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WRC第6戦ラリーイタリア・サルディニア(グラベル)、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント(抜粋)。前戦に続きヒョンデのオィット・タナックと首位争いを展開して、それを制したトヨタのセバスチャン・オジエ。最終日の午前中には相応のマージンを築いたが、その後も違う相手と対峙することになった流れを語った。
*カッコ内は順位の前日比
*獲得ポイントは総合順位+スーパーサンデー+パワーステージ
[トヨタ・ガズーレーシングWRT/WRT2]
トヨタGRヤリス・ラリー1
セバスチャン・オジエ/総合優勝(=)
スーパーサンデー順位:3位
獲得ポイント:25+3+0=28
「勝つことができて、すごくうれしい。オィット(タナック)との戦いは最後まで接戦で、日曜日の午前中に少しでもマージンを築くチャンスが得られた。だから、パワーステージではフルポイントを目指してのプッシュはしなかったが、轍と戦わなくてはならず、タイトコーナーでハマってしまい、止まってリバースに入れる判断をした。理想的なことではないしサンデーポイントにも影響したが、一番の目標であるラリーでの勝利は果たした。ポルトガルの後、テストなしにもかかわらず、クルマのセッティングと速さが向上して、ドライビングを楽しみながらもタイムが出やすいマシンを用意してくれたチームはお見事だったと思うし、チームにとっても自分にとっても満足いく勝利となった」
カッレ・ロバンペラ/総合3位(=)
スーパーサンデー順位:1位
パワーステージ順位:1位
獲得ポイント:15+5+5=25
「週末の結果には満足していいと思う。金曜日はたくさん砂利を掃除しなくてはならなかったが、その後はできる限りクリーンでクレバーな走りを心がけて、日曜日に最大ポイントを獲得できた。パワーステージでは全力を尽くしたが、あのようなナローで低速のステージでフィーリングが素晴らしかったわけではなかったので、あのタイム差には驚いたが、あれだけポイントが獲れてハッピー。ペースのメンでは、おそらくこれまでのサルディニアの中でもベストと言ってもいいくらいの出来なので、いいマシンを用意してくれたチームには感謝したい」
エルフィン・エバンス/総合4位(=)
スーパーサンデー順位:4位
パワーステージ順位:5位
獲得ポイント:12+2+1=15
「金曜日の出走順が1番だったことを考えれば、4位という結果は現実的に想定する最大の結果なので満足しなければいけないと思う。このラリーは激しい消耗戦なので、大きなトラブルなくフィニッシュするということが最重要だ。トップ3は非常に速かったが、ラリーを通してマシンのフィーリングに明確な進歩があった、特に2ループ目でそれが顕著だったことをポジティブに捉えて、ギリシャへとつなげたい」
勝田貴元/総合5位(↑)
パワーステージ順位:4位
獲得ポイント:10+0+2=12
*マニュファクチャラーズ選手権ノミネート外
「予想どおり非常に厳しい週末でしたが、総合5位でフィニッシュできたことは悪くないと思います。週末には転倒したりいろいろな苦難がありましたが、このようなラリーでは起こり得ることですし、最終的にはクルマへの自信をかなり感じられるようになりました。パワーステージではプッシュしようと挑みましたが、終盤でミスをしてしまい、とても柔らかくルーズな路面でスタックしてしまいました。なので気持ちは少し複雑ですが、ギリシャに向けていい方向に進んでいると思います」
サミ・パヤリ/総合7位(↓)
獲得ポイント:6+0+0=6
「最終日は非常にトリッキーだった。いいフィーリングを維持してとにかくフィニッシュすることがプランだったが、最初のステージで何かにヒットしてサスペンションの小さな部品にダメージを負ってしまった。リエゾンで修復したので走行を続けることができたし、そこからは走り切ってポイントを持ち帰ることが一番重要なことになった。最終日までは、ポジティブな週末だったと思う。速さは高まってきたし、それが自然にできるようになったので、ギリシャに向けても好材料だ」
[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20Nラリー1
オィット・タナック/総合2位(=)
スーパーサンデー順位:2位
パワーステージ順位:3位
獲得ポイント:17+4+3=24
「いいリズムとバランスを取ることに苦戦していたので、限界までプッシュできる自信がないまま最終日を迎えたが、文句なしに全力で戦った。非常に厳しいラリーだったし、今回もセブ(オジエ)に続いての2位フィニッシュは悔しい。彼は週末を通して強かったし、現状ではトヨタ勢に勝つだけのパッケージになっていない。ステージはこれ以上ないほど過酷で、できる限り多くのポイントを獲るためにはプッシュしなくてはならないことは分かっているが、クリーンで丁寧な走りも求められる。それが試練だった」
ティエリー・ヌービル/総合19位(↑)
スーパーサンデー順位:5位
パワーステージ順位:2位
獲得ポイント:0+1+4=5
「全体的に残念な週末だった。金曜日はたくさん不運だと感じた。何が悪かったのかはまだ分かっていないが、なんらかの理由でフラットなコーナーでクルマのコントロールを失い、リヤ全体がなくなってしまった。そこからは、最終日まで埋め合わせとなるようなポジティブなことはなかった。出走順を考えれば、5ポイントを獲れたことは悪くない。チームは状況を変えるために懸命に力を注いでいるので、そうなると信じている。ギリシャもとてもラフでマシンにダメージを与えやすいラリーだが、昨年は先頭スタートから勝っているので、5番手出走となる今回は、もっとよくなるはずだ」
アドリアン・フルモー/総合20位(↑)
「サルディニアも序盤はトップ争いができていたが、何かが起きて流れが止まってしまった。最終日の新ステージでのペースには満足しているのでこの週末からポジティブなことも得られたし、そこから学ぶことでネガティブをポジティブに変えると決意している。改善できる点は確実にある。目標としていたクリーンなラリーにすることは残念ながらできなかったが、ギリシャでそのラリーができるよう全力を尽くす」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ラリー1
ジョルダン・セルデリディス/総合25位(↑)
*マニュファクチャラーズ選手権ノミネート外
「エントリーリストを見る限り、トップ30あたりが目標と思っていたので、金曜日の転倒で3分近くロスがあったものの、総合25位と予想よりもいい順位で終えられた。Mスポーツ・フォードにとっては、いいラリーとはいえず、3台が金曜日にクラッシュしてしまった。しかし、メカニックのおかげでマシンが修復され、残り2日間も走行を続けることができた。次のギリシャに向けて、開発できたこともあるのは、いい点。いい週末にできるよう楽しみにしているよ」
グレゴワール・ミュンステール/総合32位(↑)
「SS2があのようなことになって、チームとしては残念な週末になってしまったが、メカニックたちが頑張ってくれてマシンを道に戻してくれた。すぐにギリシャが待っているので、競技に復帰してマイレージを稼いで様々なトライをしてデータを集めるのは重要なことだった。ギリシャでは、もっといいイベントになることを楽しみにしている」
ジョッシュ・マカリアン/総合34位(↑)
「今回はいい学びがたくさんできたし、いつかラリーの初日に先頭で走行する時にこの経験が活かせるようになりたいね! チームには心から感謝したい。最終サービスでも、左フロントのダンパーを7分で装着するという大作業をしてくれた。本当にお見事だったし、僕自身もギリシャに向けていい学びが得られたと思う。WRCでは、金曜日にいいラリーをしないといけないということが、明らかになったね」