世界RXヘリェス:開幕戦に続きハンセン兄弟が母国戦でも1‐2フィニッシュ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

世界RXヘリェス:開幕戦に続きハンセン兄弟が母国戦でも1‐2フィニッシュ

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世界ラリークロス選手権第2戦8月22日、スウェーデンのヘリェスでファイナルの走行が行われ、ティミーとケビンのハンセン兄弟(プジョー208)が母国ラウンドで1‐2フィニッシュを飾った。

中間リザルトにおいて、ヨハン・クリストファーソンと同ポイントのトップで並んだティミーは、予選を通して世界チャンピオン経験者同士の激しいバトルを披露していた。しかし、それぞれがポールポジションを獲得したセミファイナルで明暗が分かれた。ティミーがレース1でポール・トゥ・フィニッシュを決めた一方で、レース2のクリストファーソンは2回のパンクに見舞われ、ファイナル進出を逃してしまったのだ。

クリストファーソンが不運に見舞われたことでケビンのチャンスが広がり、ファイナルでは兄弟がフロントロウからスタートとなった。母国での世界RXではこれまで一度も優勝経験がなかったティミーだったが、この日は兄弟が1‐2体制で圧倒的な強さを見せてフィニッシュまで好走。前戦バルセロナではケビンが優勝、ティミーが2位でフィニッシュしたが、今回は順位を入れ替えての2戦連続兄弟での1‐2フィニッシュ。ティミーはケビンをかわして、ドライバーズ選手権でも首位に浮上した。

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「素晴らしい週末だった。長い間、ヘリェスでの勝利に挑んできたし何度も目前にまで迫ったが、ついに勝ったよ! 夢のような瞬間だよ。すごくハッピーだ!」とティミー。
「ヨハンとのバトルを続けたかったので、彼がファイナルに進出できなかったのは残念だが、自分たちはどのセッションもスムーズに進められたので、自分たちのペースには満足。冬の間に取り組んできた必死の作業が報われた。シーズンの開幕2戦は僕らにとって完璧に進んだので、この先も集中を維持して、ハードな作業を続けていくことが必要だ」

2戦連続でポディウムに上がったケビンは「自分たちは予選では厳しい流れになり、それを断ち切るためにベストを尽くしたが何をしてもうまくいかなかった。セミファイナルでチャンスが生まれたので、それを逃さないようにした。これで両選手権でリードを広げることができたのは、最高の結果だ。世界RXで、2戦連続で兄弟が1‐2フィニッシュを決めたのは初めてだと思うよ」と週末を通して巻き返した自身の進捗に安堵を見せた。
「次のロエアックを楽しみにしている。タフな争いになるのは明らかだが、自分たちのマシンはあのコースと相性がいいし、とてもいい流れを築いてあのイベントを迎える。このライオン(プジョー)の母国イベントでもあるし、2年ぶりにあの地に戻れることにワクワクしている」

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このファイナルで唯一、ハンセン兄弟にくらいついたのが、ドイツのケビン・アッブリング(ルノー・メガーヌRS)。世界RXの参戦はまだ6戦目だが、Q1でのスピンから巻き返してQ3ではトップタイムをマーク。このファイナルでは目の覚めるような速さを披露した。しかし、早めにジョーカーラップに入る戦略が裏目に出て、最終ラップまでクリスチャン・ザボに行く手を阻まれる形になり優勝争いには加われなかったが、今後に向けて強烈な印象を残した。

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このヘリェスを通して好走を披露したエンツォ・イデは、初めて進出した世界RX戦のファイナルを4位でフィニッシュした。ザボは5位でのフィニッシュを果たし、選手権争いでは3番手に浮上した。

フル電動マシンのワンメイクシリーズ、RX2eでは、フィンランドのイェッセ・カリオが優勝を飾った。Q1、Q2終了時点の中間リザルトではジャマイカのフレイザー・マッコネルがいい流れを築いていたが、この日はカリオにスイッチが入った。ファイナルのポールポジションはマッコネルが獲得したが、隣に並んだカリオが好スタートを決めて首位に立つと、フィニッシュまでその座を譲らなかった。

マッコネルは2位でチェッカーを受け、この結果ドライバーズ選手権では上位3人が2ポイント差にひしめく状況となった。前戦カタルーニャの覇者、ギヨーム・デ・リダーはファイナルでパンクに見舞われ勢いをつかむことができなかったが、4位でフィニッシュしたことで選手権争いでは首位を死守。1ポイント差でカリオ、さらに1ポイント差でマッコネルが続いている。

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世界RXの次戦は9月3〜5日、フランスのロエアックで開催される。

世界RXヘリェス ファイナルリザルト
1 T.ハンセン(プジョー208) 4:26.709
2 K.ハンセン(プジョー208) +1.049
3 K.アッブリング(ルノー・メガーヌRS) + 1.645s
4 E.イデ(アウディS1) +3.154
5 K.サボ(ヒュンダイi20) +3.696
6 J.ライトコネン(フォード・フィエスタ) + 4.636s

RX2e
1 J.カリオ(フィンランド) 4:39.714
2 F.マッコネル(スウェーデン) +0:01.605
3 I.スヨクビスト(スウェーデン) +0:04.472
4 G.デ・リダー(ベルギー) +0:07.210
5 L.オストルンド(スウェーデン) +0:07.594
6 P.オドノバン(英国) +0:10.552



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