TGR、勝田貴元に続きWRCの夢を追う3名の若手ドライバーを発表 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

TGR、勝田貴元に続きWRCの夢を追う3名の若手ドライバーを発表

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racingは、TGR WRCチャレンジプログラムに新しく参加する3名のドライバーを発表した。選出されたのは21年の全日本ラリー選手権JN3クラスでチャンピオンを獲得した大竹直生(写真左)、21年JAF東日本ラリー選手権でランキング2位を獲得した小暮ひかる(写真中)、21年の全日本ラリー選手権でJN6クラスの2戦に出場し2勝を挙げた山本雄紀の3名(写真右)。彼らは今後、世界の舞台での活躍を目指してミッコ・ヒルボネン、ヨウニ・アンプヤ、ユホ・ハンニネンらTGRワールドラリーチームの講師陣から本格的なトレーニングを受けることとなる。

(以下チームリリース)


TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は、TGR WRCチャレンジプログラムに新しく参加する、日本の若手ドライバー3名(小暮ひかる,大竹直生,山本雄紀)を決定しました。3名は今後、FIA世界ラリー選手権(WRC)で活躍することを目指して、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(以下、TGR-WRT)に所属する講師陣から本格的なトレーニングを受けます。

WRCチャレンジプログラムは、日本からWRCのトップレベルで活躍できる可能性を秘めた才能ある若手ドライバーを発掘し、育成するために2015年にスタートしました。最初の選抜で選ばれた2名のドライバーのうちの1名である勝田貴元は、今年、TGR-WRT Next GenerationチームからGR YARIS Rally1でWRCにフル参戦しています。ラリー経験がほとんどない状態でWRCチャレンジプログラムに参加した勝田は、2021年のWRCサファリ・ラリー・ケニアで自身初の2位表彰台を獲得するまでに成長し、現在もさらに多くの学びを重ねています。

TGRは、次世代のドライバーにも同様の機会を提供したいと考え、2021年8月に新規参加者の募集を開始し、2022年1月末には60名もの応募者の中から選ばれた8名が、TGR-WRTが本拠地を置くフィンランド・ユヴァスキュラで2週間のトレーニングキャンプに参加しました。

トレーニングキャンプでは、市販車のGR YARIS、クロスカート、Rally4車両によるドライビング技術や、フィジカル面、メンタル面におけるテストを実施しました。選考は、ドライバーとしてWRCで通算15回の優勝を挙げたチーフ講師のミッコ・ヒルボネン、ヨウニ・アンプヤ、ユホ・ハンニネンが担当。今回の選考においては、現時点のスキルレベルよりも、プロのラリードライバーになるためのポテンシャルを考慮し、学習能力と適性を重視しました。

<選抜ドライバーの今後の活動概要>
本プログラムへの参加が決まった3名のドライバーは、本日よりWRCチャレンジプログラムのドライバーとして、ペースノートの作成とRally4車両の走行を中心としたトレーニングを開始します。4月上旬にはTGR-WRTが拠点を置くフィンランドに居を移して厳しいトレーニングを集中的に行い、夏以降はRally4車両でフィンランドや欧州のいくつかのラリーに参加する予定です。
今まで彼らは日本国内で開催されるラリーに参戦してきました。今後は、本プログラムを通してさらに経験を積むことで、世界の舞台でそのポテンシャルを遺憾なく発揮してくれることでしょう。なお、本プログラムへの参加継続については、毎年、各ドライバーのパフォーマンスと成長を評価した上で判断されます。

<講師のコメント>
ミッコ・ヒルボネン(TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム・チーフ講師):トレーニング期間2週間にわたる候補者8名の姿勢には本当に感心させられました。彼らは本当に一生懸命で、自分の限界に挑戦しようと努力していました。彼らはそれぞれ様々な経歴を持ち、雪上や氷上の走行経験はほとんどありませんでした。そのため、今回のトレーニングでは初めて経験することばかりでしたが、それらを上手く習得し、非常に大きな一歩を踏み出しました。私たち講師は、将来最も有望なドライバーを選ぼうとしましたが、それは決して簡単な決断ではありませんでした。今回選んだ3名のドライバーは、自身のキャリアをよく学び、常に進歩させようという強い意志が感じられました。また、トレーニング期間中の成長度合い、講師からのアドバイスの習熟度、プレッシャーのかかる様々な状況への対応といった点も非常に印象的でした。ラリー界において、今後の彼らには、本当に明るい未来が待っていると信じています。彼らにとってはこれからが本当のチャレンジとなりますが、その準備は十分にできていると期待しています。

大竹直生/Nao Otake
TGR WRCチャレンジプログラムの育成ドライバーの1名に選ばれたことは信じられないことです。自分の名前が呼ばれた時は大変驚きました。これまで後輪駆動車を中心に走ってきたので、トレーニングキャンプでは前輪駆動車や四輪駆動車の運転に慣れる必要がありました。これは、私にとって一番大変なチャレンジだったと思います。しかしながら、そのチャレンジはとてもすばらしい、とても興奮できるものでした。今後、TGR WRCチャレンジプログラムの一員として、良い結果を出していきたいと思っています。

小暮ひかる/Hikaru Kogure
TGR WRCチャレンジプログラム に参加することが決まった時の気持ちは、言葉で言い表せないほどでした。これから何が起こるのか本当に楽しみです。トレーニングキャンプを振り返ると非常に大変でした。英語にあまり慣れていない為、講師の方々のアドバイスを理解し、自分の気持ちを伝えられるかどうかは大きな課題でした。しかしながら、今後このプログラムを通じて、必ずや成長していけると確信しています。このようなチャンスがなければ、日本を越えて海外のラリーへ挑戦できなかった為、非常に楽しみです。

山本雄紀/Yuki Yamamoto
TGR WRCチャレンジプログラムの一員に選ばれて、非常に嬉しいです。未だに信じられないほどです。この2週間のトレーニングは、新しい車による過去に経験したことのない路面での走行など、新しいことをたくさん学ぶことができた大変貴重な機会でした。初めての取り組みばかりで、素晴らしい体験でした。これからこのプログラムに参加できることに大変興奮しています。夢を実現するための素晴らしいチャンスであると非常に期待しています。



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