WRCサファリ:競技3日目を終えて、トヨタのロバンペラが首位。勝田は3番手 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCサファリ:競技3日目を終えて、トヨタのロバンペラが首位。勝田は3番手

©TOYOTA

2022年WRC第6戦サファリは、6月25日の競技3日目を終えてトヨタのカッレ・ロバンペラが首位をキープ。2番手にエルフィン・エバンス、3番手に勝田貴元、4番手には競技2日目にパンクで遅れたセバスチャン・オジエがつけ、トヨタ勢が1-2-3-4体制を敷くこととなった。

競技3日目はSS8〜SS13の6SS、大会最長となる150.88kmを走行する山場の1日。サービスパークの置かれるナイバシャから北上したエレメンタイタ湖とナクル湖の間にまたがるエリアが舞台となる。SS8を制したのはエバンス。ペースノートをロストしてペースを上げ切れなかった勝田をかわして、総合2番手に浮上した。SS2番手にヒョンデのティエリー・ヌービル、SS3番手にロバンペラが続いている。このSSでは、総合12番手を走っていたMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミスが横転、SSフィニッシュまではたどり着いたが大きく遅れを喫したうえに、マシンから脱出する際にフロントガラスも失ってしまった。グリーンスミスは、続くSS9をフロントガラスなしで走行したが、SSフィニッシュ後にリタイアを決めている。

HYUNDAI


そのSS9はヌービルが一番時計。SS2番手には、前日のトラブルから再出走を果たしたMスポーツ・フォードのセバスチャン・ローブがつけた。SS3番手タイムを刻んだヒョンデのオィット・タナックは総合4番手。総合3番手勝田との差を4.9秒にまで縮め、プレッシャーをかける。しかしタナックは、続くSS10でトラブルから脱落。このSS10で再びベストタイムをマークしたヌービルは、パンクで遅れを喫した勝田の背後に迫る。

サービスを挟み、2ループ目最初となるSS11では、エバンスがベストタイム。SS2番手にロバンペラ、SS3番手に勝田、SS4番手にオジエと、上位4台をトヨタが占める強さを発揮した。このステージでは、ヌービルがマシンの左フロントにダメージを負い、バンパーを破損。SS後には空力的なバランスが崩れてアンダーステアが厳しいとコメントしていた。SS12は降雨の影響により、路面はマッドに。轍に水が溜まる難しいコンディションとなった。このステージではロバンペラが一番時計を刻み、ヌービルとエバンスが続いた。ヌービルはリスクを負ったアタックを敢行し、このSSでは勝田を捉えることに成功。総合3番手の座を奪取している。

M-SPORT


ヌービルは、このSS12終盤でオルタネーターのトラブルに見舞われており、ロードセクションで修復してこの日最後のSS13をスタートしたものの、水たまりでエンジンストール、次いで立木にヒットしてしまい、万事休す。これで勝田は再び総合3番手に復帰、総合4番手にはこのSSでベストタイムを刻んだオジエが上がってくるという波乱の展開が待っていた。これでトヨタは首位から4位までを独占することに。総合5番手にはヌービル、総合6番手にオリバー・ソルベルグ、総合7番手にMスポーツ・フォードのクレイグ・ブリーンという上位オーダーとなっている。

TOYOTA


ちなみに、このままトヨタがトップ4を独占してフィニッシュとなれば、1993年のサファリでトヨタ・チーム・ヨーロッパがセリカ・ターボ4WD(ST185)で成し遂げた1-2-3-4フィニッシュの再現となりそうだ。当時はユハ・カンクネン、マルク・アレン、イアン・ダンカン、岩瀬晏弘というオーダーだった。

競技最終日はSS14〜SS19の6SS、82.70km。主にナイバシャ湖南部のSS群を巡るステージ構成となっており、3SSを2度走行する。オープニングのSS14は日本時間6月26日の13時5分スタート。

WRCサファリ SS13後暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2:52:39.7
2. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +40.3
3. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:25.6
4. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2:38.3
5. T.ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) +10:59.3
6. O.ソルベルグ(ヒョンデi20 Nラリー1) +12:19.1
7. C.ブリーン(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +18:56.1
8. J.セルデリディス(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +25:45.6
9. K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +27:34.7
10. S.ローブ(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +33:01.0



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