全日本ラリー北海道:勝田範彦が今シーズン2勝目、JN-1クラスのチャンピオンはヘイキ・コバライネンに – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー北海道:勝田範彦が今シーズン2勝目、JN-1クラスのチャンピオンはヘイキ・コバライネンに

©Jun Uruno / JN-1クラス優勝の勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス)

2022年全日本ラリー選手権第7戦RALLY HOKKAIDOは、9月11日(日)にすべての競技を終えて、トヨタGRヤリスの勝田範彦/木村裕介がトップでフィニッシュ。今シーズン2勝目を飾った。2位にはトヨタGRヤリスの奴田原文雄/東駿吾、3位にはスバルWRX STIの新井敏弘/田中直哉が入っている。また、このラリーを9位で走り切ったヘイキ・コバライネン/北川紗衣(シュコダ・ファビアR5)、最終戦を残してJN-1王座を決めた。

JN-1クラスチャンピオンのヘイキ・コバライネン/北川紗衣(シュコダ・ファビアR5) / Naoki Kobayashi


ラリー2日目は3SS、22.05km。最初のループは6.12kmの「OTOFUKE REVERSE」と9.81kmの「PAWSE KAMUY REVERSE」を走行し、北愛国でのサービスを挟んで、最後に再び「OTOFUKE REVERSE」で締めくくる。コンディションはドライ。ただ「OTOFUKE REVERSE」は、2度目の走行で深く轍が掘られ、トラブルやアクシデントが引き起こされる可能性が高い。

JN-1クラス、首位の勝田が12.6秒のアドバンテージを持って順調に走行を続けたのに対し、熾烈を極めたのが、0.1秒差で最終日をスタートした2番手新井と3番手奴田原による2位争いだった。SS8オトフケ・リバース1は奴田原がSS3番手タイムの新井に2.1秒差をつけるベストタイムで首位に浮上。今回逆走ルートが採用されたSS9パウセカムイ・リバースは、奴田原に1.6秒差をつけた新井が制している。

最終SSを前に、2番手の奴田原と3番手新井のタイム差は0.4秒。最終ステージは6.12kmのオトフケ・リバース2、奴田原はわずか0.2秒ながら新井を上まわるベストタイムをたたき出し、2位表彰台を獲得してみせた。首位の勝田はベストタイムこそなかったものの、ミスなく走り切って、第3戦久万高原以来となるシーズン2勝目を飾った。初日から苦しみ続けたコバライネンは、9位で完走。この結果、最終戦を残してうれしいJN-1クラスチャンピオンを決めた。外国人ドライバーが全日本ラリー選手権のトップカテゴリーで王座に輝くのは史上初となる。

初日マシントラブルに見舞われた鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)が4位。ラリージャパンへの参戦を表明している福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアR5)は5位。6位には石川昌平/竹藪英樹(トヨタGRヤリス)が入った。

JN-1クラスの表彰式 / RALLY PLUS


シーズン2勝目、昨年に続くラリー北海道2連覇を達成した勝田は「まさにチーム力による勝利です。多忙な中、テストや開発を続けてくれたチームに心から感謝しています。試行錯誤を繰り返しながら、その中で最適なセットアップを見つけて、厳しいラリー北海道に挑むことができました。彼らの頑張りに結果で応えられたことをうれしく思います」と、チームへの感謝を語っている。新井とのバトルを制した奴田原は「やっとクルマも壊れず、タイムが出せるようになりました。ただ、信頼性の足りない箇所がまだあるので、そこを潰していければ、プライベーターでもワークスと同じスピードで走れます」と、手応えを語った。2位まであと一歩届かなかった新井は「自分の走りは完璧でした。おそらく限界まで攻めた結果ですし、あれ以上は無理でした。ミスも一切ありませんでしたし、これで負けたら仕方ありません」と、納得の表情を見せている。

