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全日本ラリー高山:TGRヴィッツが2位入賞、ウエット路面でSSベストタイムも記録

©TOYOTA

10月13日(金)~15日(日)、2017年全日本ラリー選手権(JRC)第8戦「第45回 M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ 2017 supported by Sammy」が、岐阜県高山市周辺で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racingの大倉聡/豊田耕司組(TGR Vitz CVT) が2位表彰台を獲得した。

モータースポーツの厳しい環境の下で「人を鍛え、クルマを鍛える」ことを目的として、2017年はJN3クラスにTGR Vitz CVTで参戦するTOYOTA GAZOO Racing。今回のラリーでは、前戦のラリー北海道から投入した新たなCVT制御を舗装路で初めて投入する。さらに車両面では「GR」ブランドの誕生に伴い、市販のヴィッツGR/GR SPORTと同意匠のヘッドライトに変更したほか、ブランドアイコンであるFunctional MATRIX(ファンクショナル マトリックス)グリルをもつフロントバンパーを装着した。

6月の第5戦モントレー以来となるターマック(舗装路)ラリーを前に、「ラリー北海道ではコースアウトしてしまいましたので、今回は完走を果たします」と語っていた大倉聡選手。序盤は慎重なペースで走行し、SS3ではクラス2番手に順位を上げた。多くの選手がコースアウトしたSS4も走り切り、大倉選手は競技初日を2番手で終えた。朝から雨となった競技2日目、TGR Vitz CVT はSS8で今回のラリー初となるSSベストタイムを記録。滑りやすいウェット路面における、CVT車両のアドバンテージを存分に発揮した。次第に雨脚が強くなるなか、大倉選手は残されたステージも安定したペースを守ってフィニッシュ。第6戦ラリー洞爺以来となる、シーズン4回目の2位表彰台を獲得した。

■豊岡悟志(チーム監督)
「前戦のリタイアもあり、序盤は大倉選手も慎重になったようです。しかし2日目は彼本来の走りを見せて、SSベストタイムも記録してくれました。車両についても的確なフィードバックがあったと思います。今回はトヨタ工業学園高等部の訓練生が加わったことで、新たな気づきや、考えさせられたことが多いラリーでした。最終戦の新城ラリーは良い結果を目指すだけでなく、CVTでここまで戦ってきた総合力を見せたいですね」

TOYOTA

■宮本昌司(チーフメカニック)
「舗装路での車両の実力を測るという意味で、今回のラリーを楽しみにしていました。初日の前半は路面コンディションも悪く、攻めるのが難しい局面もありましたが、2日目は上位選手とのタイム差をかなり縮めましたし、SSベストタイムを獲ることもできました。次の新城ラリーに向けては、車両の軽量化やセッティングの最適化でもっと攻めていけると思っています」

■児島星(CVT担当エンジニア)
「雨が降ったこともあり、CVTへの入力があまり大きくなく、負荷の低いラリーでした。ラリー北海道から導入したCVTの制御に関しては、舗装路の方が効果が大きかったと確認できました。狙ったエンジン回転域を保つように制御できていたと思います。タイヤが空転している状態から、グリップが回復した時にエンジン回転数が落ちることもほとんどなく、大倉選手からもポジティブなコメントをもらいました。次戦の新城ラリーまで時間がありませんが、しっかりとデータを確認し、さらなる改良を加えたいと思います」

TOYOTA

■大倉聡(ドライバー)
「難しいラリーでしたが、完走できて良かったです。クルマのポテンシャルは非常に高く、勝てるはずのラリーでしたが、自分の技術が至らず落としてしまいました。チームには申し訳なく思っています。CVTの制御は洗練されていて、違和感はどんどん減っています。次戦は僕にとって初参戦の新城ラリーです。無理はせず、攻められるところは攻めていきたいと考えています」

■M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2017 JN3クラス最終結果
1. 天野 智之/井上 裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS) 1:11:01.8
2. 大倉 聡/豊田 耕司(トヨタ・ヴィッツCVT) +1:11.8
3. 内藤 学武/小藤 桂一(マツダ・デミオ) +2:39.4

(チームリリース)



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