トヨタのラトバラ代表、ジュニアWRC王者のサミ・パヤリに注目 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

トヨタのラトバラ代表、ジュニアWRC王者のサミ・パヤリに注目

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トヨタのWRCチーム代表、ヤリ‐マティ・ラトバラは、2021年のジュニアWRCチャンピオン、サミ・パヤリには将来のスタードライバーになるポテンシャルがあるとの見解を示している。

昨年のジュニアWRCを制したパヤリは、Mスポーツ・ポーランド製作のフォード・フィエスタ・ラリー3のワンメイクシリーズとなった今季もタイトル連覇に向けて挑んでおり、ここまでの4戦中で2勝をマーク。選手権リーダーとして今季最終戦となるアクロポリス・ラリーギリシャ(9月8〜11日、グラベル)を迎える。

現在20歳のパヤリは今季、全5戦で構成されるジュニアWRC参戦の合間にWRC2にも挑んでおり、8月上旬のWRCフィンランドではシュコダ・ファビア・ラリー2 Evoを駆り、好タイムを連発。最終パワーステージではベストタイムもたたき出している。こうしたパフォーマンスがラトバラの目に留まり、今季の走りを賞賛されている。

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「サミが迅速にラリー2マシンに順応できていることが、すでに見て取れる」とラトバラ。
「彼は才能に優れており将来も期待できるが、もちろん彼にとって一番重要なのは、参戦を重ねて経験を積むことだ。その後に、彼のパフォーマンスを披露できるチャンスが訪れ、順位を狙えるようになる。おそらくまずは、WRC2へのフル参戦からだろう。しかし、進んでいる方向は正しいし、周囲の人々にも恵まれている」

ラトバラとパヤリは、WRCフィンランドの翌週に行われたラハティ・ヒストリックラリーに参戦。ラトバラはトヨタ・セリカGT-FOURで優勝し、フォード・エスコートRS1800に乗ったパヤリは総合3位でフィニッシュしている。

パヤリが将来、WRCの新星カッレ・ロバンペラに挑む可能性があると思うかとの問いにラトバラは、彼にはまだやるべきことがたくさんあることを認め、若いうちに始めることの重要性をあらためて強調した。

「彼にポテンシャルがあることはハッキリしているが、それを発揮するためにはまだステップを踏まなくてはならない」とラトバラは説明する。
「このスポーツは、少し変化してきていると言える。今では、トップに登り詰めるためには若いうちから始めなくてはならないし、おそらく引退する時期も早まるかもしれない。20歳の頃ならいろいろな変化にも迅速に対応できるし、学ぶこともできる。年をとるほど、そうしたことが難しくなる」

「サミの年齢としては、間違いなくいい道筋をたどっている。いつか、彼がカッレに挑む日が来ることを願っているが、さっきも言ったようにそこにたどり着くまでにはたくさんのステップがあり、それを実現できるかどうかは分からない」

ジュニアWRCは、今季最終戦となるWRCアクロポリスではダブルポイントがかかる。選手権争いでは、パヤリは勝利数で上まわり首位に立っているが、2番手のジョン・アームストロングは同ポイント。さらに3番手につけるロベルト・ビルベスも1ポイント差で続いており、タイトル決戦は熾烈なものとなりそうだ。

M-SPORT



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