【Martin’s Eye】今季ラリースウェーデンのパワーステージ、リケナスにまつわる“今だから言える話” – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【Martin’s Eye】今季ラリースウェーデンのパワーステージ、リケナスにまつわる“今だから言える話”

©M-SPORT

温暖気候により、開催さえも危ぶまれた今年のラリースウェーデン。「リケナス」は、雪の少ないHQから最も遠い場所であることから、今年実施が可能な数少ないステージの1本として選ばれた。19年前のこのイベントでは、そのリケナスにまつわる信じられないようなエピソードがある。

4本の高速ステージをまとめたイベント最長の(50km近く)、Granbergetという名前のステージがあった。その大部分を占めた道こそ、現在リケナスとして知られているステージだ。ここで、邪悪な心が働いた。このステージでいいタイムを出せばラリーで好成績を出す大きなチャンスが生まれるということに気付いた何人かのドライバーが、違法レッキを行うために北へ向かった。このエリアは人里から離れていたが、レッキ中、主催者が何かおかしな行動をしている外国ナンバーのラリー車が走っていることに気付くまで、それほど時間はかからなかった。

主催者には違法レッキが行われていることがハッキリと分かったが、目撃者なしにこのいたずらを行った犯人をつかまえることは至難の業だ。主催者は、状況を精査すると、犯人はどこかで給油をしなくてはならなくなることは明らかだった。主催者は北へ向かい、このエリア唯一のガソリンスタンドの主人と話をした。そう、この主人によって、何人かの外国からの参加者がそこで給油をしたことが確認されたのだ。その車両の給油の支払いには外国の銀行が発行したクレジットカードが使われており、スタンドにはまだ伝票が残っていたのだ。これで、イタリアのジジ・ガリが、2001年のラリースウェーデンでスタートを認められなかったことの説明もつく。この全てには、ガリのサインがハッキリと残されていたのだ!
(Martin Holmes)



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