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WRCクロアチア:ティエリ・ヌービル「クレイグのお母様は、あなたの笑顔が見たいと言ってくれた」イベント前記者会見

©Hyundai Motorsport GmbH

WRCクロアチアラリー、シェイクダウン後に行われたイベント前カンファレンスの内容(抜粋)。ラリーはプレイベントテスト中の事故でクレイグ・ブリーンが急逝するという衝撃が収まらないなかでスタートを迎える。ヒョンデのチームメイトであるティエリー・ヌービルは、レッキ前に遺族を訪問した時の忘れられないひと言に、参戦に向けての決意を語った。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者

FIA

カッレ・ロバンペラ=KR(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
ティエリー・ヌービル=TN(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
ピエール-ルイ・ルーベ=P-LL(Mスポーツ・フォードWRT)

Q:ここに集まっているWRCの全関係者、チーム、そしてあなた自身にとって、先週、クレイグ・ブリーンを失ってから迎える今回のラリーがタフなことは疑いようがない。クレイグへの思いと、この週末がみんなにとってどれほどチャレンジングになるかを聞かせてほしい
TN:何から始めていいか分からないよ。クレイグについては、話したいことがたくさんある。彼は、昨年を除いてはヒョンデに3年半在籍していた。その間、たくさんのことが起きたし、素晴らしい思い出もたくさんある。でも、クレイグについて一番思い出されることは、自分の夢に向かって110%生きた人物であるということ。WRCに参戦し、世界で最速のマシンを日常的にドライブするという目標を果たした。

彼が全開で生きたということは、みんなが思い出すと思う。彼のアイルランド人らしいユーモア、いつも飲んでいたミルクの入った紅茶、報告会で何時間も何時間も話していたこと。クレイグの報告は、いつもすごくすごく長かったことは忘れられないよ。ずっと忘れられない思い出はたくさんある。いつも冗談を言ったり、たくさん話したり。自分もいつまでも心の中に持ち続けていく。でも……これからは、自分たちのためだけでなく、発信していかなければならないメッセージがあるのだと思うし、この数年、あるいは自分がWRCを始めてから忘れがちになっていたことに気づかされた。まずは楽しむことが大切だということ。それは、彼がみんなに伝えていた強いメッセージのひとつなんだ。

月曜日にアイルランドに行くことができ、彼のお母様にお会いする機会に恵まれた。お母様が自分の顔を両手で包み『あなたの笑顔が見たい』と言ってくださった瞬間が忘れられない。クレイグはいつも笑顔だったし、楽しんでいた。お母様は、『あなたたちには、夢を持って何かをやっている人たちに、楽しんでいる姿を見せる、好きなことをやっている姿を見せる、そうしたメッセージを発信していってほしい』と言ってくださった。それは、自分も将来につなげていきたいメッセージのひとつだし、自分はこれからそれを行っていこうと思う。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:クレイグがみんなに望んでいるのは、この週末の開催を大きなショーにすることだ。しかし、クロアチアでポディウムの頂点に上がるのはタフなチャレンジ。この週末はどれほど大きなチャレンジになるか
TN:どのような環境であろうと、クロアチアはいつもビッグチャレンジだ。すごくチャレンジングだが、とてもいい道と言える。でももちろん、ここ2日間の天気を見ても分かるとおり、天候次第ではすごくトリッキーになったり、さらに難しくなることもある。しっかり備えてきたが、天候のために未知数の部分は多く、タイヤチョイスは重要になる。レッキでも見たとおり、ドライバーによってコンディションが変わることもある。2分ごとに天気が変わるので週末を通して常に注視していくことになると思うし、一番いい落としどころを見つけた人がポディウムの頂点に上がるだろう。

Q:ウェザークルーは、何が起こるか分からないと伝えてきているのか
TN:現時点では、まだ正確な天候を言うのは難しいということ。でも、いずれにしても、レッキでは道はすごくウエットになっていたし、カットできるところはマディだった。ドライになるコンディションになる時間があるとしてもトリッキーになると思うし、道の評価は大きな鍵になる。自分の走行順は2番手だから、昨年でも分かったようにそう悪くない順番だ。もちろん1番手の方がいいが2番手でも悪くないし、1回目のループでは有利な分を活用していかなくてはならない。そして、常にいいリズムをつかみ、いいチョイスをして、安定感を保つことだね。

Q:カッレ、昨年はこのイベントで優勝してタイトル獲得のシーズンにつなげたといういい思い出がある。パワーステージまで激戦という素晴らしい戦いだったが、今回も接戦になるだろうか
KR:このイベントでは、1年目は悪かったが2年目はよかった。もちろん今年は同じ気持ちではスタートすることはできないが、ティエリーがクレイグについて話してくれたとおり、いつも彼は笑っていて、ラリーカーをドライブすることを楽しんでいた。ファンに最高のショーを見せるためにも、同じような心構えで取り組まなくてはならない。そして、できる限り楽しもう。いい週末にするために、それが最初の目標だと思う。そして、この状況の中であっても、自分たちがしていることを楽しもう。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:コースは、いくつか調整されただけで昨年と非常に似ている。レッキを終えて、通常よりも特に大きな試練になると感じたことはあるか
KR:全体として同じような感じで、ほとんどのステージが完全に同じ。新しいステージが1本と、新しいセクションが一か所。新ステージはかなりトリッキーな感じだが、ここのステージはみんなそう。変化が大きく、ここにはいろいろなスタイルのステージがあるので、どれか一番トリッキーなステージというのは明確にはない。たくさんあるよ。

Q:選手権争いは、5人が12ポイントにひしめき合うエキサイティングな展開となっている。かなりの接戦なのでまだ先のことは分からないが、ミスをしてはいけないというプレッシャーにもなるのでは
KR:そのとおりだね。みんなにとって見応えのある戦いになると思うし、自分たちにとってももちろん、よりプッシュしなくてはならないがミスはできないというプレッシャーもかかるしエキサイティングでもある。ここが一番トリッキーなところでもあるけどね。

Q:ピエール、ドライバーにとってこのラリーでのビッグチャレンジは何か。あまりグリップはなく、コーナーは泥が多く難しくなりそうだ
P-LL:間違いなくすごく難しい週末になる。ラリー自体も難しいし、先週は気持ち的にも辛いことがあったので、いつも以上に難しいが、自分たちの仕事をまっとうしなくてはならないと思う。かなりトリッキーなことだ。このラリーはカットが多くて難しいし、天気に恵まれなければ、シーズンで一番難しいターマックラリーになるかもしれない。

M-SPORT

Q:ここ数戦はチームにとって厳しい展開となっており、この週末は流れを変えたいところ。今回に向けての自信は
P-LL:自分自身は完璧な形でシーズンを滑り出せず、運に見放されることもあったので、まともなラリーをしなくてはならない。トラブルなく、自分のミスもなく、いい走りができるようにしたい。今季はまだ数戦しか終わっていないので、ここでシリーズを仕切り直すことが重要だ。

Q:このラリーで一番タフなチャレンジは何か
P-LL:グリップ変化が本当に多いこと、ターマックがステージごとに変わることもあること。すべてのコンディションにうまく対応しなくてはならないが、ここではそれがすごく難しい。



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