マーティン・ホームズのWRCプレビュー・スウェーデン編:ロバンペラ父が唯一勝利をマークしたイベント – RALLYPLUS.NET ラリープラス

マーティン・ホームズのWRCプレビュー・スウェーデン編:ロバンペラ父が唯一勝利をマークしたイベント

©Toyota Gazoo Racing WRC

2月13日(木)から16日(日)にかけて、スウェーデンのトルスビーを拠点に開催される2020年WRC第2戦ラリースウェーデン。大御所WRCメディア、マーティン・ホームズによるラリー直前のWRCチーム近況をお届けしよう。

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ヒュンダイ

ティエリー・ヌービルはモンテカルロで使用したマシン、クレイグ・ブリーンはセバスチャン・ローブがモンテカルロで使用したマシンを駆る。オィット・タナックは、このイベントでは新しいシャシー、No.24を投入。ブリーンは、ERCにi20 R5で参戦が決定した。MRFタイヤを履き、BRCチームからエントリーする。これまでMRFは多くの好成績をグラベル戦で収めてきたが、ERCの半分はターマック戦だ。

3台はいずれも先週、トルスビー近郊でテストを行った。ブリーンは、WRCでの自己ベストリザルトをスウェーデンでマークしており、2018年にシトロエンから参戦した際に2位でフィニッシュしている。

WRC2ドライバーのオーレ・クリスチャン・ベイビー(シャシーNo.80)とニコライ・グリアジン(81)は、いずれもモンテカルロで使用したマシン。

Mスポーツ・フォード

モンテカルロでチームを落胆させたのは、日曜日に出走できるのは60台までというイベントの特別規則により、ガス・グリーンスミスが最終日を走行できなかった(グリーンスミスは土曜日終了時点で総合66番手だった)件。さらに木曜日の夜には、ラジエターの吸入部分が落ち葉に塞がれたことで各マシンがパワー低下に見舞われ、問題が再度発生しないように暫定的な修復を行った。

チームとしては、エサペッカ・ラッピが総合4位でフィニッシュ、テーム・スニネンがパワーステージでサードベストをマークするなど好素材も残った開幕戦となった。スウェーデンでは3台のWRカーと2台のWRC2マシン全てが、モンテカルロで使用したものと同じ。1日行ったテストは、全車が参加した。

トヨタ

スウェーデンには、過去最大となる5台のヤリスWRCが登場。3台はワークスノミネート、さらにサポートドライバーの勝田貴元、プライベートエントリーのヤリ‐マティ・ラトバラは209戦目のWRC参戦を迎える。WRC最年少優勝記録を誇るラトバラは22歳でWRCデビューを果たしており、今季が20周年。コ・ドライバーは、ユホ・ハンニネンが務める。ハンニネンがWRC戦にコ・ドライバーとして参戦するのは、今回が初めて。2010年はIRC、2011年にはスーパー2000選手権、2012年にはERCをドライバーとして制している。

スウェーデンは、カッレ・ロバンペラにとって感慨深いイベントでもあり、2001年のスウェーデンでは父であるハリが、プジョー206 WRCで自身唯一のWRC優勝をマークしている。皮肉なことに、この時プジョーはハリをマニュファクチャラーズ選手権ポイントの対象としてノミネートしていなかった! この時、プジョーからノミネートされていたマーカス・グロンホルムとディディエ・オリオールは、両者ともリタイアに終わっている。

シトロエン(WRC2)

マッズ・オストベルグは、モンテカルロと同じC3 R5をドライブ。先週、2日間のテストを行った。C3 R5にこれまで行われてきた主な変更は、2019年4月の新しいリアウィッシュボーンの投入と、同年10月のブレーキ冷却ダクト。
(Martin Holmes)



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