世界ラリークロス選手権、フル電動化となる2022年は14台からスタート – RALLYPLUS.NET ラリープラス

世界ラリークロス選手権、フル電動化となる2022年は14台からスタート

©Rallycross Promoter

世界ラリークロス選手権は、フル電動化となる2022年は14台のマシンがタイトルを争うことになると発表した。

ラリークロスの電動化によってラリークロスは革新の時代を迎えることになり、世界中から関心を集めている。最新鋭のRX1eマシンは0-100km/h加速がわずか1.8秒とF1よりも速いなど、シリーズが採用する電動マシンはパフォーマンスレベルをさらに引き上げていく。シリーズで使用されるマシンは、オーストリアのクライゼル・エレクトリックが、ラリークロスプロモーター、FIAと緊密に連携しながら開発、製作を行ってきた。ツインモーターに供給される500kWは最高出力680馬力に相当し、瞬間的なトルクは880Nm。バッテリーは、最適な重量配分を得るために特別な設計が行われたという。グリーンエネルギーの充電は、GCKエナジー社がコンテナと移動式充電ポイントで構築した独自のソリューションによって管理される。コンテナはフル充電の状態でイベントに赴くが、フランスにあるベースでソーラーパネルと地域のグリーンエネルギーネットワークを組み合わせて900kWhを蓄える。

2022年からの世界ラリークロスに参戦するマシンのためのキットは、既存、新規のチームによってすでに14台分が予約済みといい、その名前は後日明らかにされていくという。ボディワークのデザインやカラーリングは異なるが、パワートレインは全車共通となる。

Rallycross Promoter

一方、レースのフォーマットについては現在、ラリークロスがFIA、世界RXの参戦チーム、イベント主催が共同で見直しを図っており、オーバーテイクのチャンスを増やしてレースがより接戦になることを目指しているが、そのためには、競技者とファンに向けて、ほかに類を見ない電動レーシング体験を提供することが重要となる。

事実、イベントの概念は根本から見直しが図られており、今後数年間、ラリークロスプロモーターは、ラリークロスの豊富な歴史とDNAを守りながらも新たな機会を模索し、あらゆる分野で多様化を図りながら、イベントのオン/オフの両面で観客と関わり、楽しませることを計画していくとしている。

ラリークロスプロモーターのエグゼクティブ・ディレクター、アルネ・ディルクスは「電動化される世界RXの2022年に向けてフルスピードで進んでいけることをうれしく思う」とコメント。
「プロモーターとして、我々には、この素晴らしいスポーツが何世代にもわたって繁栄し続けるよう育成・成長させていく責任がある。そして、チームやドライバーも、電気自動車やより持続可能な新時代のエキサイティングな活動を熱心にサポートしてくれている。さらに、我々のビジョンを共有し、経済から環境、社会といった持続可能性の主要な柱を全面的に取り入れるというコミットメントを持つ多くのメーカーと積極的な話し合いを行っている」

「それだけでなく、ラリークロスの短時間でシャープなレースは、電動駆動に最適。省エネの必要がないため、ドライバーはこれまで以上に自由にパワーを発揮し、どの瞬間でもそのパワーを最大限に発揮することができる。自分は幸運にもRX1マシンに乗る機会に恵まれたが、とにかくロケットのようなマシンだと言える!」

「2014年に始まった世界ラリークロス選手権は、ラリークロスの国際イベントの絶対的な頂点であり続けてきた。FIA世界タイトルの栄冠を手にすることはこのうえない名誉であり、その栄誉を手にするのは毎年5人のドライバーだけだ。シリーズが前進していくなか、我々は世界RXが最高のドライバー、最高のチーム、最高のサーキット、そして最高のレースを実現するシリーズであり続けることを望んでいる。そして、 “α世代”のラリークロスが可能な限り最高バージョンのスポーツとなるために、あらゆる側面を分析、評価してきた」

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