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【修正】WRCアクロポリス:競技2日目を終え、首位ヌービルと2番手オジエが接近戦、勝田は41.7秒差の6番手

©HYUNDAI

2023年シーズンWRC第10戦アクロポリス・ラリーギリシャ(グラベル)は、9月8日(金)に2日目の5SSを走行し、ヒョンデのティエリー・ヌービルが首位に立った。2.8秒差の2番手にトヨタのセバスチャン・オジエ、25.5秒差の3番手にトヨタのカッレ・ロバンペラがつけている。

木曜日にアテネで行われたフルターマックのSS1に続き、金曜日から本格的なグラベルステージを走行する。ラリー2日目は、アテネの西側に位置するビーチリゾートのルートラキを拠点とした5SS、101.98km。昨年同様、中間サービスが設定されず、ルートラキのタイヤフィッティングゾーンを挟んで全ステージを駆け抜ける。台風の影響で荒れた路面もあり、いかにマシンにダメージを与えずに5つのステージを走り切るかが、鍵になりそうだ。

台風が去ったことで路面がドライアップしたSS1、ベストタイムは「路面がだんだん良くなってきている」と振り返ったヌービル。3.4秒差でサファリ以来の登場となったオジエ、3.9秒差でMスポーツ・フォードのオィット・タナックが続く。

TOYOTA


初日トップのロバンペラは、先頭スタートの影響もあり、5.5秒差の5番手タイム。「風もあって、路面はかなり乾いていた。今日はグラベル掃除を強いられることになりそうだ」と肩をすくめる。この結果、首位にヌービルが浮上。タナックが4.2秒差の総合2番手、オジエが4.3秒差の3番手にポジションを上げた一方、ロバンペラは5.1秒差の総合4番手に後退している。

4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1をドライブする勝田貴元は「昨日、シェイクダウンがなかったので、ここが僕にとってのシェイクダウンのようなものです」と語り、9.2秒差の8番手タイム。また、Mスポーツのピエール-ルイ・ルーベは、SSに向かうリエゾンでトラブルにより、マシンを止めている。

出走順によるコンディション変化が少なめだったSS3は、ロバンペラがヌービルに3.1秒差のベストを刻む。ロバンペラはオジエとタナックをかわし、首位ヌービルに2.0秒差の総合2番手に浮上。後方では、荒れた路面に苦しんだダニ・ソルド(ヒョンデ)を尻目にエルフィン・エバンス(トヨタ)が総合5番手、エサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)が総合6番手と、それぞれ順位を上げた。「マシンに問題はないが、轍が深くヒヤッとする瞬間があった」と振り返った勝田は、ソルドを挟み、18.3秒差の総合8番手につけている。

TOYOTA


クルーはルートラキでのタイヤフィッティングゾーンを挟み、午後のセクションへ。午前中のSS2をリピートする「SS4 Loutraki 2(18.10 km)」に続き、「SS5 Livadia(21.03km)」と「SS6 Elatia(28.32km)」という、20kmを超えるステージがクルーを待ち構えている。

SS4、完全に乾いた路面でオジエがヌービルに2.2秒差のベストタイム。オジエは「ドライになって、グラベル掃除をすることになった」と語るロバンペラを抜き、総合2番手に浮上。このステージ、ジョルダン・セルデリディスが走り切った時点で、スペクテイターの安全が確保できていないとして、以降のクルーはキャンセルに。

また、総合4番手につけていたタナックは、タイヤフィッティングゾーンにおいて22分のタイムオーバーを余儀なくされ、3分40秒のペナルティ。総合32番手と、上位争いから大きくドロップすることになった。「おそらくルーベと同じトラブルが発生したんだと思う。リスタートできたのはラッキーだった」と、タナック。

SS5は、トラブルを乗り切ったタナックが、今回初のベストタイムをマークする。ソフトコンパウンドを選んで走ったヌービルは、ハードタイヤを履いたオジエに5秒差をつけるセカンドベスト。首位ヌービルとの差を7.0秒に広げられたオジエは「まだ先は長いし、無尽蔵にソフトタイヤを持っているわけじゃない」と、首を振った。

ルーズグラベルに苦しめられたロバンペラは、ベストから14.3秒差のSS6番手タイム。ヌービルとの差は、一気に20.1秒に広がってしまった。さらに総合4番手のラッピが5.7秒差に迫ってきた。ロバンペラ同様にスリッパリーな路面にペースを落としたエバンスは総合6番手に順位を下げ、代わってソルドが総合5番手を得ている。

M-SPORT


この日最長距離の28.32kmを走るSS6もタナックが連続ベスト。オジエはリヤウイングを失いながらも、エバンスに3.3秒差のSS2番手タイム。首位のヌービルは4.6秒差のSS3番手タイムとなり、ふたりの差は再び2.8秒まで接近している。25.5秒差の総合3番手にロバンペラ、ラジエターを壊したラッピを抜いて、エバンスが総合4番手に浮上。その後方では、オーバーシュートからエンジンストールを喫したソルドが10秒をロス、勝田が6位にポジションを上げている。なおMスポーツ・フォードのルーベは翌日再出走しないことが明らかになった。

競技3日目はSS7〜SS12の6SS、SS走行距離は141.52m。オープニングのSS7は、日本時間9月9日の13時08分にスタートする。

WRCアクロポリス SS6後暫定結果
1. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) 55:10.4
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2.8
3. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +25.5
4. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +31.0
5. E.ラッピ(ヒョンデi20Nラリー1) +32.1
6. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +41.7
7. D.ソルド(ヒョンデi20Nラリー1) +48.6
8.N.グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2) +3:16.7
9.O.タナック(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +3:34.5
10. Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +3:46.3

*リザルトを修正しました。



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