スバル・モータースポーツUSAがVB型WRXのラリーカーを公開。初戦は8月のオジブウェ・フォレスト – RALLYPLUS.NET ラリープラス

スバル・モータースポーツUSAがVB型WRXのラリーカーを公開。初戦は8月のオジブウェ・フォレスト

©Subaru Motorsport USA

スバル・モータースポーツUSAは8月2日、米国の国内ラリー選手権、アメリカン・ラリーアソシエーション(ARA)のオープン4WDクラスに参戦する新型スバルWRXのラリーカーを発表した。8月24日〜25日に開催されるARAオジブウェ・フォレストラリーで、ブランドン・セメナック/キートン・ウィリアムズが実戦デビューを飾る。また、2024年にはトラビス・パストラーナがセカンドカーでシリーズに復帰することも発表された。

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技術パートナーであるバーモント・スポーツカー(VSC)により競技用に製作されたこの新型ラリーカーは、現在のARAオープン4WD規定の範囲内で最大限のパフォーマンスを発揮するように設計されている。現在、米国で販売されている現行型スバルWRX(VB型)の1号車がこの日、新型ラリーカーとして発表されるまで、18カ月にわたって設計、製造、テストが行われてきた。パワーユニットは、特注のターボチャージャーとインタークーラー付き2.0リットル4気筒ボクサーエンジンで、直径33mmの吸気リストリクターと22psiのブースト制限などのクラス要件を満たしている。このスペックでは、エンジンは320馬力、515.21Nmのトルクを発生。サデフ製6速クロスレシオ・トランスミッションが4輪に駆動を伝える。スプリングとダンパーはR53サスペンション製で、VSCが設計したクロスメンバー、リンク、ハブと組み合わされ、ヨコハマの15インチADVAN A053グラベルラリータイヤを履く。

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この新型マシンの開発では、多くをドライバーとコ・ドライバーの安全性に重点を置いており、完全シーム溶接されたボディシェルから始まり、ロールケージはT45鋼で作られたFIA/USAC仕様となっている。燃料タンクは82リットルのケブラーセルに換装され、スパルコ製ADVプライムシートにHANSデバイスを装着するほか、自動消火性ファブリックライナーとFIA公認のエネルギー吸収パッドが使用されている。

カーボンファイバー製ワイドボディは、最新のARA空力規定を念頭に置いて白紙から設計されたもので、巨大なカーボンファイバー製リヤウイングは、マットなWRブルー・パールとクラシックなスバルのラリーカーを彷彿とさせるカラーリングにも負けない存在感。ARAはエントラントの増加を目指して新規定を導入しており、米国でラリーが盛り上がる可能性が高まっている中、強豪であるスバル・モータースポーツUSAの新型車投入は、ファンも待ちわびていたことだろう。

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ドライバーコメント
ブランドン・セメナック

「新型マシンの登場で、エキサイティングな未来が待っていると思う。このプラットフォームは完全に再設計され、マシンの外観はよりダイナミックになったので、ファンのためにもさらにいいショーを見せることができると思うよ! 来シーズンはトラビスが戻ってくるので、楽しみにしている。チームメイトがいることはファンのためだけでなく、チームが学べることも増えるので、プラットフォームの開発を進めていくうえでも重要だ」

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トラビス・パストラーナ
「2024年のARA参戦をとても楽しみにしている。新しいスバルのプラットフォームは素晴らしく、ARAタイトル2冠を収めている現チャンピオンのブランドン・セメナックとまた戦うのは、すごく楽しくなるだろう。ブランドンがチームに加入した時には自分はベテランだったが、今は立場が逆転しているので、たくさん学んでまたトップに戻れるようになりたいね。ラリーからは1年しか離れていないが、たくさんのことが変わった。でも、新しいチャレンジに向けて準備はできているよ」

スバル・モータースポーツUSAでは公式YouTubeチャンネルで、新型WRXラリーカーの開発・製作の18カ月を紹介する『Next Stage』を6回のシリーズで公開していく。その1回目は、8月9日に配信される予定だ。



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