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全日本ラリー高山:レグ2午前でヘイキ・コバライネンが首位を守り逆転タイトルに向けて最終セクションへ

©Jun Uruno

全日本ラリー選手権最終戦ラリーハイランドマスターズ(岐阜県、ターマック)は競技最終日となる10月19日(日)、高山市位山交流広場駐車場に設置されたサービスパークをスタートした。この日は、「青屋上り(8.72km)」、「駄吉(6.24km)」、前日のギャラリーステージを逆方向に走行する「無数河‐アルコピア(6.08km)」の3本を、サービスを挟んで2回ループする6SSの構成。この日のステージ走行距離は合計で42.08kmとなる。

前日、SS4でレグリタイアを喫した新井大輝/立久井大輝は、シュコダ・ファビアR5を修復して再スタート。
「ラリージャパンを控えているので、スペアパーツを使用してまで走行を続けるべきなのか悩みましたが、チームの経験のためにもマシンを修復して再スタートする、という作業をやってみようと決断しました。今日はラリージャパンに向けて、色々試してみようと思います」と語った。

一方、逆転タイトルに向けて一気に優勢となったのが、前日を首位で折り返したヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGRヤリス・ラリー2)。24.9秒のアドバンテージを握ってこの日を迎え「難しいコンディションになりそうだけど、それはみんな同じだからね。午前は、たぶんウエットにして様子を見ながらマージンをコントロールするかな。もしプッシュが必要になってきたら、そこからプッシュできるしね」と落ち着きを見せた。

朝のサービスエリアは空に厚い雲が広がったが、標高が高いエリアでは霧が立ちこめ、ループ最初の2本の路面はウエット状態。落ち葉や泥も多いが、3本目はドライと引き続きトリッキーなコンディションとなった。

この日最初のSS7は、タイトルの望みを残す勝田範彦/保井隆宏(GRヤリス・ラリー2)が、コバライネンを6.0秒引き離すトップタイムをマークすると、続くSS8でもコバライネンに0.3秒差をつけての連続ベストで、コバライネンのアドバンテージを18.9秒に詰める。しかし、SS9ではコバライネンが、3番手タイムの勝田範彦を6.5秒引き離してステージウインを奪取。25.1秒のマージンを残して最終セクションを迎える。2番手に勝田、3番手はコバライネンに1分12秒差で同じくタイトルを争う奴田原文雄/東駿吾(GRヤリス・ラリー2)、その13.2秒遅れの4番手で福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアRSラリー2)が続いている。

奴田原、福永と僅差の3位争いをしていた鎌田卓麻/松本優一(ファビアR5)は、SS7でヒット、サスペンションアームが曲がってしまい、リタイアを決めている。

同じくタイトル争いが持ち越されているJN-2クラスでは、前日をクラストップで折り返した山田啓介/藤井俊樹(トヨタGRヤリス)が、SS7でJN-1クラスも含めた全体でもセカンドベストに入る驚異のステージウインを奪取。タイトルを目指して2番手で追う貝原聖也/西﨑佳代子(トヨタGRヤリス)との差を14.8秒に広げた。その貝原は、SS8の1km付近で泥に乗って滑ってしまい、溝に当たったことでリヤのトーが開いてしまったため、そこからスロー走行。このステージだけで2分50秒近くの大量ロスを喫し、7番手まで後退してしまった。一方、このSSも連続でクラストップタイムをマークした山田は、42.1秒のマージンを残して、自身初の全日本タイトル獲得に向けて最終セクションを迎える。



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