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WRC第13戦ラリージャパン(ターマック)が11月6日(木)に開幕。ホームラリーとなるトヨタは幕開けとなるSS1でカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組がトップとなり好スタートを切った。3〜6番手に勝田貴元/アーロン・ジョンストン組、セバスチャン・オジエ/バンサン・ランデ組、サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組と上位を固めて7日金曜日からの本格的な戦いを迎える。
(以下、発表リリース)
WRC 第13戦ラリージャパン デイ1
愛知・岐阜開催4年目のラリージャパンが豊田市でスタート
ロバンペラがオープニングステージを制し首位に立つ
11月6日(木)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦「ラリージャパン」が開幕。デイ1として愛知県豊田市の鞍ケ池公園でSS1が行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 69号車)が首位に立ち、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合3位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合4位に、TGR-WRT2からエントリーのサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)が総合5位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が総合6位につけました。
2025年のWRCもいよいよ終盤戦。TGR-WRTは第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーで5年連続となるマニュファクチャラーズタイトルを獲得し、残る2戦ではドライバーズタイトル争いが最大の焦点となります。TGR-WRTのホームイベントとなるラリージャパンで過去2回優勝しているエバンスは、今年チャンピオンシップリーダーとしてラリージャパンを迎え、最初の走行セッションとなった6日午前中のシェイクダウンでは最速タイムを記録。地元の勝田は2番手、ロバンペラは3番手、オジエは5番手、パヤリは6番手のタイムでした。
その後、午後4時過ぎからシェイクダウンと同じ全長2.75kmのステージで、SS1「クライガイケ・パークSSS」が行なわれ、ロバンペラがベストタイムを記録し初日首位に。勝田が0.3秒差の総合3位、オジエが0.4秒差の総合4位、パヤリが0.5秒差の総合5位、エバンスが0.8秒差の総合6位につけ、TGR-WRTは全車がラリー初日を順調に走り終えました。その後、日没を迎えた豊田市駅前でウェルカムショーが行われ、SS1を走り終えたクルマとドライバーが集合。大勢のファンが見守る中ショーは進み、ラリーは華やかなムードに包まれて初日が終了しました。
ユハ・カンクネン (チーム代表代行)
日本、そして我々のホームタウンである豊田市に戻ってくることができて大変嬉しく思います。我々にとってはここまで非常に成功したシーズンですが、それでもこのホームラリーでは勝たなくてはなりません。チームの雰囲気は良いですし、ドライバーたちも皆、満足している様子で、良い結果を出す意欲に満ちています。最初のステージは非常に短く、全員が既にシェイクダウンで走行していたため、タイム差は僅差でした。何よりも重要なのは、何の問題もなく走り切れたことです。明日はステージが格段に長くなるため、ドライバー間のタイム差は大きくなる可能性がありますが、必ずやエキサイティングな展開になるでしょう。
エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
私たちをいつも暖かく迎えてくれるここ日本で、ラリーがスタートしたことを嬉しく思います。昨夜少し雨が降ったため、今朝のシェイクダウンはトリッキーなコンディションでしたが、クルマのフィーリングは何も問題ありませんでした。最初のステージでは、おそらく完璧な走りではなかったように思います。通常はステージが乾いていくにつれてグリップが良くなるのですが、それでもトリッキーな場所がいくつかありました。この先、天候がどうなるか見守る必要があります。レッキの時点では、昨年と比べてステージはかなり乾いていてクリーンに見えましたが、どうなるか様子を見たいと思います。
カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
日本に、そしてTGRのホームラリーに戻ってくることができて、ラリー本番前から既に多くのファンの皆さんに応援してもらえるのは、いつだって嬉しいです。シェイクダウンはスピードを上げるための良い機会でしたし、このステージとコンディションがいかにトリッキーになり得るかを改めて認識することができました。午後にも同じステージを走るのは興味深く、このステージでのフィーリングは最高とは言えないものでしたが、それでもタイムは悪くありませんでした。明日はもう少しオープンなステージになるはずなので、良いフィーリングを得られることを願っています。
セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
ラリージャパンのスタートはいつもワクワクします。チームにとって特別なイベントですし、ここで信じられないくらい大きなサポートを体験するのは常に楽しみです。チャンピオンシップにおいて非常に多くのことがかかっている週末なので、集中力を高め、良い結果を残す必要があります。今晩の最初のステージは、他のステージとは異なりグリップが低いため、過去にシェイクダウンで何度も走ったことがあったとはいえ、トリッキーなステージでした。それでも、ここまでのところ順調なので、明日は十分なグリップが得られて走りが楽しめるような、良いコンディションになることを願っています。
勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
自分にとって特別なホームラリーをスタートして興奮しています。ステージは非常に厳しくコーナーも多いため、ペースノートの作成は決して簡単ではありませんでした。それでもリエゾンやステージでは、地元のファンの皆さんの大きなサポートを感じました。今晩の最初のステージは、このラリーの他のステージとはかなり異なり、自分としてはあまり良い感じではなかったのですが、タイムは悪くありませんでした。これから長いラリーが待っていますが、明日の一般的な山岳ステージには自信を持っているので、良い結果を得るために全力を尽くします。
サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
トヨタのドライバーとしてラリージャパンに出場し、このラリーでは初めて乗るRally1で新しいチャレンジができることは、大きな名誉です。いくつかのステージはとてもクールで楽しめそうですが、非常に難しく滑りやすいステージもあります。今日は特にシェイクダウンでかなり滑りやすいコンディションでしたが、最初の走行から既にフィーリングは良好でした。午後にはグリップが良くなり、再び良いペースにかなり近づくことができました。難しい天候になる可能性もありますが、良い流れを掴み、運転を楽しみ、良いタイムを刻めることを願っています。
ラリージャパン デイ1の結果
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2m07.5s
2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +0.1s
3 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.3s
4 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.4s
5 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.5s
6=エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.8s
6=アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +0.8s
8 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +1.0s
9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +3.1s
10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR Yaris Rally2) +3.9s
(現地時間11月6日19時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
明日のステージ情報
競技2日目となる7日(金)のデイ2は、いよいよ山岳地帯で本格的な戦いがスタート。午前中は愛知県内でSS2「イナブ/シタラ1」、SS3「シンシロ1」、SS4「イセガミズ・トンネル1」という、ラリージャパンの定番3ステージを走行します。このうち隧道で有名なイセガミズ・トンネルのステージは、進行方向がこれまでと逆になります。その後、豊田スタジアムでのミッドデイサービスを経て、午後はSS5「イセガミズ・トンネル2」、SS6「イナブ/シタラ2」、SS7「シンシロ2」の順に3本のステージを再走。一日の最後には豊田スタジアムで45分間のフルサービスが行われます。6本のステージの合計距離は108.30km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は392.01kmとなります。

















