラリーケニア(グラベル)は、6月24日(土)に3日目の6SSを走行し、トヨタのセバスチャン・オジエが首位を守った。16.7秒差の2番手にカッレ・ロバンペラ、2分23秒3差の3番手にエルフィン・エバンス。4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1をドライブする勝田貴元も、2分40秒0差の4番手に順位を上げており、トヨタ勢が上位を独占している。

土曜日のルートは、サービスが置かれたナイバシャ北部を走行し、エルメンテイタ湖へと向かう3SSを午前と午後でリピートする6SS、150.88km。今回最長の31.04kmを走る「Sleeping Warrior(SS10/SS13)」は、多くのドライバーが「パンクをせずに走り切るには“運”が必要」と語るほど、荒れた路面が特徴となる。

ラリー最長の1日のオープニングは、29.32kmのSS8「Soysambu 1」。首位のオジエは残り4kmでパンクに見舞われながらも、総合2番手につけるロバンペラに7.6秒差のベストをマークした。総合3番手につけていたエルフィン・エバンスは、ウォータースプラッシュ通過の際にエンジンがストールし、1分以上をロス。ここで3番手タイムを記録したヒョンデのエサペッカ・ラッピが、総合3番手に浮上した。エバンスと総合5番手につける勝田貴元との差も2.0秒に縮まっている。

SS9はロバンペラがオジエに0.6秒差のベストタイム。今回、最も厳しい路面コンディションが待ち構えるSS10「Sleeping Warrior 1」でも、ベストタイムを刻んだのはロバンペラだった。左リヤタイヤをスローパンクチャーしながら走り切ったラッピに3.5秒、「かなり滑りやすかったし、最初のセクションはパンクを誘う岩がゴロゴロしていた」と振り返った首位のオジエに7.7秒差をつけてみせた。

午前中のセクションを終えて首位オジエと、ロバンペラの差は22.1秒。1分18秒4差の総合3番手にラッピ、2分08秒1差の総合4番手にエバンス、2分13秒6差の総合5番手で勝田が続く。このラリーにおける2分差はないに等しいだけに、さらにコンディションが悪化し、降雨の可能性もある午後のセクションでは予想外のドラマが起こる可能性がある。

ナイバシャでのサービスを挟んだ午後のセクション。SS11はオジエがロバンペラに6.4秒差のベストタイム。このステージ、ヒョンデ最上位の総合3番手を走行していたラッピが、スタートから20km地点でストップ。シェイクダウンと同じくプロペラシャフトのトラブルが原因で、ラリー続行を諦めることになった。この結果、エバンスと勝田がひとつずつポジションをを上げ、上位4台すべてがトヨタ勢となった。

Toyota Gazoo Racing WRT

SS12は、勝田がオジエに2.3秒差をつけて今回初のベストを決めて、エバンスをかわして表彰台圏内の総合3番手にポジションアップ。続くSS13はロバンペラがエバンスに13.1秒差、オジエに15.3秒差の一番時計。マディなセクションでスピンを喫した勝田はベストから31.9秒も遅れ、エバンスが再び総合3番手を奪い返している。

長い1日を終えて、首位オジエとロバンペラとの差は16.7秒。総合3番手エバンスと勝田の差も16.7秒で、トヨタがトップ4を独占。「今日はひたすら自分の仕事に徹して、ミスをしないように走り続けた。最後はタイヤがかなり大変なことになったけど、なんとか走り切ることができた」と、首位を守り切ったオジエは振り返った。

ラッピのリタイアによりヒョンデ勢は、首位から3分52秒3差の総合5番手につけるダニ・ソルドが最上位となった。この日もパンクやコースオフに見舞われたMスポーツ・フォードのオィット・タナックが総合6番手、チームメイトのピエール-ルイ・ルーベが総合7番手。また、この日再出走を果たしたヒョンデのティエリー・ヌービルが、ポイント圏内の総合9番手まで順位を戻している。

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競技3日目はSS14〜SS19の6SS、SS走行距離は74.38km。オープニングのSS14は、日本時間6月25日の12時55分にスタートする。

WRCサファリ暫定結果(SS13後)
1. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2:43:49.2
2. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +16.7
3. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:23.3
4. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:40.0
5. D.ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1) +3:52.3
6. O.タナック(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +8:38.9
7. P-L.ルーベ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +13:56.6
8. K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)  +19:53.1
9. T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) +24:06.2
10. O.ソルベルグ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +24:06.6

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