チーム・プジョー・トタル、サインツへのペナルティに抗議 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

チーム・プジョー・トタル、サインツへのペナルティに抗議

©Peugeot

ダカールラリー2018年大会のイベントスチュワードは、現在総合首位につけているカルロス・サインツ(#303 プジョー3008DKR Maxi)にSS7で危険行為があったとして、10分のペナルティを与えた。チーム・プジョー・トタルは、この行為があったとは考えられないとして、この裁定に対して抗議を行うことを表明した。

このSS7では、クワッドバイクで参戦している#254から、184km地点でサインツが危険行為を行ったと抗議が上がっていた。この結果、サインツは1月15日にサルタ(アルゼンチン)でスチュワードから召喚を受けた。抗議に対してサインツは、当該コンペティターとの接触は一切なかったと主張。それどころか、衝突して深刻な状態になることを避けるためにスピードを上げて調整し対応したのだと指摘した。

数時間後、ダカールラリーのスチュワードは、妥当なペナルティとして10分をサインツに与えた。これに対し、チーム・プジョー・トタルは、この裁定が不当不平であるとして直ちに抗議する姿勢を表明した。

サインツは「非常に残念な結果だ」とコメント。
「あのクワッドバイクのライダーが語った一件の内容は、現実のとおりではない。事実、自分が取った対応によってアクシデントが避けられた。彼に起きたことは残念だったが、ここで起きたのは、自分が彼のところまでやってきて、そこを離れたということ。彼は片側に止まって、僕を見た。道はとてもマディだったが、充分なスペースがあった。それから彼は、ラインに戻った。自分は彼を避けるためにコースを外れ、距離は近かったが僕らの間に接触はなかった。彼は最終的に12番手でステージをフィニッシュした。もし僕らがお互いにヒットしていたら、もちろん僕は止まっていた。この決定には、まったくもって同意しかねる」

プジョー・スポールのディレクター、ブルーノ・ファミンは「この決定は理解できない。確たる根拠はなく、誰かが他の誰かに対して言った言葉がすべてだ」と抗議の姿勢を見せる。
「我々が考える限り、あのクワッドと我々のマシンの間に接触がなかったことは明白だ。我々が持っているデータは、カルロスがこの件に関して完璧な対応をしたことを示している。あのクワッドがダメージを受けたと抗議したライダーはあのステージを12番手でフィニッシュし、マラソンステージの後半となった次のステージを10番手でフィニッシュしている。10分のペナルティは、まったくもって独断的だ」

「スチュワードは、カルロスが止まらなかったことに対してペナルティを与えたが、衝突はなかった。さらに、もしカルロスの対応がペナルティに相当するのだとすれば、身勝手な行動でレースに影響したとして、タイムペナルティではなく罰金が科せられるはずだ。したがって、もちろん我々は抗議の意思を通知した。このため、土曜日にコルドバについても、2018年のダカールの勝者が誰になるのか分からない、ということになりそうだ。この件に関しての本質全体はさておき、1時間6分でリードしているのと56分でリードしているのとでは、この先に待っているステージに挑む上ではまったく立場が違ってくる」



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