WRCポルトガル:ヌービル「こんなにいいフィーリングを得られたのは久しぶり」イベント後記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCポルトガル:ヌービル「こんなにいいフィーリングを得られたのは久しぶり」イベント後記者会見

©Hyundai Motorsport GmbH

WRCポルトガルのフィニッシュ後に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。ライバルが続々と憂き目に遭う中、会心の勝利を決めてドライバーズ選手権で首位に立ったティエリー・ヌービルは、週末を通して手応えを感じていたことを清々しく語った。

●WRCポストイベントカンファレンス出席者

Hyundai Motorsport GmbH


1位:ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
1位:ニコラ・ジルスール=NG(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)
2位:エルフィン・エバンス=EE(Mスポーツ・フォードWRT)
2位:ダニエル・バリット=DB(Mスポーツ・フォードWRT)
3位:テーム・スニネン=TS(Mスポーツ・フォードWRT)
3位:ミッコ・マルックラ=MM(Mスポーツ・フォードWRT)
ミシェル・ナンダン=MN(ヒュンダイ・シェル・モビスWRT)

Q:ティエリー、信じられない週末となり、これで選手権首位。すべてにおいてウイン‐ウインだったのでは
TN:まさしく。マシンの中でこれだけいいフィーリングを感じたのは久しぶりだ。最速で戦っている時は、いいフィーリングを得られているもの。でも、この週末は特別だった。走行順が2番手だったので、タフになると思っていた。金曜日をいい内容で終え、ポディウムか、ラリーで勝てるチャンスがあると思った。最初のステージでタイムをロスしたが、午前のループを終えた時点で首位とは10秒しか離れていなかった。午後はラフなコンディションになり、たくさんのライバルが脱落したし、セブ(オジエ)もミスをした。あそこが自分たちにとっては鍵となった。

Q:セブの件を聞いた時、何を思ったか
TN:聞くよりも前に、自分の目で見た。その後の数コーナーは少し動揺していた。彼がいなくなったと知り、ここでいいリザルトを残さなくてはならないと思った。それでリズムを取り戻し、またプッシュを始めた。モチベーションは高まった。今回、勝てると思ったしいい判断をしたと思う。金曜日の午後は、戦略がうまくいった。自分もWRCではそこそこ経験を積んできているし、セバスチャン・ローブと同じチームにいたこともある。彼は、ポイントのための攻め方を知っているし、自分も今回は同じことをした。

Q:唯一ネガティブな要素は、サルディニアでは先頭走行になることだ
TN:サルディニアでは笑顔が減るかもしれないが、それも戦いの一部。でも、ライバルに19ポイントの差をつけているので、うまく渡り合えると思う。その週末は、ハッピーにはなれないかもしれないけどね。

Q:金曜日はステージがラフでパンクのリスクもあった。どんな戦略だったのか
NG:本当に難しい日だったが、パフォーマンスを披露できる機会になった。金曜日午後のタイヤチョイスは、確信を持てていない。ある情報をもらった時点で、気温や道の状況をベースに判断した。そこで選ばなくてはならなかった。ポルトの市街地ステージも2回走らなくてはならなかったので、5本すべてをうまくまとめられた。

Q:エルフィン、見事な2位。数週間前のアルゼンチンを払拭した。今季最初のポディウム、今の気分は
EE:正直、少しホッとした。シーズンは、望んでいたような滑り出しにはできなかった。昨年はポジティブなラリーが続いてシーズンを終え、今季は期待を高めていた。今回の2位は、完璧ではなかったがうれしいよ。

Q:マシンに何か変更は行ったか
EE:イベント前のテストで、あちこち少しずつ変更した。アルゼンチンで学んだこともあり、今回は切り替えができたようだ。

Q:昨年、マニュファクチャラーズタイトルを獲得したことで、マルコム・ウィルソンからのプレッシャーはあったか
EE:当然、そうなる。自分が彼の立場なら、同じことをする。彼からよりも、自分自身でプレッシャーを与えた。これで、流れが少し落ち着くことを願うよ。サルディニアを楽しみにしている。2013年にWRCデビューを果たした、いい思い出のあるラリーだからね。

