WRCスペイン:タナック「これまでの様々な苦難が役に立った」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCスペイン:タナック「これまでの様々な苦難が役に立った」イベント後記者会見

©Toyota Gazoo Racing WRC

WRCラリースペインのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。初優勝目前でのパンク、池落ちからの生還など様々な衝撃場面を乗越えてきたオィット・タナック。これらの経験が、初タイトルを前に特殊なプレッシャーに立ち向かうことに役立ったと語る。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者

Jaanus Ree / Red Bull


1位:ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
1位:ニコラ・ジルスール=NG(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
2位:オィット・タナック=OT(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
2位:マルティン・ヤルベオヤ=MJ(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
3位:ダニ・ソルド=DS(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
3位:カルロ・デ・バリオ=CDB(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
アンドレア・アダモ=AA(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT チーム代表)

Q:ティエリー、スペインでの勝利、おめでとう。今回はドライバーズ選手権の戦いを続けるためにも、勝たなくてはならなかった。その選手権は決まってしまったが、マニュファクチャラーズ選手権の争いは続く。今の気分は。
TN:まず、新しい世界チャンピオンを祝福したい。今年、1年を通して戦ってきたし、オィットとマルティンはとても強かったので、彼らの初タイトルをお祝いするよ。来年は、簡単には行かないよ。

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Q:今回のラリーについて、全力を尽くしていたし、土曜日は特にパーフェクト、最終日もその流れを続けた。パワーステージを迎える時の気分はどうだったか。
TN:タイトル争いを残すためにも、タイムを出さなくてはならなかった。もし、ダニが2位に入っていたら、パワーステージの結果で決まる。でも、最終的にその通りだった。自分たちは全力を尽くした。この週末は充実した内容になったし、マシンのフィーリングも素晴らしかった。次のラリーでのマニュファクチャラーズ選手権の争いを楽しみにしているよ。

Q:ニコラ、今の気分は。今回のラリーは気の休まる暇がなかった。どれくらい残念に思っているか、あるいは残念に思うことではないのか。
NG:今回は、レッキは厳しい天気だったがとてもよかったし、すぐに最高のペースを出せていた。ターマックでも、限界まで攻めた。選手権は逃したが、「また」という感じなので、受け入れるのが難しいね。

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Q:オィット、2019年のチャンピオン、このスペインで夢が叶った。今季は6勝。今の気分は。プレッシャーもあったと思うが。
OT:ただのプレッシャーではない、壮絶なプレッシャーだったと思う。木曜日から、どの人からもプレッシャーのことを聞かれた。今、考えていることはとか、選手権はどうかとか。だから、その中でうまくやっていくのが難しかった。これまでの人生で、自分は大きな問題に何度も直面してきたから、こういった状況を克服することに役立ったね。それでも、プレッシャーはこれまでにないようなものだった。最初は、このようなプレッシャーにどう立ち向かえばいいか分からなかった。今までになかったし、興味深い状況だった。リラックスする以外の選択肢はなかったし、リスクを一切負わない気分にすることに努めた。それができたと思う。興味深い週末だったよ。今、安心できて最高。

Q:キャリアを振り返ると、最初のWRC参戦は10年前の2009年。そこから、いろいろな事があって、激動の日々だった。たくさんの人が関わってきた。今日は、マルッコ・マルティンもサービスパークに来ていた。彼は何と言っていたか、反応は。
OT:不機嫌だったよ。昨晩、話をしたんだけど、ポイントをしっかり持ち帰り、プッシュしないようにというアドバイスだった。だから、パワーステージの結果には、もちろん不満そうにしていた。たぶん、この後、彼とミーティングだね。パワーステージをスタートする前、自分には選択肢が2つあった。基本的にはとにかく走り切って、ティエリーがたくさんボーナスポイントを獲っていないことを祈る。でも、そうならないことは自分でも分かっていた。彼はプッシュして、フルポイントを獲りに来ると言った。だから、自分の選択肢は、プッシュして差をつけることだった。

Q:あのステージをフィニッシュした時、いいタイムが出ているという手応えはあったか。
OT:いや。いろいろな気持ちがミックスしていた。ステージの最初の数kmは、全くリラックスしていなかった。出来る限り早くリラックスしたかった。それからフィーリングはよくなったが、今回、ヒュンダイがずっと速かったことを見てきたからね。そこから、自分はもう少しプッシュしてみた。難しいだろうとは思っていた。オーストラリアの前でタイトルを決められるかもしれないことは知っていたから、最終的にいい仕事ができた。

Q:普段、あまり感情を表に出さないが、今回は感極まったことを認めるか。涙が出たのでは。
OT:そうだね。自分の奥さんや家族が泣いているのを見たらね。気持ちが高ぶるよ。心からホッとした。このようなプレッシャーの中で、泣いているのを見たら、たくさんの感情があふれ出てしまうこともあるよ。

Toyota Gazoo Racing WRC

Q:マルティン、プレッシャーを抱える中、今回はエストニア中の人がここに集まっているような雰囲気だった。母国のファンは世界中に応援に来てくれているが、そのことでさらにプレッシャーになっているか。
MJ:オィットとはずっと同じクルマの中にいるから、同じプレッシャーも感じている。エストニアのファンは、本当に信じられないほど。彼らはプレッシャーを与えているのではなく、熱心にサポートしてくれているんだ。チームも、今回、とても強かった。マシンはずっといい動きをしてくれていた。

Q:ダニ、少し残念に感じている部分もあるのでは。今回、素晴らしいパフォーマンスを見せていた。最終ステージで2位を逃したが、このリザルトについての気分は。
DS:もちろん、2位を狙えた。0.4秒で逃したのは、うれしくはない。ハードにプッシュしたし、充実していた。最終ステージではハードに攻めたと思ったが、それも足りなかった。でもポディウムに上がれたし、マニュファクチャラーズ選手権ポイントも獲れたので、そう悪くないよ。

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Q:今日は、最終ステージまでオィットを抑え続けていた。これはポジティブな点だ。
DS:今日は激しい戦いだったし、自分もよくやれていた。あと一歩だったが、ポディウムに上がれてうれしいよ。

Q:次のイベントでも会えるか。
DS:分からない。航空券は持っているけど、分かっているのはそれだけだ。

Q:カルロ、ポディウムに上がり素晴らしいリザルトだ。
CDB:ポジティブな週末だった。自分たちだけでなく、チームにとってもね。ここでポディウムに上がるのは初めてなので、とても重要なこと。この先2年、選手権に残っていられるか分からないからね。

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Q:アンドレア、スペインではティエリーが勝った。今回の内容には満足では。
AA:イエスでもありノーでもある。あともう少しいけたと思うが、もう少し悪かった可能性もあるからね。

Q:オーストラリアでのラインナップは。
AA:ティエリー、ダニ、アンドレアス。一年間、チームを支えてくれた。ゴールは、マニュファクチャラーズ選手権だ。

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