WRCフィンランド:競技3日目を終えて、ヒョンデのオィット・タナックが首位を堅守。勝田は6番手 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCフィンランド:競技3日目を終えて、ヒョンデのオィット・タナックが首位を堅守。勝田は6番手

©HYUNDAI

2022年のWRC第8戦フィンランドは競技3日目のSS18までを終えて、ヒョンデのオィット・タナックが首位を守っている。8.4秒という僅差の2番手にはトヨタのカッレ・ロバンペラ、3番手にエサペッカ・ラッピ、4番手にエルフィン・エバンスとトヨタ勢が続いている。勝田は首位タナックから2分47秒5差の6番手。

競技3日目はユバスキラから南下したエリアを舞台として行われるSS11〜SS18の計8SS。SS距離は150.30kmと、この週末で最長のSS距離を走る1日となる。間にサービスを挟んで4SSを2度走行する構成で、SS14/18のベックラは新規のステージ。一部のエリアでは小雨が降るセクションもあり、ところによってウエットコンディションが混じる中での1日となった。オープニングのSS11を制したのはエバンス。SS2番手にはロバンペラ、SS3番手にタナックが続いた。SS12はロバンペラが今大会初のベストタイムをマーク、総合順位では前を行くエバンスをとらえ、総合3番手にポジションをアップした。このSS12では、総合5番手を走行していたMスポーツ・フォードのクレイグ・ブリーンが岩にヒットし、マシンを止めることに。このSSで5番手タイムをマークしていたヌービルは、勝田をかわしてひとつポジションを上げ、総合5番手に浮上している。ロバンペラは続くSS13でも一番時計をたたき出す快走。総合2番手につけるラッピの背中も見えてきた。

TOYOTA


午前中最後のステージとなるSS14は、タナックがベストタイムをマーク。ロバンペラはラッピを上まわるSS2番手タイムを刻み、その差をさらに縮めることに成功した。サービスを挟んだSS15は、そのロバンペラが一番時計。ラッピとの差を1.5秒にまで縮めてプレッシャーをかける。このSS15では、ラッピのフロントガラスにヒビが入るハプニングが発生。フロントバンパーが拾い上げた石によってクラックが入り、視界を遮るかたちとなってしまったのだ。それもあって、ラッピは続くSS16でSS4番手タイム。ここでベストタイムをたたき出したロバンペラにかわされ、総合ポジションを入れ替えることとなった。

これでロバンペラが総合2番手、ラッピが総合3番手というオーダーに。SS17はタナックとロバンペラが同タイムでステージを制するなど、両者一歩も引かぬバトルが展開された。このSS17では、エバンスが左リヤサスペンションにダメージ。SS後のロードセクションで自ら修理を行い、この日最後となるSS18に臨む。SS18では、ロバンペラがタナックに3.1秒差をつけるベストタイムで締めくくることに。結果、ロバンペラは午後の4SSすべて(SS17はタナックと同タイム)を一番時計でまとめる強さを発揮、この日のスタート時点で21秒あった総合首位タナックとの差を8.4秒として、最終日に臨むこととなる。

TOYOTA


勝田は1日を通じてヒョンデのティエリー・ヌービルを追う戦いに。しかしSS18、高速右コーナーでスピンを喫してしまいタイムロス。マシンへのダメージはなく、総合順位を落とすこともなかったものの、ヌービルとの差は42秒となっている。SS18までを終えて、優勝争いはタナックとロバンペラの2台に絞られた格好だ。後続はそれぞれ30〜40秒前後の差がついている状態。総合7番手につけるMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスと総合8番手のピエール‐ルイ・ルーベが4.2秒差、総合9番手につけるWRC2首位のテーム・スニネンと総合10番手エミル・リンドホルムも10.7秒差と接近している。

M-SPORT


競技最終日はSS19〜SS22の計4SS、SS距離は43.92kmで争われる。サービスを挟むことなく、2SSを2度走行する構成となっており、いずれも10km前後と短いステージとなっている。オープニングのSS19は日本時間7日(日)の14時23分スタート。

WRCフィンランド SS18後暫定結果
1. O.タナック(ヒョンデi20 Nラリー1) 2:02:44.0
2. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +8.4
3. E.ラッピ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +35.2
4. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:19.7
5. T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) +2:05.5
6. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:47.5
7. G.グリーンスミス(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +3:23.0
8. P.ルーベ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +3:27.2
9. T.スニネン(ヒョンデi20 Nラリー2) +7.56.8
10. E.リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +8:07.5



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