WRCイタリア:プレ会見「選手権の勝負はまだついていない」 – RALLYPLUS.NET ラリープラス

WRCイタリア:プレ会見「選手権の勝負はまだついていない」

©VOLKSWAGEN

WRCイタリアのスタート前に行われたイベントカンファレンスの内容(抜粋)。アクシデント続きで現在選手権6位に沈んでいるラトバラ。順位は不本意と語る一方で、2001年を例に挙げて可能性が消えるまでタイトルをあきらめない姿勢を示した。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
ロレンツォ・ベルテッリ=LB(FWRT)
ヤリ‐マティ・ラトバラ=J-ML(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)
ティエリー・ヌービル=TN(ヒュンダイ・モータースポーツ)
エリック・カミリ=EM(MスポーツWRT)

M-Sport/McKlein

M-Sport/McKlein

Q:
ロレンツォ、復帰できて良かった。前戦は欠場したが足首はもう大丈夫か。
LB:
大丈夫。少し痛みはあるがOKだ。

Q:
母国戦に参戦することは、もちろん特別だろう。過去にはいいリザルトも出しているが、WRカーではどこを目指すか。
LB:
トップ10を目指したい。シェイクダウンはかなりよかったから、この先もポジティブだ。

Q:
ヤリマティ、シーズンも中盤にかかろうとしているが、今季の展開と選手権争いでの可能性について、どう感じているか。
J-ML:
選手権6位は、不本意。ミスがあったり、デイの終盤にテクニカルトラブルがあったりで、6位に留まっている。チャンスがある限り、攻め続ける。何が起こるか、誰にも分からないからね。2001年のように、チャンピオンが確実視されていながら、最終的には接戦だったようなこともある。これを見れば、まだチャンスは残っているし、戦い続けなくてはならない。

Q:
ではこの週末は全開で攻めるのか。
J-ML:
そうだ。今回はせめてポイントを獲得しなくてはならない。ここ数年のようにね。でも、リズムをつかむことが重要だと思う。ラフなセクションや石が多いようなところでは感覚的に動き、リスクを取りすぎていると思ったらマシンをいたわる。速度が高い時やスムースな時はアタックできるが、ここではアタックしすぎると、ミスによる痛手は他のラリーよりも深くなってしまう。

Q:
今年は勝利も挙げている。自分のペースには満足しているのか、それともまだ伸び代はあるのか。
J-ML:
メキシコとアルゼンチンでの速さはかなりいい感じだった。ポルトガルは少し遅かったが、それでもフィーリングはよかった。言葉で説明するのは難しいのだが、速さはいいがもう少し安定感が必要だということなのだと思う。

Q:
安定感は長年の課題になっている。解決策は見つかりそうか。
J-ML:
いい質問だ。いま31歳だが、まだそれを目指している。たぶん、自分のやりかたやドライビングを受け入れなくてはならないのではないか。それが一番の目標なのかもしれないし、それ以外には見つからないのかもしれない。

Hyundai Motorsport

Hyundai Motorsport

Q:
ティエリー、昨晩のサッカー大会では大活躍だった。もしラリーをやめたら、サッカー選手にもなれるのでは。
TN:
サッカーはかなり得意だ。好きだしね。でも、ちょっと危なすぎる。サッカーでは、アクシデントがしょっちゅう起こる。ラリーよりも多いくらいだ。

Q:
昨年はポディウムに上がっているのでここのステージは得意のようだが、その通りだろうか。
TN:
ここ何年か、ポディウムに上がっている。2010年の参戦は、初めて4WDで走ったラリーだった。素晴らしい島だ。トリッキーなイベントだし、昨年のようにトラブルも多い。

Q:
昨年の終わりに、今シーズンは流れを変えたいと言っており、それは順調に進んでいるようだ。ペースはあるが、噛み合わないところもある。この流れを変えられるか。ここでの計画は。
TN:
今季はモンテカルロでポディウムに上がり、スウェーデンや、メキシコでもポディウム争いをしていたから、いい流れだと思う。アルゼンチンは、テクニカルの問題があり残念な結果だった。とてもアンラッキーだった。流れを大きく変えることはできないが、ベストを尽くすし、それも含めて楽しんでいる。新型マシンはこれまで以上に楽しんでいるし、相性がいい。

Q:
あのマシンはどれだけポテンシャルがあると思うか。それとも既に最大に達しているのか。
TN:
まだ改良の余地はあると思うが、今季は既に6戦目を迎えていて、あっという間だった。改良が必要だとは思っているが、同時に2017年の新型WRカーのことにも専念しているという現実もある。うまくバランスを取らなくてはならないね。

M-Sport/McKlein

M-Sport/McKlein

Q:
エリック、アルゼンチン、ポルトガルとラリー2を使わずに好調だが、ポルトガルではコンペティティブなタイムもマークしている。ここ2戦での内容には満足しているか。
EC:
もちろんハッピーだ。WRCでの自己ベストリザルトだからね。でも、まだ取り組まなくてはならないことはあるし、ポルトガルのような結果を収めたり、ペースノートももっと改善しなくてはならない。マシンのセッティングも勉強しなくては。グラベルの経験はあまりないが、シーズン序盤で苦戦していたから、今の状態はハッピーだ。

Q:
ノートについて触れたが、今季の始めに以前のコ・ドライバーに戻している。ベンジャミン・ベイラスとのコンビはどうか。ペースノートの精度は、WRCのレベルにまで上がっているか。
EC:
ベンジャミンとはいいコンビだ。フランスでも住んでいるところが近いので、いつも一緒にいる。コーナー間の距離の表記といったようなことをいろいろ改善している。

Q:
昨年のサルディニアはWRC2部門に参戦していた。昨年はここで何を学んだか。今年、それを活かせるか。
EC:
初めてのWRC2参戦だったから、とても大変だったのを覚えている。今回はマシンをいたわっていきたい。フィニッシュラインにたどりつかなくてはならないからね。素晴らしいステージだし、美しい場所だと思う。チャレンジングなラリーだ。



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