JN-2クラス優勝の小倉雅俊/平山真理(ホンダ・シビック・タイプRユーロ) / RALLY PLUS


小倉雅俊/平山真理(ホンダ・シビック・タイプRユーロ)1台のみの参戦となったJN-2クラス。ライバル不在のため、プッシュすることなく、安全に3つのステージを無事に走り切った。小倉の全日本ラリー優勝はダイハツ・ブーンで参戦した2016年のラリー北海道以来となる。「あまり攻めていないので、不完全燃焼ですね。ただ、完走に向けて、これだけプレッシャーを感じたのは初めてです。今後の参戦は未定ですが、やはりグラベル中心ですね。まだこのクルマはトラブルが残っているので、そこを潰していくことになります」と、小倉はコメントしている。

JN-3クラス優勝の山本悠太/立久井和子(トヨタGR86) / Jun Uruno


JN-3クラスは、山本悠太/立久井和子(トヨタGR86)がオープニングのSS8で、前日まで首位の長﨑雅志/大矢啓太(トヨタGR86)を逆転。山本はこの日行われたすべてのステージでベストタイムを並べ、前戦カムイに続きグラベルラリー2連勝を果たした。18.8秒差でスタートした、加納武彦/横手聡志(スバルBRZ)と竹内源樹/木村悟士(スバルBRZ)による3番手争いは、竹内が2.4秒差にまで追い上げたものの、加納が逃げ切って3位表彰台を獲得。今回4番手に終わった竹内と山本によるタイトル争いは、最終戦ハイランドで決することになる。

タイトルの可能性がつながった山本は「初日にトラブルが発生して、もうダメかと思ったんですが、運が良かったですね。ここまでターマックでポイント稼げていなくて、グラベルでは2連勝ですから、分からないものです。チャンピオンの可能性がつながったので、ターマックのハイランドで優勝を狙っていきます」と、意気込みを語る。2位に終わった長﨑だが「新しいマシンでのラリーですし、結果には満足しています。ただ、特にデイ2は課題がたくさん見つかりました。結果としては悔しさもありますが、次に向けていい勉強になりました」と、笑顔を見せた。「頑張りました! いつもの1.5倍くらいのレベルで走って、ぎりぎり逃げ切れました。3回連続で表彰台ですし、いいシーズンになっていますね」と、加納は3位表彰台に喜びを爆発させた。

JN-4クラス優勝の岡田孝一/河本拓哉(スズキ・スイフトスポーツ) / RALLY PLUS


JN-4クラスは、前日首位の岡田孝一/河本拓哉(スズキ・スイフトスポーツ)は最終日も大きくペースを落とさず、待望のシーズン初勝利を手にした。2位はSS8でベストタイムを刻んだ香川秀樹/松浦俊朗(ホンダ・シビック・タイプRユーロ)。初日にエンジントラブルに見舞われた古川寛/吉田賢吾(スズキ・スイフトスポーツ)は、「1回くらいはベストを獲りたい」と語ってスタート。SS9で香川にわずか0.9秒差ながらもベストタイムを奪取し、3位表彰台を得ている。

今シーズンはなかなか思うようなラリーを戦えなかった岡田は、「デミオで参戦して以来の全日本勝利になります。今回は思い切って攻めることができましたし、グラベルラリーは攻めないと勝てないと実感しました。次のハイランドはターマックですが、ぜひ西川選手をやっつけたいです(笑)」と、打倒王者西川を宣言した。2位の香川は「今回は岡田選手のラリーでしたね。今回はチャンスがあるかと思ったんですが、全然勝てませんでした。このクルマもクルーも重いので、それがネックですね(笑)」と、岡田のスピードに賞賛を送った。3位の古川は「やっぱりエンジンにトラブルがあったのと、RJ仕様に作り替えて、まだ乗り慣れていない感じでした。ハイランドは分かりませんが、来年に向けてプログラムを考えているところです」と、来シーズンのリベンジを誓っている。

