ラリーメキシコ、デイ3終了後の各ドライバーからのコメント(抜粋)を紹介する。自身2度目のWRC優勝を目指してメキシコをスタートした昨年2位のダニ・ソルド。金曜日にデイリタイアを喫し厳しい展開となっているが、母国語の応援やチームメイトのパフォーマンスを刺激に踏ん張っている心情を明かした。
(カッコ内は順位の前日比)
[シトロエン・トタルWRT]
シトロエンC3 WRC
■セバスチャン・オジエ/総合首位(=)
「長く厳しい一日だった。パンクに始まり、最後の最後でテクニカル面でのマイナートラブルに見舞われたが、全体としてはいい走りができた。差を広げて今日を終えられてうれしいし、明日、C3 WRCが完璧な動きを見せるようチームが確実に対応してくれると信じている。この仕事をやり遂げて、マキシマムポイントを獲らなくてはならないんだからね」
■エサペッカ・ラッピ/SS10でデイリタイア
「タイトな下りの左コーナーだった。レッキの時よりもスリッパリーだった。ワイドになって、道の端でマシンが左に傾きディッチにはまった。マシンにダメージはなかったが、スタックして抜け出す事ができなかった。チームには本当に申し訳ないと思う。しかし、一番重要なのは、このイベントのことを昨年以上にたくさん学んだということ。ここでどんなドライビングをしなくてはならないのか理解し始めているし、明日はこの経験をさらに積み重ねていきたい」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・フィエスタWRC
■エルフィン・エバンス/総合2位(=)
「午前はかなりいい走りができて、午後も滑り出しはよかった。しかし、SS14ではオィット(タナク)に大きく引き離されてしまった。かなりハードにプッシュしていたが、余裕を持てなかったし、マシンがもっと速く走れるというフィーリングがなかった。これで差はそれほど大きくはなくなったので明日はビッグファイトになるが、いい走りができれば狙った結果を出せる自信はある。それでも、ここで速く走るためにはかなり賢明にならなくてはいけないが、一日を終えて2位に立っていたいので、そのために戦っていく」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
■オィット・タナック/総合3位(↑)
「いい一日だった。午前はルーズグラベルがかなり多かったが、クリーンなループにすることができた。午後は挑むチャンスがあり、タイムを挽回することができた。路面は常に変化していてグリップは予想がつかなかったので、簡単ではなかった。明日は、面白い一日になりそうだ。狙っていけるところもあるので、本当に楽しみだ」
■クリス・ミーク/総合5位(↓)
「最初のステージはすごく楽しめて、速さもあったし首位にも立った。残念ながら2本目でパンクを喫してしまった。そのまま走る事にしたのは、タイムの面では正解だったが、リヤサスペンションの何かがダメージを受け次のステージもそのまま走らなくてはならなくなった。5番手に後退したため、上位争いのチャンスがなくなったのは残念だが、ポイント圏内に留まっている事は重要だ」
■ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合8位(↑)
「全体として、今日の内容にはハッピー。昨日と比べれば、パフォーマンスは格段によくなった。マシンに少し変更を行ったことが、特に低速コーナーで効果が表れた。合計タイムでは上位陣にも迫っているので、満足していいと思う。このスピードを維持できれば、明日は7位も狙えると思う。パワーステージでもポイントを獲りたい。選手権のためには、重要になっていくと思う」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合4位(↑)
「今日の走行順は自分より前に2台走っていたので、1台よりも多少はアドバンテージがあったが、それでも理想的な状況にはほど遠かった。自分たちのパフォーマンスの点では精いっぱいだと分かっていたので、とにかくパンクを避けることに気をつけてステージを楽しむ事に努めた。午前のループでは順位が変わる事はなさそうだったので、上位の動向を注視していた。午後は、自分たちのマシンの反応がよくなり、轍が掘れるようになってからはパフォーマンスもよくなった。まだ3本ステージが残っているので、どこまでできるか見ていきたい」
■ダニ・ソルド/総合10位(↑)
「すごくトリッキーなコンディションの中で、できるだけのことはやった。午前はダストがかなり残っているところがあったので、ドライビングが難しかった。日中サービスの間にセッティングを少し変更し、午後はマシンに満足できるようになった。それでもオタテの2回目ではハードタイヤでトラクションを得る事に苦戦した。ファンからの応援やチームメイトのパフォーマンスを見て自分たちもプッシュするモチベーションが高まった。明日、どこまでできるかがんばっていきたい」
■アンドレアス・ミケルセン/総合11位(↑)
「先頭で走行したくない場所と日にちがあるとすれば、それはメキシコの土曜日だ。今日は、本当に砂利履きの役目が大変だった。このハンディを考えれば、ポジティブな内容だったと思う。タイムはそう悪くなかったし、自分達のパフォーマンスにも全体的にはかなり満足。好リザルトを目指すのは厳しくなったが、ドライビングを楽しみモチベーションを高く持ち続けるように努めている。今後につながるような、マシンに関する新しい発見もあった。一番、通常じゃなかったのは、午後のループの序盤。ステージの中盤でゲートが閉まっていたんだ。ありがたく“ゲートオープナー”の役目を仰せつかり、文字通り自分の“手”で道を開いたよ。今回の自分たちのラリーメキシコのフラストレーションを如実に表した、普通じゃないシチュエーションの一つだった」