ペター&オリバー・ソルベルグ親子、レースオブチャンピオンズのネイションズカップで優勝 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

ペター&オリバー・ソルベルグ親子、レースオブチャンピオンズのネイションズカップで優勝

©RACE OF CHAMPIONS

レースオブチャンピオンズ(ROC)は2月5〜6日、スウェーデン北部のピテ・ハブスバッドで開催され、国別対抗で戦うネイションズカップでは、ペターとオリバーのソルベルグ親子によるチーム・ノルウェーが優勝を飾った。

晴天に恵まれたこの日の午後、北極圏まで100km弱の凍ったバルト海に世界中からモータースポーツ界の強豪が集まり、母国や同地域の誇りをかけての戦いに挑んだ。この日のレースは、RX2eで使用されるフル電動のラリークロスカー、ポルシェ718ケイマンGT4クラブスポーツ、100%化石燃料を使用しないバイオ燃料で走るスーパーカーライト、オフロードのポラリスRZR PRO XPのマシンを使用して争われた。地域一帯が未曾有の高波のために一晩で浸水したため、この日の競技はROCの象徴であるパラレルコースの内側半分だけで行われた。ROCがスウェーデンで開催されるのは初めてで、氷上のコースを使用するのも史上初の試み。レースは、ロンドンのオリンピックスタジアムで開催されたROC2015で初めて採用されたものと同様、パシュート形式で行われた。

そして、この氷上対決の決勝では、WRCと世界ラリークロスでタイトルを獲得しているペターと、WRC期待の若手で今季はワークスドライバーとして参戦中のオリバーのソルベルグ親子によるチームノルウェーが、チームUSAを退けて優勝を飾った。

Petter Solberg media office

最初のヒートではペターが、ナスカーで7回タイトルを獲得しているジミー・ジョンストンを下した。するとオリバーは、インディカーで最年少優勝記録を保持しているコルトン・ヘルタに勝利し、次のヒートでは、助手席にF1で4回タイトルを獲得しているセバスチャン・ベッテルが座るポルシェをドライブした。ここではジョンソンも反撃し、試合は第4ヒートに突入。しかし、ペターがヘルタに勝利したことで、チーム・ノルウェーのネイションズカップ・ファイナル優勝が決まった。

喜びを見せるペターは「信じられない。先月のラリーモンテカルロでセバスチャン・ローブが優勝したのを見てからモチベーションが高まり、今回の戦いも“そんなに難しいわけがない”と思った。だから、このレースも準備万端で迎えたし、オリバーと一緒に戦うことができたのは、ビッグドリームだよ」と語る。

「レースオブチャンピオンズは長年、本当に特別な存在になっている。様々なカテゴリーでキャリアを成功させたドライバーたちと一緒に戦うのは本当に楽しいし、みんな本当にフレンドリー。オリバーも本当にワクワクして、ヨーヨーのようにあちこち飛び回っていたよ。20歳の若者だからね。自分たちを支えてくれた仲間に感謝したい。素晴らしい雰囲気だし、今回参戦するチャンスを与えてもらったことを心から感謝している」

Petter Solberg media office

「今日のコンディションはみんなにとってハードなものになったが、レース主催者は見事に対応してくれた。雪の上では、浮きながら滑っていくような感触なので、絶対にミスはできない。オリバーと一緒にレースをするのはナーバスだったが、息子と一緒にこうしたことに参加できて、その息子が活躍する姿を見るのは幸せだ。彼もよくやったし、実は自分よりもいいレースをしていた。でも、ファイナルまでは自分もがんばったよ。ポルシェでのジミーの走りは本当に感動的だったし、彼らに勝つにはベストを尽くさなくてはならないと覚悟していた。でも、勝ってみせたよ」

オリバーも「クレイジーだよ! 親子でこうしたことができるのは本当に感動的。素晴らしいチームワークだったし、一緒にいい戦いができた。自分がその姿を見て育ったジミーのようなレジェンド達とレースオブチャンピオンズに参加するのは夢だった。ここにはたくさんのスターが集まっていて、たくさん経験を積むことができる。みんな謙虚で親切なので楽しい時間を過ごせたし、コース上では真剣勝負だ」と興奮を隠さない。

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「今日は1本だけ、ヨハン・クリストファーソンとのレースで本当に満足のいく走りができた。ポルシェに乗った彼は速いことは知っていたから一番ナーバスな瞬間だったが、自分も完璧な走りができて勝つことができた。そこから、ジミーとの勝負でも同じ走りをしたが、彼の方が格段に速かった。自分のマシンにはセバスチャン・ベッテルが隣に乗っていたので“もし勝てなかったら、みっともない”と思ったのだけど、負けてしまった。だから、明日の個人戦ではもっと速さを見せなくてはならない。でも、今日は素晴らしい1日になったし、最終的に頂点に立てて最高だよ」

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なお、この日は競技に先立ち、ドライバーたちは、これまでにROCネイションズカップで6回優勝をマークし、現在も治療を続けているミハエル・シューマッハの回復を願い、ICM(脳・脊髄損傷先進研究機関)と共同で横断幕を掲げ激励のメッセージを送った。

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