WRCスウェーデン:初日を終えて、トヨタのエバンスが首位。勝田は9番手 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCスウェーデン:初日を終えて、トヨタのエバンスが首位。勝田は9番手

©TOYOTA

WRC第2戦スウェーデンは実質的に初日となる2月14日(金)の競技を終えて、トヨタのエルフィン・エバンスが首位に立っている。2番手には同じくトヨタのカッレ・ロバンペラ、3番手にヒュンダイのオィット・タナックというオーダーとなっている。

この日行われたのは4SS、計63.68km。雪不足の影響によって短縮日程のため、SS2、SS3、SS4、SS8という変則スケジュールで争われる。オープニングステージは薄い雪と氷に覆われた路面となったが雪壁はなく、ところどころではグラベルが顔を出すような状況。各ドライバーともグリップ変化の激しいコンディションに頭を悩ませるなか、SSを制したのはトヨタのエバンスだ。SS2番手にはヒュンダイのタナック、SS3番手にロバンペラ、SS4番手にセバスチャン・オジエとトヨタ勢が上位を占める格好となった。

続くSS3も同様のコンディションで、一部は完全にグラベルとなるような状況。スタッドタイヤに厳しい状況であることは変わらず、各選手ともマシンと格闘しながらの走行が続く。ここではヒュンダイのタナックがベストタイムをマーク。その背後にはエバンス、ロバンペラ、オジエとトヨタ勢が続いている。このSS3ではスポット参戦のヤリ‐マティ・ラトバラがスピンを喫し、大きくタイムロス。ベストタイムのタナックから50秒遅れてしまった。総合順位はエバンスがトップを維持、0.2秒差で総合2番手にタナックが迫る展開となった。

HYUNDAI / 首位エバンスを追うヒュンダイのタナック。両者とも開幕戦モンテカルロでは不完全燃焼ともいうべき結果だったため、このスウェーデンで流れを取り戻したいところだ。


SS4はトヨタがトップ3を占めるスピードを披露。エバンスがベストタイムをマークし、ロバンペラ、オジエが続く。エバンスが首位の座を固めていく一方、ここでSS4番手となったタナックは総合順位で3番手にドロップすることに。また、このSSではラトバラがエンジントラブルに見舞われ、再び大きくタイムロスを喫して総合18番手まで順位を落としている。

ラリーはインターバルを挟んでこの日最後のSS8へ。トルスビーのスプリントステージに雪はなく、まさにグラベルラリーの様相。ここではタナックがベストタイムを刻み、ハーフスピンを喫したロバンペラを逆転して総合2番手に浮上する。ラリーをリードするエバンスはSS2番手タイムでタナックの追撃をしのぎ、結果的に8.5秒差で首位の座を守ってみせた。

M-SPORT / 現在5番手につけるMスポーツのラッピ。3番手のロバンペラまでは6.6秒差と、射程圏内と言っていい。北欧勢の存在感を見せられるか。


エバンス、タナック、ロバンペラのトップ3に続くのはトヨタのオジエ、Mスポーツ・フォードのエサペッカ・ラッピ、ヒュンダイのティエリー・ヌービルとクレイグ・ブリーン。3番手のロバンペラから7番手のブリーンまでは9.9秒という僅差になっており、明日以降の戦いからも目が離せない。ブリーンの後方にはMスポーツ・フォードのテーム・スニネンと勝田貴元。勝田はコンスタントにタイムを刻み、総合9番手から上位進出の機会をうかがう。

競技2日目の15日(土)は、14日(金)とまったく同じコースを走行する4SS(SS5、SS6、SS7、SS16)。総SS距離が短縮されている分、ひとつのミスが取り返しのつかない致命傷となることもあり得る。僅差の上位陣は、より熾烈なバトルが展開されそうだ。オープニングのSS5は日本時間15日(土)16時42分スタート。

WRCスウェーデン SS8終了後暫定結果
1. E.エバンス(トヨタ・ヤリスWRC) 30:43.7
2. O.タナック(ヒュンダイi20クーペWRC) +8.5
3. K.ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC) +14.3
4. S.オジエ(トヨタ・ヤリスWRC) +17.8
5. E.ラッピ(フォード・フィエスタWRC) +20.9
6. T.ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +23.6
7. C.ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC) +24.2
8. T.スニネン(フォード・フィエスタWRC) +31.4
9. 勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC) +49.6
10. E.リンドホルム(シュコダ・ファビア・ラリー2 EVO) +1:45.7



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