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トヨタ、2022年のエサペッカ・ラッピ加入を発表。3台目をセバスチャン・オジエとシェア

©TOYOTA

TOYOTA GAZOO Racing WRTは10月7日、2022年のドライバーズラインナップを発表した。エサペッカ・ラッピが新たに加入し、今季限りでフル参戦から退くセバスチャン・オジエと3台目をシェアするかたちとなる。チームはエルフィン・エバンスとカッレ・ロバンペラのふたりを軸としてラリー1車両が登場する新シーズンに臨むこととなる。

なお、オジエのコ・ドライバーとして長年活躍してきたジュリアン・イングラシアは今季限りでシートを降り、オジエのコ・ドライバーはバンジャマン・ベイヤが務めるという。オジエとラッピの参戦イベントについては今後発表されるという。

(以下チームリリース)


TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、新時代を迎える2022年のFIA世界ラリー選手権(WRC)を戦う、ドライバーのラインナップを決定。チーム三年目のエルフィン・エバンス、カッレ・ロバンペラ、セバスチャン・オジエに加え、2017〜2018年にかけてチームの一員としてWRCを戦った、エサペッカ・ラッピが復帰します。

WRCは、来シーズンより現行のWRカー(ワールドラリーカー)に替わり、ハイブリッドシステムを搭載するRally 1がトップカテゴリーラリーカーとなります。チームは現在、新しい技術規則のもと、2022年に向けて開発の重要な局面を迎えていますが、ドライバーに関してはWRC優勝経験のある強力な4人を決定しました。エバンスとロバンペラは全戦で新しいRally 1をドライブし、フルタイム出場を今シーズン限りで終了するオジエは、ラッピと三台目のシートをシェアします。

イギリス人のエバンスは、コ・ドライバーのスコット・マーティンと共に2020年にチームに加わり、ラリー・スウェーデンとラリー・トルコで優勝。最終戦までもつれ込んだドライバーズタイトル争いでオジエに次ぐ選手権2位を獲得するなど、チャンピオンとなる力を備えていることを証明しました。今シーズンに関しては、第4戦ラリー・ポルトガルと、先週末に行なわれた第10戦ラリー・フィンランドで優勝し、あと2戦を残した状況で今年もオジエとタイトル争いを演じています。

21歳になったばかりのロバンペラと、コ・ドライバーのヨンネ・ハルットゥネンは、昨年チームに加入。トップカテゴリーのWRカーで臨んだ最初のシーズンだったにも関わらず、2戦目で表彰台を獲得しました。そして、今シーズンは第7戦ラリー・エストニアで圧倒的な速さを示し、WRC最年少記録となる20歳で初優勝。さらに、第9戦アクロポリス・ラリー・ギリシャでも優勝するなど大きな注目を集めている若手フィンランド人ドライバーです。

オジエは、ヤリスWRCで戦った初年度の2020年に、通算7回目のドライバーズイトルを獲得しました。37歳のベテランフランス人は今シーズン、ラリー・モンテカルロ、クロアチア・ラリー、ラリー・イタリア・サルディニア、サファリ・ラリー・ケニアと4勝しており、2位のエバンスに24ポイント差を築きドライバー選手権をリードしています。その実力は依然WRC最高レベルにありますが、来年はラリー以外の活動にも時間を割きたいと考えているため、WRCフル参戦は今年が最後となります。また、長年オジエとコンビを組み、コ・ドライバーとして世界タイトルを獲得してきたジュリアン・イングラシアは、今年いっぱいでその輝かしいキャリアに幕を下ろすことになりました。後任には、すでに数年間にわたってテストや、ターマックラリーにおけるグラベルクルーとしてオジエと緊密に仕事をしてきた、ベンジャミン・ヴェイラが就任することになります。なお、オジエが来シーズン出場するイベントは、後日決定します。

ラッピは、チーム参戦初年度の2017年にドライバーのひとりとして加わり、WRカーによる出場4戦目だった母国のラリー・フィンランドでヤリスWRCを駆り、記念すべきWRC初優勝を飾りました。また、2018年は表彰台に3回立ち、チームのマニュファクチャラーズタイトル獲得に貢献した後、別のチームに移籍しました。しかし、先週のラリー・フィンランドでは、コ・ドライバーのヤンネ・フェルムとともに、プライベーターとして久々にヤリスWRCのステアリングを握り、総合4位という好成績を残しました。

