【速報】WRCベルギー:ヒョンデのオィット・タナックが連勝。勝田は5位完走 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

【速報】WRCベルギー:ヒョンデのオィット・タナックが連勝。勝田は5位完走

©HYUNDAI

2022年のWRC第9戦ベルギーは、すべての競技日程を終えて、ヒョンデのオィット・タナックが前戦フィンランドに続き連勝を飾った。2位にはトヨタのエルフィン・エバンス、3位には同じくトヨタのエサペッカ・ラッピという結果となった。初日トランスミッショントラブルに見舞われ大きく順位を落としていた勝田貴元は最終的に5位まで順位を戻し、今季全戦で完走を果たしている。

競技最終日に残されたステージは、SS17〜20の4SS。サービスを挟んで2SSを2度走行する構成となっており、SS距離51.34kmと短いもの。天候は曇りで比較的安定しており、各車ともドライタイヤでステージへと向かって行く。オープニングのSS17は、エバンスがベストタイム。スタート時点で8.2秒あったタナックとの差を7.1秒に縮めることに成功した。そのタナックはSS2番手タイム。リスクを避けつつ、エバンスとの差を見ながらペースをコントロールする作戦だ。続くSS18もエバンスが一番時計。タナックも0.4秒差のSS2番手で続き、その差を詰めさせない。

TOYOTA


SS17の再走ステージとなるSS19では、タナックがベストタイムをマーク。エバンスとの差をわずかながら押し戻し、7.2秒差で最終パワーステージへ。このSS19では、総合5番手を走っていたMスポーツ・フォードのアドリアン・フルモーがコースオフし戦列を去ることとなった。フルモーはスタート後2kmほどの左コーナーでわずかに外側にスライドし、ディッチにヒット。スピンしながらコース上には戻ったものの、マシンのダメージは大きく競技続行は不可能となってしまった。これで勝田が総合5番手に浮上することとなったが、勝田もハイブリッドシステムがたびたび使えなくなるトラブルに悩まされており、完調とは言えないようだ。

M-SPORT


SS20のパワーステージはリバースオーダーとなるが、上位3台の手前にWRC2勢を挟む変則的な出走順でスタート。まずはMスポーツ・フォードのクレイグ・ブリーンがコースイン、ベンチーマークとなる暫定ベストタイムをマークする。続いてトヨタのカッレ・ロバンペラ、ヒョンデのティエリー・ヌービルがスタートし、アタックをかけたロバンペラが暫定ベストタイムを刻む。Mスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスに続いてコースインした勝田は、ロバンペラ、ヌービルに次ぐ暫定3番手タイムでフィニッシュ。これで総合5位以上を確定させた。ヒョンデのオリバー・ソルベルグは暫定5番手タイムでフィニッシュ、これで自身最上位リザルトとなる4位以上を確定している。

続いてWRC2上位の4台がスタート、WRC2は終始ラリーをリードしたシトロエンC3ラリー2のステファン・ルフェーブルが優勝を飾った。今季3勝を挙げているシュコダ・ファビア・ラリー2 Evoのアンドレアス・ミケルセンが2位、シトロエンC3ラリー2のヨアン・ロッセルが3位に入っている。そして、総合3番手のラッピがコースイン。ラッピは暫定4番手タイムでフィニッシュし、前戦フィンランドに続いて3位以上を確定させた。続くエバンスも暫定2番手で2位以上を決めている。上位陣最終走者のタナックはSS4番手タイムでフィニッシュを果たし、今シーズン3度目の勝利を獲得。タナックにとってはキャリア通算17勝目だ。

TOYOTA


これで総合順位はタナック、エバンス、ラッピ、ソルベルグ、勝田、ルフェーブルというトップ6に。パワーステージは、ロバンペラ、エバンス、ヌービル、タナック、勝田というトップ5がボーナスポイントを得ることとなった。第9戦までを終えて、ドライバーズランキングはロバンペラが203点で依然としてトップを独走、タナックが131点、エバンスが116点。勝田は92点で選手権5番手につけている。マニュファクチャラーズランキングは、トヨタが381点、ヒョンデ293点、Mスポーツ・フォードが188点、TGRニュージェネレーションが100点となった。

次戦は9月8日〜11日に開催されるアクロポリス・ラリーギリシャ。舞台は再びグラベルへと移り変わり、昨年同様にラミアを拠点として開催される。21年大会はロバンペラが勝利を飾っている。勝田はコ・ドライバーを務めていたキートン・ウィリアムズの事情により昨年はレッキのみの参加となっており、実質的に今年が初参戦となる。

WRCベルギー 暫定結果
1. O.タナック(ヒョンデi20 Nラリー1) 2:25:38.9
2. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +5.0
3. E.ラッピ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:41.6
4. O.ソルベルグ(ヒョンデi20 Nラリー1) +3:28.5
5. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +6:06.1
6. S.ルフェーブル(シトロエンC3ラリー2) +9:45.7
7. A.ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +10:03.8
8. Y.ロッセル(シトロエンC3ラリー2) +10:54.8
9. C.イングラム(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +11:20.8
10. N.グリアジン(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +11:26.8



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