全日本ラリー新城:デイ1、全日本屈指の難ステージを制した勝田がトップ – RALLYPLUS.NET ラリープラス

全日本ラリー新城:デイ1、全日本屈指の難ステージを制した勝田がトップ

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2015年全日本ラリー選手権最終戦新城ラリーは10月31日、デイ1に設定されたSS10が行われ、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が、ラリー北海道で2015年のチャンピオンを獲得した新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)に9.2秒差を付けトップに立った。

今年の新城ラリーは、10月30日(金)の夕方に愛知県新城市内でセレモニアルスタートを行い、本格的な競技は31日(土)の早朝から始まった。新城総合公園を拠点とするラリーは、デイ1に10SS(SS総距離59.439km)が設定されている。オープニングのSS1「雁峰北1」(11.139km)は、ブラインドコーナーやタイトコーナーが息つくひまもないほど連続し、ギャップや落石なども点在する全日本屈指の難ステージとして知られている。

このSS1で抜群の速さを見せたのが、新城ラリーで最多優勝を誇る勝田だ。「タイヤと路面が合っていた」と2番手タイムの新井に8.0秒差を付けた勝田は、続くSS2「上平井1」(5.074km)でもベストタイムを重ね、序盤戦をリードする。一方、2番手の新井はこのラリー最速ステージのSS3「鬼久保1」(6.771km)と、新城総合公園内に設定されたギャラリーステージのSS4「県営新城総合公園W1」(0.813km)で連続ベストタイムをたたき出し反撃開始。勝田とのタイム差を3.2秒差に詰めてくる。サービスを挟み2ループ目に入ると、SS1のリピートステージとなるSS5と、SS2のリピートステージとなるSS6で勝田がベストタイムを奪い、新井との差を13.8秒に広げた。新井もSS7とSS8で勝田との差を詰めてくるシーソーゲームが続いたが、5本のSSを制した勝田がトップの座を守りきり初日を終えた。9.2秒差の2番手には2本のSSを制した新井が付け、3本のSSでベストタイムを奪った奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)がトップと20.3秒差の3番手に付けている。

JN5クラスは、SS1でベストタイムを奪った眞貝知志/漆戸あゆみ(アバルト500ラリーR3T)が、最終SSまでトップの座を守りきり、デイ1のデイトップポイントを獲得した。2番手には、ラリー北海道でJN5クラスチャンピオンを獲得した天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツGRMNターボ)が、トップの眞貝から10.5秒差で付けている。健闘を見せたのが、TOYOTA GAZOO Racingの勝田貴元/足立さやか(トヨタ86)だ。オープニングのSS1でフロント左タイヤがパンクした勝田は、クラストップの眞貝から57.1秒遅れの14番手でフィニッシュ。だが、SS2からSS10まで9連続ベストタイムを奪い、2番手の天野に0.9秒差の3番手まで追い上げる快走を見せた。

チャンピオン決定が最終戦まで持ち越されたJN4クラスは、第6戦と第8戦を制した横尾芳則/渡邊晴子(トヨタ86)が、デイ1最終となるSS10ではあわやリタイアというスピンを喫するものの、タイムロスを最小限に抑え、トップをキープしたまま初日を終えた。また、タイトルを争う番場彬/加勢直毅(トヨタ86)は、終盤まで2番手をキープするものの、SS10の横尾がスピンしたコーナーでスピンアウトしてしまいクラッシュ。タイトル争いから脱落するという最悪の結果となってしまった。番場のリタイアにより、シリーズランキングトップの石川昌平/石川恭啓(スバルBRZ)が2番手に浮上。3番手には小濱勇希/馬場雄一(スバルBRZ)が付けている。

その他、JN3クラスはすでにチャンピオンを獲得している岡田孝一/鶴田邦彦(マツダ・デミオ)がトップ、JN2クラスは第8戦で全日本ラリー初優勝を獲得した鈴木尚/山岸典将(スズキ・スイフトスポーツ)がトップ、JN1クラスは第3戦優勝の中村晃規/古川智崇(マツダRX-8)がトップに付けている。

11月1日(日)に行われるデイ2は、デイ1で走行したSS鬼久保、SS上平井、SS県営新城総合公園と、デイ1では走行していないSSほうらいせん一念不動の計7SS(37.296km)が用意されている。各クラスのトップ争いとともに、最終戦までタイトル決定が持ち越されたJN4クラスの戦いなど、見どころは豊富だ。デイ2オープニングのSS11は7時33分、最終SSのSS17は13時55分に1号車がスタートする予定だ。

■デイ1終了時の順位
JN6クラス
1.勝田範彦/石田裕一 ラックSTI名古屋スバルDL WRX 45:09.4
2.新井敏弘/田中直哉 富士スバルアライモータースポーツWRX +9.2
3.奴田原文雄/佐藤忠宜 ADVAN-PIAAランサー +20.3
4.福永 修/鈴木 裕 オサムファクトリー・DL・CZ4A +1:00.1
5.炭山裕矢/保井隆宏 ADVAN CUSCO WRX-STI +1:21.8
6.横嶋 良/木村裕介 DL☆DEXLガルフ☆NETインプレッサ +3:13.6

JN5クラス
1.眞貝知志/漆戸あゆみ ABARTH500RallyR3T DL 48:09.7
2.天野智之/井上裕紀子 豊田自動織機・ラックDLヴィッツGRMN +10.5
3.勝田貴元/足立さやか TOYOTA GAZOO Racing 86 + 11.4
4.山口清司/竹原静香 jmsADVANエナペタル久與86 +28.9
5.柳澤宏至/中原祥雅 ADVANクスコRALLY+208GTi +37.5
6.関根正人/竹下紀子 GセキネンDLWMMOTULミラージュ +1:23.1

JN4クラス
1.横尾芳則/渡邉晴子 諏訪姫PLUMレーシングBS86 48:29.3
2.石川昌平/石川恭啓 ARTAオートバックスBRZ +51.3
3.小濱勇希/馬場雄一 ADVANフェイスクラフトBRZ +56.3

JN3クラス
1.岡田孝一/鶴田邦彦 キーストーンナビゲーターDLデミオ 50:43.2
2.島田 章/石黒祐輔 テイクスDLワコーズデミオ +1:38.7
3.藤田幸弘/藤田彩子 ADVAN BRIG エムスポーツデミオ +2:07.1

JN2クラス
1.鈴木 尚/山岸典将 スマッシュDLitzzコマツスイフト 51:20.7
2.須藤浩志/新井正和 スマッシュBRIGコマツスイフト +21.2
3.高橋悟志/箕作裕子 ミツバWMDLラックマジカル冷機ヴィッツ +43.2

JN1クラス
1.中村晃規/古川智崇 DLディクセルNETracingRX-8 49:19.4
2.松田保夫/杉原慶彦 SRS-DL-RX8 +4:59.0
3.国沢光宏/木原雅彦 未来 +8:03.3



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