以上のように、2022年は今年と変わらぬ3人のドライバーに、チーム創成期のメンバーだったラッピを加え、全員がWRC優勝経験者という強力な布陣で新時代のWRCに挑みます。

ヤリ-マティ・ラトバラ(チーム代表)
2022年、そしてWRCの新しい時代に向けて、このような強力なドライバーラインアップを実現することができて大変嬉しく思います。タイトルを狙えるドライバーとして、エルフィンとカッレが引き続き我々と一緒に戦ってくれるのは、本当に喜ばしいことです。エルフィンは非常に安定したドライバーですし、マニュファクチャラーズタイトル争いにおいて、常に大きく貢献してくれています。また、ラリー・フィンランドでの優勝でも証明されたように、彼は絶対的に速いドライバーであり、間違いなくチャンピオン候補のひとりです。カッレは、今シーズン本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。常に成長していますし、これからさらに経験を積み重ねていけば、彼もまたチャンピオン候補になるでしょう。セブは偉大なるチャンピオンであり、来シーズンはドライバーズタイトルを狙って戦うことはないでしょうが、それでも我々にとっては本当に貴重な存在です。最後に、エサペッカを再びチームに迎え入れることができて嬉しく思います。彼は以前、我々のチームで勝てることを証明してくれましたし、その後さらに大きく成長したと思っています。彼のモチベーションは非常に高く、先週末のWRカーによる復帰戦では速さを見せてくれました。セブとシートをシェアするのに、エサペッカは最適なドライバーだと思います。チャンピオンシップ争いで我々を支援してくれるだけでなく、自分自身の勝利のためにも戦ってくれることでしょう。

エルフィン・エバンス
来シーズンもTOYOTA GAZOO Racing WRTで走れることになり、本当に嬉しいです。このチームでのここまでの2シーズンはとても楽しい日々でしたし、先週末にチームのホームイベントであるフィンランドで優勝できたことは、私にとって特別な喜びです。今、私たちは新しいレギュレーションのもと、新たな時代を迎えようとしています。チームのみんなと協力しながらRally 1カーを開発するのは本当にエキサイティングな仕事ですし、来シーズンは可能な限り最高の結果を出せるように頑張りたいと思っています。その前に、まずは今シーズンをいい形で締めくくり、チームのタイトル獲得に貢献したいと思います。

カッレ・ロバンペラ
TOYOTA GAZOO Racing WRTで来年も走る事ができてとても嬉しく思います。このチームでの最初の2年間は本当に良かったと思います。多くのことを学びましたし、大きなプレッシャーを感じることなく、自分らしい走りをしながら学習する機会をチームは与えてくれました。来年はクルマが完全に新しくなり、大きな変化があるため、チーム全体にとって大きなチャレンジになるでしょう。しかし、すでにチームとは親密な関係を築いていますし、一緒になってクルマを開発している時に、ドライバーとして自分のアイディアを提供できるのはとてもポジティブなことです。チームは精力的に仕事を進めていますし、これ以上は望めないくらい、ベストな形で彼らの力になれることに興奮しています。

セバスチャン・オジエ
このシーズンが終わり、家族と過ごす時間が増えることが楽しみですが、同時にTOYOTA GAZOO Racing WRTに残り、来年もいくつかのラリーに参戦するチャンスを得られたことを大変嬉しく思います。私が望んでいた、スポット出場の機会を与えてくれたチームには本当に感謝しています。どのラリーに出場するのかはまだ完全には決まっていませんが、マニュファクチャラー選手権でチームをサポートし、クルマを開発するために全力を尽くします。この新世代のクルマがWRCというスポーツに何をもたらすのかワクワクしますし、チームが非常に力を入れて開発していることも知っていますので、とても楽しみです。

エサペッカ・ラッピ
TOYOTA GAZOO Racing WRTに復帰することができて、最高の気分です。まるで自分の家に戻ってきたような気持ちです。過去には数々の素晴らしい思い出がありますし、ラリー・フィンランドでチームの人たちと再び一緒に仕事をすることができて、本当に嬉しかったです。ヤリスWRCに乗り込んだ瞬間、これこそ自分のクルマだと改めて感じました。もちろん、来年はクルマが新しくなりますし、自分はまだ乗ってもいませんが、新しいレギュレーションによって大きな変化が起きるように思います。それでも、新しいクルマでラリーに出場できるのは興味深いことですし、将来がとても楽しみに感じられます。



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