ERCズリン:ヤン・コペッキーが9度目のイベント勝利、前日首位のエリック・カイスは最終SSで転倒 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ERCズリン:ヤン・コペッキーが9度目のイベント勝利、前日首位のエリック・カイスは最終SSで転倒

©FIAERC / Jorge Cunha / DPPI

ERC第4戦チェコラリー・ズリン(ターマック)は8月29日、競技最終日となるレグ2に設定された6SS・83.74kmのステージを走行。前日首位に立ったエリック・カイス(フォード・フィエスタ・ラリー2 MkII)が最終ステージで転倒、リタイアという波乱の末に、ヤン・コペッキー(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)が9度目のズリン戦勝利を飾った。

ズリン在住、地元の期待を集めた22歳のカイスは、前日の最終ステージで首位に立ったが、この時点で2番手コペッキーとの差はわずか2.1秒。しかし、この日も好走を披露してその差を20.2秒にまで広げて最終ステージ(25.43km)を迎えた。しかし、スタートから約13kmのところで転倒。マシンのルーフで着地してリタイアという非情な結末を迎えた。

元マウンテンバイク・ダウンヒルのプロレーサーというカイスは、怪我のためにキャリアを断念。2018年からラリーを始め、ERC3ジュニア、ERC1ジュニアを経て、今季はERC‐ミシュラン・タレントファクトリーのメンバーとして参戦中だ。今回のズリンでは地元チェコの強豪が揃うなかで目覚ましい成長を披露し、ズリンの伝統ステージ、ピンデューラを2本とも制するなど計7本でステージウインを奪取した。

FIAERC / Jorge Cunha / DPPI

カイスのリタイアで自身9度目のズリン勝利を手にしたコペッキーも、カイスの速さを率直に称賛した。
「彼は優勝にふさわしい。それは明らかだ」と語るコペッキーは今回、アグロテック・シュコダ・ラリーチームからの参戦。
「ピンデューラでの彼はとにかく速かったが、ラリーはポディウムに上がらなくては終わらない。エリックは今日のキングだった。本当に素晴らしい走りを見せ、1回のミスで勝利を逃してしまった。でも、僕らは成功を収めるためにこのスポーツをしているのであり、それが一番の目標。コ・ドライバーのヤン(フロウシェク)に心から感謝したい。僕らは数カ月でこのチームを立ち上げ、スポンサーや支援者を見つけたので、僕らも優勝にふさわしい。今回のズリンはコンディションが常に変化して、自分のキャリアの中でも最も難しかった」

地元でのERCでの勝利を目前で逃してしまったカイスは「スリッパリーな場所で、右5のコーナーに入る前に短いストレートがあった」と状況を説明する。
「かなりいい感じでブレーキができたが、それほどスリッパリーではないだろうと思っていた。そしたら左リヤから滑って戻すことができなかった。ディッチの中の何かにヒットしてタイヤが破損し、1回転倒してルーフで止まった。小さなミスだったが影響は大きかった。みんなに申し訳なく思う。でも、ズリンやチェコにとって誇らしい走りができたステージもあったと思いたいし、ファンのみなさんや、この厳しい時期に支えてくれたチームやパートナーのみんなに感謝したい。心は痛いが、もう次のアゾレスに集中しなくてはならない」

カイスの脱落により、順位を2位に上げてフィニッシュしたのはアンドレアス・ミケルセン(ファビア・ラリー2 Evo)。選手権争いではアレクセイ・ルキヤナクに1ポイント差の2番手で今戦を迎えたが、そのルキヤナクはスタート前の水曜日に行ったテストでクラッシュしマシンが大破、ラリーをスタートすることができなかった。ミケルセンは、このズリンでレグ1を3番手でフィニッシュしたことでボーナスポイントを獲得し、この段階で選手権首位に浮上していたが、総合2位フィニッシュによる高ポイントを獲得したことで選手権リードを広げた。
「選手権争いにとっては本当に重要な1戦だった。これで、かなり大差を築くことができた」とミケルセン。
「もちろん、ルキヤナクがこのラリーに参戦できなかったのは残念だ。間違いなく上位争いに入ってきただろうからね。でも、自分も今回は満足のいくパフォーマンスが出せた。最後にズリンのラリーに参戦したのは10年近くも前のことだから、チェコの強豪ドライバーと戦うのは大変になることは分かっていた。2位に入れたのは上々」
またフィリップ・マレス(ファビア・ラリー2 Evo)もカイスのリタイアにより順位を上げ、ポディウムフィニッシュを飾った。

FIAERC / Jorge Cunha / DPPI

ERC2はチボール・エルディJr.(三菱ランサーエボリューションX)が今季初勝利。ERCジュニアは、前日のオスカー・ソルベルグ(フォード・フィエスタ・ラリー3)のリタイアにより、唯一残ったケン・トーン(フィエスタ・ラリー3)が残りのステージでもしっかりコントロールした走りを見せ、フィニッシュを果たした。

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ERC3はペップ・バサス(プジョー208ラリー4)が前日からの首位をキープしてフィニッシュ。ERC3ジュニアは、金曜日の開幕ステージでトップタイムをマークした後、前日朝のサービスに早着したことで3分のペナルティを受けていたジャン‐バティスト・フランチェスキ(ルノー・クリオ・ラリー4)が遅れを取り戻し、優勝を飾った。

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フィアット124アバルトRGTのワンメイク、アバルト・ラリーカップではダリウス・ポロンスキ、ルノー・クリオ・ラリー5のワンメイク、クリオ・トロフィーbyトク・スポーツではアンドレア・マベリーニが、それぞれ首位を譲らずにフィニッシュ、部門優勝を飾った。

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ERCの次戦、第5戦アゾレスラリー(グラベル)は9月16〜18日、ポルトガル領アゾレス諸島最大の島、サンミゲル島で開催される予定。

ERCズリン 最終結果
1 J.コペッキー(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) 2:00:07.2
2 A.ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +40.1
3 F.マレス(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +1:02.9
4 N.ヘルチグ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +1:44.0
5 M.マルチェク(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +2:28.5
6 E.ラレーナ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +3:09.4
7 C.デバイン(フォード・フィエスタ・ラリー2 MkII) +3:22.8
8 M.ヤケス(シュコダ・ファビア・R5) +4:50.7

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