WRCサルディニア:ラッピとオジエが0.1秒差の首位争いを展開、ベスト獲得の勝田は5番手 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCサルディニア:ラッピとオジエが0.1秒差の首位争いを展開、ベスト獲得の勝田は5番手

©HYUNDAI

2023年シーズンWRC第6戦ラリーイタリア・サルディニアは、6月2日(金)に競技2日目の6SSを走行し、ヒョンデのエサペッカ・ラッピがラリーをリード。0.1秒差の2番手にはトヨタのセバスチャン・オジエ、18.6秒差の3番手にはティエリー・ヌービル。トヨタの勝田貴元はSS3で今回初のベストタイムをマークし、総合5番手につけている。

木曜日にオルビアで行われた市街地SSに続き、金曜日から本格的なグラベルステージを走行する。この日はオルビア南部の3SSをループする、ラリー最長の141.27km。2004年のルートに含まれていた「Tantariles(10.71km)」で幕を開け、「Terranova(8.41km)」の後に待ち受けるのが、49.90kmの超ロングステージ「Monte Lerno」。オルビアの港湾地モロ・ブリンに設置されるサービスを挟んで、この3本をリピートする。

ルーズグラベルが乗った路面にスタート順の早いカッレ・ロバンペラやオィット・タナックが苦しむなか、SS2でベストを刻んだのはサルディニアで4度の勝利経験を持つオジエだった。初日首位のラッピは1.7秒差のセカンドベスト。これでオジエが0.4秒差ながらも首位に浮上した。4.7秒差のSS3番手タイムはMスポーツ・フォードのピエール-ルイ・ルーベ。前日の総合9番手から総合3番手と、ルーベは大きく順位を上げた。勝田貴元は6.3秒差のSS4番手タイムをマークし、ヒョンデのティエリー・ヌービルを抜いて総合4番手につけている

TOYOTA


ラフな路面が広がるSS3、「後半のセクションはまるでサファリを走っているようだった」と振り返った勝田が、ヒョンデのダニ・ソルドに1.1秒差をつけるベストタイム。これで勝田はルーベを捉えて総合3番手に浮上した。ラッピはベストから2.7秒差のSS4番手タイムながらも、3.5秒差のSS7番手タイムに終わったオジエをパスし、トップを獲り返している。

続くSS4は今回最長の49.90km、ラリーの山場となるマラソンステージを制したのはオジエ。SS2番手タイムのエルフィン・エバンスに12.7秒、SS3番手タイムの16.7秒差をつける圧倒的なタイムをたたき出し、総合2番手のラッピに16.3秒もの大差をつけて再び首位に立った。3番手につけていた勝田はステージ中のオーバーシュートにより、27.7秒差の6番手タイム。これでルーベとエバンスに抜かれて総合5番手にドロップした。総合6番手につけていたソルドは、フィニッシュから1km地点でコースオフを喫して、転倒。観客の助けを借りてコースに復帰したものの、3分以上を失っている。

TOYOTA


オルビアでのサービスを挟んで、午前中と同じステージをリピートする午後のセクション。SS5はラッピがヌービルに6.7秒差のベストタイム。オジエは7.6秒遅れたSS3番手タイムとなり、ラッピが総合タイム差を8.7秒に縮めている。また、3番手につけていたルーベはギヤボックストラブルからスタートできずにストップ。なんとか再スタートを切ったものの、3分のペナルティも課され、ポイント圏外まで大きく順位を落とすことになった。

SS6のベストはヌービル、2.6秒差でラッピが続く。ヌービルは荒れた路面を警戒し、ペースの上がらないエバンスを抜いて総合3番手に浮上。このステージでも首位オジエを上まわったラッピは、総合タイム差を6.7秒に詰めた。そしてこの日の最後を締めくくる、49.90kmのSS7。先頭スタートで走り続けたロバンペラが、ラッピに2.1秒差をつける今回初のベスト。ロバンペラは総合7番手から、勝田、エバンス、タナックを抜いて一気に4番手までポジションアップを果たした。ここでもオジエを上まわったラッピは、0.1秒差ながらも首位の座に返り咲いて2日目を終えた。

「最後のロングステージは無理をしないよう、心がけたのが良かったようだね。トリッキーなステージだったし、左リヤタイヤのパンクもあって、ちょっと混乱してしまった。それでも、大きな問題もなく首位のポジションに立てたよ」と、ラッピは笑顔を見せた。一方、午前中のリードをすべて失ってしまったオジエは「正直、午後はかなり難しいコンディションだった。まずは走り切れたことが一番だ。あまりリスクを冒さず、安全なドライブを心がけたんだ」と、納得の表情だ。

ラッピとオジエのふたりが僅差で首位を争う一方、少し離れた18.6秒差の総合3番手にヌービル。最終ステージで大きく順位を上げたロバンペラが総合4番手。以下、5番手に勝田、6番手にエバンス、7番手にタナックのオーダーで続く。また、SS5でのトラブル後も走り続けていたルーベは、SS7でコースオフを喫してラリー続行を断念している。

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競技3日目はSS8〜SS15の8SS、SS走行距離は133.62km。オープニングのSS8は、日本時間6月3日の15時5分にスタートする。

WRCサルディニア SS7後暫定結果
1. E.ラッピ(ヒョンデi20Nラリー1) 1:31:48.8
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +0.1
3. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +18.6
4. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +46.1
5. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +47.4
6. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:05.6
7. O.タナック(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +1:09.8
8. S.パヤリ(シュコダ・ファビアRSラリー2) +3:48.5
9. A.フルモー(フォード・フィエスタRSラリー2) +3:54.8
10. E.リンドホルム(シュコダ・ファビアRSラリー2) +4:01.6



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