豊田章男社長、TMGへの思いがWRC復帰の動機に – RALLYPLUS.NET ラリープラス

豊田章男社長、TMGへの思いがWRC復帰の動機に

©TOYOTA

2月4日、MEGA WEB(東京都江東区青海)で行われた「2016 TOYOTA GAZOO Racingプレスカンファレンス」に体調不良のため欠席した豊田章男社長は、WRC参戦を決めた理由のひとつとして、TMGの存在があったことをコメントとして発表した。

当初は豊田社長とチーム監督のトミ・マキネンによるトークセッションの予定だったが、急遽佐藤俊男TMG社長および嵯峨宏英チーム副代表の2名とともに、社長を含む4名での登壇に変更された。

その理由について豊田社長はコメントで「この4人で話をしたいといった理由は、一部にトヨタはWRCのプロジェクトをマキネン氏に丸投げしているのではないかという噂を耳にしたからです」と語り、4人で話す姿を見せることでトヨタ全体としての取り組みであることを理解してもらいたかったとしている。

また、WRCに参戦を決めた理由について、TMGへの思いも吐露した。
「私が社長に就任して、いくつもの決断をしてきました。そのひとつがF1からの撤退です。F1撤退後、TMGはクルマを作りたくても作れなくなってしまった。TMGから去って行った方もいます。その時のTMGは無念だったと思います。しかし、彼らが時間外の活動でクルマを作り続けてくれた。そういうクルマ好きの仲間がトヨタにいたからこそ、WRCに参戦したいと思いました。かつてトヨタはWRCチャンピオンでした。昔から応援してくれる方は世界一だったトヨタが帰ってきてくれると言ってくれる。そのためには勝たなければならない。勝つためにはマキネン氏の力が必要なのです」

それを受けて佐藤社長は「着任してから初めて聞いた話ですが、非常に感動しました。F1を撤退してからモータースポーツ活動が寂しくなった時に、WECだけでなくWRCもやって、どんどんモータースポーツを元気にしていこう。時間外にTMGの有志が熱い思いでやってきました。今回TMGはエンジンを担当しますが、F1以来技術を開発力を培い磨いてきている。その技術とマキネン氏のクルマづくりのノウハウと融合させて、戦闘力の高いエンジンを作り上げたいと思っています」とコメント。

チームの副代表を務める嵯峨宏英専務は「プレッシャーのなかでやっています。ラリーは、普通の道を市販車で走る競技です。私も最後のWRCチャンピオンを獲得した時にいましたが、WRCは競技の頂点なんです。ヨーロッパでは、おじいさんやおばあさんまでが足を運ぶ素晴らしい競技だと思います。目指すのは勝つことだけではなく、トヨタがこういう考え方でラリーに挑戦するという“想い”に共鳴してくれることだと思うんです。彼のラリーへの情熱や、運転しやすいクルマを作るという考え方に共感しています。我々は勝つためにやります。勝つことでトヨタを示したい。なによりも日本車の実力を示したい。やるからには日本を背負って頑張るという思いでやっていきます。王者が戻ってきたねと心から言ってもらえるようにTMGとマキネンさんと戦っていきます」と力強く語った。

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