©M-SPORT
WRC第5戦アルゼンチンは、4月28日(金)の競技2日目を終えて、Mスポーツのエルフィン・エバンスが序盤から快走を披露し、総合2番手のマッズ・オストベルグに55.7秒の差をつけてラリーをリードしている。
この日行われたのは、SS2〜SS9までの計8SS。コルドバ南部に設けられた20km前後のステージと、カルロス・パス近郊のスーパーSSを2回ずつ走行する。SS合計距離は140.56km。ラリーは9番手スタートのエバンスと7番手スタートのクリス・ミーク(シトロエン)が走行順を利して前に出る展開で始まった。SS3もその勢いは変わらず、英国人ドライバーふたりが首位と2番手でラリーを引っ張る格好に。ところが、総合2番手のミークはSS4でコースオフ、早々にデイリタイアを喫することとなった。この結果、トヨタのヤリ‐マティ・ラトバラが総合2番手に浮上。また、このSS4では同じシトロエンのクレイグ・ブリーンもギヤボックスを破損し、シトロエン勢は初日で戦線離脱を余儀なくされる波乱の序盤となった。
ラリーは2台同時走行のスーパーSSとサービスを経て、午後のループへ。SS6では、総合2番手につけていたラトバラが、メキシコと同様のエンジントラブルに見舞われてペースを落とし、総合3番手にドロップ。代わってマッズ・オストベルグが2番手に浮上している。さらにラトバラはSS8で右後輪をパンク、さらにタイムをロスして総合6番手まで順位を落としている。
SS9までを終えて、首位はSS2〜SS7まで6連続ベストタイムを記録したエバンス。総合2番手にオストベルグ、3番手にはヒュンダイのティエリー・ヌービルがつけている。以降セバスチャン・オジエ、オィット・タナックとMスポーツ勢が続き、総合6番手にラトバラという上位陣のオーダーとなっている。2番手のオストベルグから5番手のタナックまではそれぞれ5〜6秒前後の差しかなく、4人による2番手争いはさらに熾烈となりそうだ。競技3日目はSS10〜SS15の6SSで、3カ所のステージを2度ずつ走行する構成。総SS距離は160kmとなっており、勝負どころの1日となる。なかでも、ラリー最長距離の38.68kmをもつ名物ステージのエル・コンドル(SS11/14)は、ターニングポイントとなる可能性が高いと言えるだろう。オープニングステージのSS10は、日本時間の28日(土)20:04にスタート。
WRCアルゼンチンSS9終了後暫定リザルト
| 順位 | ドライバー | マシン | タイム/差 | 
|---|---|---|---|
| 1 | エルフィン・エバンス | フォード・フィエスタWRC | 1:24:55.4 | 
| 2 | マッズ・オストベルグ | フォード・フィエスタWRC | +55.7 | 
| 3 | ティエリー・ヌービル | ヒュンダイi20クーペWRC | +1:00.7 | 
| 4 | セバスチャン・オジエ | フォード・フィエスタWRC | +1:06.7 | 
| 5 | オット・タナク | フォード・フィエスタWRC | +1:11.3 | 
| 6 | ヤリ‐マティ・ラトバラ | トヨタ・ヤリスWRC | +1:29.9 | 
| 7 | ヘイデン・パッドン | ヒュンダイi20クーペWRC | +3:41.8 | 
| 8 | ロレンツォ・ベルテッリ | フォード・フィエスタWRC | +4:13.9 | 
| 9 | ユホ・ハンニネン | トヨタ・ヤリスWRC | +4:48.6 | 
| 10 | ポンタス・ティデマンド | シュコダ・ファビアR5 | +6:32.3 | 
















