ERCアゾレス:劇的結末、地元強豪のムーラが母国戦初優勝! – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ERCアゾレス:劇的結末、地元強豪のムーラが母国戦初優勝!

©ERC/Gregory Lenormand / DPPI

ERC第4戦アゾレスラリー(ポルトガル領アゾレス諸島、グラベル)は6月4日、サンミゲル島で競技最終日となるレグ2に設定された6SS・102.76kmの走行が行われ、地元アゾレス島の強豪リカルド・ムーラ(フォード・フィエスタR5)が母国優勝を果たした。

レグ1で首位に立ったアゾレス初参戦のアレクセイ・ルキヤナク(フォード・フィエスタR5)は、この日最初のステージで前日2番手のカエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)がドライブシャフト破損のトラブルに見舞われたことで、その差を43秒に広げる。ルキヤナクは続くステージでスピンを喫するが、それでも前日3番手で終えていたムーラに対しては25.3秒のマージンを残していた。

ERC/Jorge Cunha / DPPI

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しかし、午後のループに入ると、今度はルキヤナクにターボパイプが緩むトラブルが発生し、パワーロス。ルキヤナクは前戦のアクロポリスでも同じトラブルに見舞われている。残り2ステージというところで、ムーラが首位に浮上。ムーラに42.7秒差をつけられたルキヤナクは、SS15でムーラとの差を21.2秒詰める激走を披露し、21.72kmの最終ステージに臨んだ。

ERC/Gregory Lenormand / DPPI

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しかし、この最終ステージではムーラがハードプッシュを見せ、さらにルキヤナクは左リヤタイヤが痛恨のパンク。このステージでルキヤナクに5.3秒差をつけるベストタイムをたたき出したムーラが、母国で開催されるERC戦での初勝利を飾った。このイベント16回目の参戦を数えるムーラ。アゾレス人がこのイベントで勝利を収めたのは、1971年以来だという。
「自分の名前がこのラリーの歴史に刻まれることが、本当にうれしい」とムーラ。

ルキヤナクは2位、カエタノビッチが3位に入り、ERCでは初めてフィエスタR5が1−2−3フィニッシュを飾った。カエタノビッチは、今季未勝利のままだが選手権リードは維持している。

一方、期待のかかったエストニアの若手、ラルフ・サーマキス(シュコダ・ファビアR5)は、前日4番手からこの日をスタート。この日最初のステージではサードベストタイムをマークしたが、2本目のステージでステアリングアームを破損してしまい、残念ながらリタイアとなった。

ERC/Gregory Lenormand / DPPI

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ERC2は、前日終盤のパンクで首位をルーベン・ロドリゲス(三菱ランサーエボリューションIX)に首位を譲っていたボチエッチ・シュカーラ(スバルWRX STI)がベストタイムを連発して、この日4本目のステージで首位を奪回。最終的にロドリゲスとの差を1分20秒以上つけて今季4勝目を飾った。

ERC/Gregory Lenormand / DPPI

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ERCジュニアは、地元のディアゴ・ガゴ(プジョー208 R2)がこの日最初のステージで逆転首位に浮上。フィニッシュまでリードを守り切り、ジュニアERC初優勝を飾っている。前日まで首位に立っていたマリヤン・グリエベル(オペル・アダムR2)は、SS12でコースオフによりリタイアとなった。

ERC第5戦イプルーラリー(ベルギー、ターマック)は6月23−25日に開催される。

アゾレスラリー 最終結果
1 R.ムーラ(フォード・フィエスタR5) 2:42:23.5
2 A.ルキヤナク(フォード・フィエスタR5) +26.8
3 K.カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5) +3:23.0
4 D.ボッカ(シトロエンDS3 R5) +5:28.5
5 J.オラサク(フォード・フィエスタR5) +5:34.1
6 P.メイレレス (シュコダ・ファビアR5) +5:44.1
7 L.レゴ(フォード・フィエスタR5) +5:46.2
8 J.フォンテス(シトロエンDS3 R5) +6:17.9
9 R.テオドシオ(フォード・フィエスタR5) +7:01.2
10 A.トルスタク(シュコダ・ファビアR5) +7:30.7



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