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全日本ラリー第8戦ハイランドマスターズ JN4は勝田が優勝し、最終戦にタイトルの望みをつなぐ

 

 全日本ラリー選手権第8戦ハイランドマスターズのデイ2は、前日と変わって高山市内から南へ下ったアルピコアスキー場にサービスパークを設定。その周辺に位置する5.6㎞の無数河線と、7.17㎞の牛牧線を2回ずつ走る計25.98㎞で、午前中のみの走行となった。

 前日の大雨が嘘のように天候はドライだが、ところどころに水が残るセミウェット状態。久しぶりに使われる慣れないコース、難しい路面状況が選手たちを苦しめた。

 デイ2のオープニングステージであるSS9を制したのは横尾芳則(三菱ランサーエボリューションIX)。しかし横尾は続くSS10でコースアウトを喫してリタイア。初日に25.2秒ものリードを築いた勝田範彦(スバル・インプレッサ)はSS9では無理をせず、横尾から6秒落ちの3番手タイム。しかし残るSS10〜12では連続トップタイムを刻み、完璧なラリー運びで優勝をさらった。

 一方、デイ1を2番手石田正史(三菱ランサーエボリューションX)と3.1秒差の3番手で終えた奴田原文雄(三菱ランサーエボリューションX)は、SS9でセカンドベストを出して2番手にポジションアップ、SS10では石田に負けるもこの時点で石田と奴田原は46分32秒1の同タイムとなる。そしてSS11、石田がコースオフしたことで奴田原が単独2番手に立ち、そのままフィニッシュした。

 石田、横尾の相次いぐリタイアにより、5番手を走っていた吉澤哲也(三菱ランサーエボリューションIX)が自身最高位の3位表彰台に立った。

 これでJN4のポイントランキングは、首位奴田原が115ポイント、2位勝田が100ポイント。全日本ラリーは全9戦中ベストリザルト7戦分のポイントが有効となるため、勝田にも最終戦での逆転のチャンスは残されている。

 JN3は65.6ポイントでシリーズ2位の曽根崇仁(トヨタ・セリカ)がリタイアしたことにより逆転のチャンスを失い、村瀬太(ホンダ・シビックタイプR)がJN3優勝とともにJN3のタイトルを決めた。

 JN2は105ポイントでランキング首位の田中伸幸(三菱ミラージュ)が最終戦に向けてマシンを熟成させるためにスキップ。最大のライバルがなく、81.6ポイントで2位の高橋悟志が優勝したことで、最終戦の直接対決でJN2タイトルが決まる。

 そしてJN1.5はトップ争いを繰り広げた天野智之(トヨタ・ヴィッツ)がSS9でドライブシャフトを破損してリタイア、青島功(ホンダ・フィット)がミスにより沈み、ポイントリーダーの大井こずゑが優勝でJN1.5タイトルを決めた。全日本ラリーにおける女性のチャンピオンは初となる。

 最終戦「FMSC吉野が里マウンテンラリー」はターマックラリー。11月13〜15日にかけて佐賀県で行なわれる。

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