Q:ダニエル、ポディウムに上がった姿を見てうれしく思うが、今の気分は
DB:ここ数カ月、苦しんできたのでとてもうれしい。6-8週間経ったが、今は完璧に戻った、2戦出たが、今回はいいラリーになった。プレッシャーが少し軽くなったと思う。ここから数戦、この勢いを続けて行きたいね。日を追うごとに少しずつ自信が高まった。スプリットがいいことは分かっていたが、タイムはあまりよくなかった。でも金曜日の午後は、いい順位につけられた。土曜日は頼もしい走りができて、今日のために体制を整えることができた。

Q:テーム、自身初のWRCポディウム、今の気分は
TS:初ポディウムを達成できて、最高の気分。キャリアにとって大きなステップだ。

Q:アルゼンチンでは、何としても完走しなくてはならないと言っていた。しかし、今回は攻められると言っていたが
TS:金曜日の午前は苦戦していた。このコンディションをあのマシンで走るのは初めてだったし、限界点をつかまなくてはならなかった。ラリーで限界まで攻められるようになったし、チームにもいいリザルトを持ち帰ることができた。

Q:いつも自分に厳しいが、今回はハッピーなのでは
TS:ハッピーだよ。特にセブ(オジエ)がリタイアしたので、自分がチームにポイントをもたらすことができた。最終ステージは、限界まで走らなくてはならなかった。最後の数コーナーは少し慎重になったが、それでもパワーステージのボーナスポイントを獲れたから、よかったよ。

Q:ミッコ、最初からテームと組んでいるが、このリザルトを得た気分はどのような感じか
MM:とてもいいよ。ポディウムフィニッシュは予想していなかった。1度、2位目前まで行った事はあるが、WRカーでは、まだ6戦目だ。また同じ展開ができるとは、予想しにくい。自分たちのベストを尽くした。彼には何のプレッシャーも与えていない。今回、どんなリザルトを狙えるかといった明確なプランもなかった。

Q:昨年のポーランドがWRカーでの初参戦だった
MM:あのポーランドでは、英国で1日テストを行って、フィンランドの前はフィンランドで100kmテストを行った。今年は、4日間テストを行っている。

Q:ミシェル、ティエリーとニコラが素晴らしい勝利を飾った。どんな印象を持ったか
MN:ティエリーは、最初から素晴らしいラリーを展開してリードを広げ続けた。最終日はマージンが大きかったので余裕があったし、いい走りをしてミスもなかった。まるでチャンピオンのようだよ!

Q:彼はここから首位を維持できるか
MN:この週末は、チームは素晴らしい働きをしてくれた。問題の出たマシンがあったことも分かっている。みんながチームのためにベストを尽くした。昨年は逃したが、これでティエリーが首位に立った。彼の順位を守り続けるために、支えて行く。

Q:ダニとアンドレアスに関しては
MN:ダニはシーズンの最初から、素晴らしいドライビングをみせてくれている。メキシコ、アルゼンチン、そして今回もいい走りだった。3番手につけていたが、守り切れなかった。パワーステージでは彼はプッシュすることができたし、今年はダニにとって、最高のシーズンになっている。アンドレアスは、シーズンの序盤からマシンへの自信を高め切れないでいる。限界までプッシュすることができなかった。マシンへの自信をつかむことが必要だ。でもようやくつかめたので、とてもうれしく思う。初日にトラブルがあり、彼は走り切らなくてはならないことも自覚していた。ヒュンダイにとって重要なことだった。戦いを望んでいるドライバーにマシンを無事に持ち帰ってくれと言うのは難しいものだ。パワーステージでは、よくやってくれた。サルディニアでがんばってくれるはずだ。



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