【速報】WRCモンテカルロ:2021年初戦はオジエが制し通算50勝目。トヨタは1-2、勝田は6位 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【速報】WRCモンテカルロ:2021年初戦はオジエが制し通算50勝目。トヨタは1-2、勝田は6位

©TOYOTA

2021年WRC第1戦モンテカルロはすべての競技を終えて、トヨタのセバスチャン・オジエが今シーズン初勝利を獲得した。オジエのWRCモンテカルロ勝利はこれで通算7度目となり、セバスチャン・ローブに並ぶこととなった(オジエは2009年のIRCでもプジョー207 S2000で勝利を挙げている)。総合2位にはトヨタのエルフィン・エバンス、3位はヒュンダイのティエリー・ヌービルとなった。トヨタのモンテカルロ制覇は1998年のカルロス・サインツ(カローラWRC)以来のこと。

競技最終日の24日(日)に残されたステージはSS12〜15の4SS、SS総距離54.48km。SS15はこれまでどおりパワーステージとして行われる。この日はサービスなしで4SSを走る構成となっており、全車スタッドタイヤを選択してのスタートとなった。加えてMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスはスノータイヤ2本、ヒュンダイのティエリー・ヌービルとダニ・ソルドはスーパーソフト2本をスペアで搭載するチョイスをした。

HYUNDAI


また、前日の夜には多くのドライバーにタイムペナルティが科せられることとなった。定められたルート以外を走行したということでピエール‐ルイ・ルーベ、アンドレアス・ミケルセン、アドリアン・フルモー、マルコ・ブラシア、ティエリー・ヌービル、カッレ・ロバンペラ、ガス・グリーンスミス、エリック・カミリ、オィット・タナックらに5〜10秒のタイム加算が行われている。なお、これによる総合順位の変動はない。

オープニングステージのSS12は、路肩に雪が残っており、路面はウエット。ドライバーたちにはターマックをスタッドタイヤでこなす難しいミッションが課せられることとなった。ここでベストタイムをマークしたのはオジエ。SS2番手のヌービルに0.7秒差ながら、モンテマイスターの貫録を見せつけた。総合3番手につけていたトヨタのカッレ・ロバンペラはこのSSでパンクを喫して大きくタイムロス、ヌービルに先行を許し総合4番手に順位を落としてしまった。

続くSS13はコース序盤からスノーセクションが続くが、後半にはドライターマックの箇所も顔を出すような、あらゆるコンディションが詰め込まれている状況。パンクを避けてインカットせずに走ったと語るヌービルがベストタイムをマークした。SS2番手にはエバンス、SS3番手にはオジエが僅差で続く。SS12でパンクを喫したロバンペラは「ヌービルとの差も大きいのでポジションキープに専念する」と、4番手の堅守を目指すと語った。

M-SPORT


SS12の再走ステージとなるSS14は、オジエが一番時計。2番手にソルド、3番手にヌービル。各車ともタイム差が開いており順位の変動はなく、最終パワーステージに向けてリスクを避けたドライビングで危なげなくSSをクリアした。

そして迎えた最終パワーステージ。日中とはいえコンディションはSS13と大きく変わらず、日陰になった部分は雪が多く残り、終盤はドライ路面が顔をのぞかせている。上位陣の走行はリバースオーダー。上位陣ではWRC2のエリック・カミリ(シトロエン)からスタートした。勝田は順調にフィニッシュまでヤリスWRCを運び、WRC自己最高位の6位以上を確定。その後の上位陣にも大きな波乱はなく、全車が順当に走り切る形となった。これでオジエは今季初勝利。総合2位にはエバンス、3位はヌービル。4位にはロバンペラ、5位ソルド、6位に勝田というトップ6となった。パワーステージはオジエ、ロバンペラ、エバンス、ヌービル、ソルドの順でフィニッシュし、オジエは初戦でフルポイントを獲得することに成功した。

TOYOTA


また、WRC2はシュコダ・ファビア・ラリー2EVOで参戦したアンドレアス・ミケルセン、WRC3はシトロエンC3ラリー2のヨハン・ロッセルがそれぞれ勝利を手にしている。

次戦は2月26〜28日に開催されるアークティック・ラリーフィンランド。北極圏ロバニエミを拠点としたフルスノーラリーとなる。WRCとしては初開催イベントであり、どのようなコース設定となるのか大きな注目が集まる。

WRCモンテカルロ 暫定結果
1. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) 2:56:33.7
2. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) +32.6
3. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +1:13.5
4. K.ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC) +2:33.6
5. D.ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC) +3:14.2
6. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +7:01.3
7. A.ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2EVO) +7:23.6
8. G.グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC) +8:21.1
9. A.フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2) +9:15.8
10. E.カミリ(シトロエンC3ラリー2) +10:36.0



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