JN-5クラス優勝の大倉聡/豊田耕司(トヨタGRヤリスRS) / Jun Uruno


JN-5クラスは、前日2番手の渡部哲成/小藤桂一(トヨタ・ヤリスCVT)が、最初のステージで大倉聡/豊田耕司(トヨタGRヤリスRS)を逆転。SS9でも前日のリタイアから再出走にまわったチームメイトの小濱勇希/橋本美咲(トヨタ・ヤリス)に続くセカンドベストで、2番手大倉との差を3.2秒に広げて、最終ステージへと向かう。ところが、このままトップフィニッシュを果たすと思われた渡部が、SS10でオーバースピードからコースオフし、転倒。この結果、大倉がシーズン初勝利を手にした。昨年のラリー北海道に続き、笠原彰人/宗片さおり(トヨタ・ヴィッツ)が2位表彰台。3位に小川剛/梶山剛(トヨタ・ヤリス)が入った。また、4位で走り切った天野智之/井上裕紀子(トヨタGRヤリスRS)が、最終戦を前に9年連続(コ・ドライバーの井上は13年連続)のタイトルを決めている。

望外の勝利を獲得した大倉は「これもラリーですね。最後本当にプッシュして、道にとどまれたのは、一生懸命クルマを用意してくれたチームのおかげです。チーム体制も強化していただいて、素晴らしい環境でやらせていただいてます」と、チームへの感謝を語った。2位の笠原は「1日目が厳しい展開でも、長いスパンで考えて戦ったのが、良かったです。2日目も頑張ったことで、表彰台に上がれました」と、笑顔を見せた。

JN-6クラス優勝の鷲尾俊一/鈴木隆司(マツダ・デミオ) / Jun Uruno


JN-6クラスは、初日首位の鷲尾俊一/鈴木隆司(マツダ・デミオ)が、海老原孝敬/原田晃一(トヨタ・アクア)の追い上げを振り切って、実に十数年ぶりとなる全日本ラリー選手権での優勝を手にした。すでにタイトルを決めている海老原は、2本のベストを刻んだものの、6.6秒届かず。今シーズン続けてきた開幕連勝記録は6でストップした。3位はベテランの中西昌人/有川美知代(マツダ・デミオ)が入った。

海老原を抑え切った鷲尾は2010年以来の優勝。「ドライバーが偉いのではなく、このクルマを作ってくれた人のお陰です。でも、次のハイランドも、どうせなら連勝したいですね(笑)」と、チームを称えている。シーズン初の2位となった海老原は「最後はプッシュしすぎました。あと少し足りませんでしたね。それでもグラベルの経験値が上がって、掘れた道でもペースを下げずに走れたのは良かったです」と、収穫を語っている。3位の中西は「私自身は十分走れました。これでグラベルのラリーが終わってしまいますが、最後に足まわりが決まった感じです。鷲尾さんの勢いがすごいので、次もデミオで頑張ります」と、同じマシンで戦う鷲尾を祝福した。

次戦は10月14日(金)~16日(日)にかけて、岐阜県高山市を拠点として行われる第8戦「第49回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2022」。2日間で12SS、SS距離65.50km、総走行距離374.26kmで争われる。すでにJN-3以外のチャンピオンが決まっており、初秋の舗装路を舞台に雌雄が決する。

RALLY HOKKAIDO SS10後結果
1 勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリス) 1:10:22.5
2 奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス) +8.2
3 新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI) +8.8
4 鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI) +42.3
5 福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアR5) +1:10.3
6 石川昌平/竹薮英樹(トヨタGRヤリス) +3:55.8

9 山本悠太/立久井和子(トヨタGR86) +8:56.5
10 大倉聡/豊田耕司(トヨタGRヤリスRS) +9:10.2
15 岡田孝一/河本拓哉(スズキ・スイフトスポーツ) +10:37.8
21 小倉雅俊/平山真理(ホンダ・シビック・タイプRユーロ) +12:11.5
31 鷲尾俊一/鈴木隆司(マツダ・デミオ) +18:49.4



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