WRCメキシコ:イベント6勝を誇るセバスチャン・オジエ「先頭スタートでも勝つ可能性はある」イベント前記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCメキシコ:イベント6勝を誇るセバスチャン・オジエ「先頭スタートでも勝つ可能性はある」イベント前記者会見

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRCラリーメキシコ、シェイクダウン後に行われたイベント前カンファレンスの内容(抜粋)。トヨタから今季2度目のWRC参戦に臨むセバスチャン・オジエ。このイベントではこれまでに6勝を挙げており先頭スタートも務めている経験から、砂利掃除の負担は通常のルーズグラベルイベントよりも大きくはないという考えを示した。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
オィット・タナック=OT(Mスポーツ・フォードWRT)
ダニ・ソルド=DS(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRT)

Q:全ドライバーに。ハイブリッドマシンでこの標高で戦うのは初めてだが、午前のシェイクダウンでのフィーリングはどうだったか。この週末、ハイブリッドの恩恵をどれくらい受けられるか
OT:追加のパワーが得られる時間は短いし、ちょっとしか恩恵は感じられない。
SO:もし恩恵が受けられるならいいのだが、もっと長い時間使えたらよかったね。それでも、できる限り効果が得られるようとにかく試してみることは重要だ。
DS:セブと同じ感じ。

Q:オィット、どのイベントでも砂利掃除役を担うのは厳しい課題だが、ここでは相当厳しい。レッキで見る限りどれくらいタフになりそうか。タイムロスを抑えるためにどのような工夫をしていくのか
OT:先頭で走行することで有利になることはもちろんないし、それに対応しなくてはならない。道の状況と性格による。低速でナローなところでは、できることはあまりない。速度域が高い区間でトラクションがそれほど必要ないところでは、少しハードにプッシュしてスピードをキープできる。物理的な問題だから、最大限に活かさなくてはならない。

M-SPORT

Q:メキシコ開催は2020年以来だが、ステージはどれくらい改良されているか。違いはあるのか、それとも以前と同じか
OT:数年前とかなり似ている。それほど変わっていない。道が良くなっていたり、少し広くなって速度域が高くなっていたり、コーナーが増えたセクションが少しある。基本的には、ほとんと同じのようだ。

Q:イベント前テストはどうだったか。標高の高い道をどのようにシミュレーションしたのか
OT:テストはかなりよかった。1日は今後のための開発で、メキシコ向けのテストも1回行い、エンジンエンジニアがメキシコでのエンジンパワーを想定してマップを組んだ。ヨーロッパとはフィーリングが違う。全体として、かなりいいテストができたと言えるね。

Q:金曜日は走行順を最大限に活かすためにビッグプッシュをかけるのか
DS:この日にできる限りタイムを稼ぐことは、みんなが目指す目標だ。自分の走行順はかなりいいし、エル・チョコラテとラス・ミナスは速度域が高い。できる限り安全圏の位置に留まることに集中し、タイムも狙っていきたい。

Jaanus Ree / Red Bull Content Pool

Q:このイベントではロングステージが鍵になることが多い。エル・チョコラテとオタテは鍵になると思うか
DS:金曜日はすごく重要な日だ。プッシュして、最大限の結果を残さなくてはならない。自分の後ろからもいいドライバーがスタートするし、セブは5、6番手。速く走って日曜日やロングステージに備えなくてはならない。このラリーは最終日まで結果は分からないよ。

Q:木曜日の夜はショートステージ2本で開幕する。このような短いステージでも危険はあるのでは
DS:そうだね、短いが大きなミスをすることもある。自分は明日のことに重点を置く。ステージがどのような感じか、トンネルの中のコンディションがどうなっているかが重要だ。いつも滑るからね。

Q:セブ、このイベントでは通算6勝を挙げており、ここでの勝ち方を知っている。先頭スタートも経験しているね! ここでの鍵となるのは何か
SO:この質問は何度も聞かれたよ。正直、ここで勝つための特別なことは何もないと思う。もちろん、標高が高くてパワーが下がることは大きな違いだ。スタート順が一番手であることはいいものではないが、パワーが最大限使える通常のラリーほどハードではない。実際、グリップがフルに得られても、それを使うことができないんだ。基本的に、例えばサルディニアほど悪くはない。スタート順が先頭でも勝つことは可能だ。もちろん、タフなチャレンジだし準備することも変わらないが、標高をシミュレーションする点は、同じではないね。ここの気温をヨーロッパでシミュレーションすることはできない。秘訣はないよ。いつも見た感じはいいんだけど、1日の終わりにはかなりタフで暑くて、その影響はいいものではない。重要なのは、自分のマシンをできる限りいたわること。ここで勝つための魔法を自分たちがまだ使えるかどうか、楽しみだね。

Toyota Gazoo Racing WRT

Q:熟知しているステージも走行する。金曜日にはエル・チョコラテ、日曜日にはオタテもある。エル・チョコラテには、以前に記憶していたよりもたくさんルーズな石があったと話しているドライバーもいる。そのことは懸念しているか
SO:同感だね。石は多くなっているし、以前よりも少しラフになっている。走行順が後ろになればグリップも高くなるかもしれないが、そういう石があるとトリッキーになることを自分は知っている。一日を終える時点で、運も多少は必要になってくる。日曜日も山場で、土曜日の夜を迎えても、まだイベント最長のステージが残っていることになる。



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