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全日本ラリーハイランドマスターズ:鎌田卓麻がデイ1のステージを快走

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全日本ラリー選手権第8戦「44th M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2016 Supported by Sammy」は10月15日(土)にデイ1の走行が行われ、この日に設定された6SS中4本のSSを制する快走を見せた鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)が、SS5で2位に浮上した勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)を7.9秒差に抑え、初日首位の座を奪った。

シリーズも残り2戦となり、シリーズポイント首位の奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)と、同2位の勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)、同3位の新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)による三つ巴のチャンピオン争いが注目となった今大会だが、晴天に恵まれた初日はオープニングのSS1から鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)がSS4まで4連続ベストタイムを奪い、ラリーをリードした。スタート前に、「以前からドライ路面のターマックセッティングは進んでいたけど、ここ最近は雨のターマックばかりだったのでうまく活かし切れなかった。今回はそれがどう活きるのか期待しています」と語っていた鎌田は、その言葉どおりにライバルを引き離していく。初日終盤のSS5とSS6は、「やっとペースを掴むことができた」と序盤に出遅れた勝田が2連続ベストタイムを奪い、シリーズポイントトップの奴田原を抜き2位にポジションを上げるが、その差は7.9秒。「2日目はペースの上がり具合を見ながら、奴田原選手の状況をチェックしながら自分のペースを決めたいと思う」と、あくまでもタイトル争いに照準を合わせる構えだ。3位の奴田原は、「なかなかタイムが上がらなくて大変だった。明日は頑張るしかない」と、5.0秒差の勝田を追う。

苦戦を強いられたのが第6戦のモントレーと第7戦の北海道を制した新井だ。最終戦までチャンピオン争いに加わるためにはこのラリーで勝つしかない状況の新井だったが、序盤からターボ不調に悩まされタイムが伸びず、初日はトップから40.8秒差の5位。「タイトル争いはかなり厳しい状態になったけど、最終サービスでタービンを交換したので、明日のパフォーマンスに期待するしかない」と、2日目の展開に期待をかける。

JN5クラスは、第6戦でパイロンペナルティで優勝を逃した新井大輝/小坂典嵩(シトロエンDS3 R3-MAX)が、初日すべてのSSでベストタイムを奪う快走を見せ、2位に1分28秒5もの大差を付け、初日トップの座を奪った。「フィンランドで実践してきたペースノートがかなりうまく機能したと思います。今回のラリーは同じSSを2回ずつ走る設定なんですが、1回目も2回目もそれほどタイムが変わらない。最初のペースノートでベストラインが取れているからだと思います」という新井(大)は、総合でも6番手という高いパフォーマンスをみせた。

一方、タイトルを争う柳澤宏至/中原祥雅(プジョー208 R2)と大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツGRMNターボ)の2台は、大倉よりも上位でフィニッシュすれば柳澤のチャンピオンが決定するが、大倉が柳澤を2.4秒差に抑え初日を2位で折り返した。「初日の最終SS(SS6)で失敗してしまい、柳澤選手に差を詰められましたが、明日に向けて気合いを入れ直します」という大倉と、「中盤からかなり頑張ってみたんだけど、大倉選手が予想以上に速かったですね。明日は足まわりのセッティングを少し変えてトライします」という柳澤の対決にも注目が集まる。

JN4クラスは、SS4で石川昌平/石川恭啓(トヨタ86)を捉えた横嶋良/木村裕介(スバルBRZ)がトップに浮上するが、SS6で石川が再逆転を果たし、2.1秒差で初日トップを奪った。一方、シリーズポイントトップの曽根崇仁/桝谷知彦(トヨタ86)は、同2位の山口清司/島津雅彦(トヨタ86)に30秒以上の差を付け3位。2日目も山口よりも上位でフィニッシュすれば、曽根のシリーズチャンピオンが確定する。

JN3クラスは、すでに今シーズンのタイトルを決めた天野智之/井上裕紀子が、2位の唐釜真一郎/松浦俊明(マツダ・デミオ)に1分30秒以上の大差を付ける独走態勢となった。JN2クラスは、タイトル争いを最終戦まで持ち越したい小濱勇希/馬場雄一(スバルBRZ)が、シリーズポイントトップの明治慎太郎/北田稔(トヨタ86)に33.7秒差を付けトップ。JN1クラスは、第6戦モントレーのクラッシュから復帰した鈴木尚/山岸典将(スズキ・スイフトスポーツ)と、第7戦北海道を制した須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフトスポーツ)の師弟コンビが、1-2態勢を築き上げている。

順位クラスドライバー/コ・ドライバー車名タイム/差
1JN6-1鎌田卓麻/ 市野諮SYMS TEIN DL WRX STI32:06.2
2JN6-2勝田範彦/石田裕一ラックSTI 名古屋スバル DL WRX+7.9
3JN6-3奴田原文雄/佐藤忠宜ADVAN-PIAAランサー+12.9
6JN5-1新井大輝/小坂典嵩MATEX-ZEUS KYBDL DS3+48.0
10JN4-1石川昌平/石川恭啓ARTAオートバックス86+2:14.1
16JN2-1小濱勇希/馬場雄一YH フェイスクラフト BRZ+2:29.8
18JN3-1天野智之/井上裕紀子豊田自動織機・DL・ヴィッツRS+2:52.8
24JN1-1鈴木尚/山岸典将スマッシュ DL itzzコマツスイフト+3:29.2
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