
©THE YOKOHAMA RUBBER
横浜ゴムは、2025年XCRスプリントカップ北海道でいずれも同社の「GEOLANDAR」を履くXC-2クラスの番場彬/梅本まどか組(トヨタ・ハイラックス)とXC-1クラスの惣田政樹/猿川仁組(三菱・デリカD:5)がシリーズタイトルを獲得したことを伝えている。番場は、シリーズが創設された2022年からの4連覇を達成した。
(以下、発表リリース)
【XCRスプリントカップ北海道第6戦/北海道陸別町周辺】
XC-2クラスは番場彬選手/梅本まどか選手組が揃っての戴冠、
XC-1クラスの惣田政樹選手/猿川仁選手とともに「GEOLANDAR」が2クラスで年間王座を獲得!!
クロスカントリータイプおよびSUV車両によって競われるXCRスプリントカップ北海道は、10月11日(土)~12日(日)に陸別町で最終戦となる「とかち2025」が開催され、「GEOLANDAR」を装着するXC-2クラスの番場彬選手/梅本まどか選手組(トヨタ・ハイラックス)、XC-1クラスの惣田政樹選手/猿川仁選手組(三菱・デリカD:5)が優勝を飾り、それぞれのクラスでシリーズチャンピオンを獲得した。
全6戦のシリーズは、9月20日(土)~21日(日)の第5戦が台風接近の影響で競技がキャンセルとなり、番場選手が2022年のシリーズ発足から4年連続でのチャンピオンが確定。第2戦を欠場したコ・ドライバー、梅本選手と揃ってのタイトルを目指して最終戦に臨む運びとなった。
土曜日にコースの下見をするレッキが行われたが、かつて「RALLY HOKKAIDO」でも使われたハイスピードでタフなステージをはじめ、ステージによっては道を横断するグレーチング(排水口の蓋)が取り外されて大きな段差が生じている箇所もあり、タイヤの走破性と耐衝撃性も求められる一戦となった。
競技本番の12日は6本のSS(スペシャルステージ)、合計29.13km/総走行距離126.45kmで競われたが、SS2の途中から雨が降り始めて、ステージはよりタフなコンディションに。そんな中、オープニングのSS1「KITA TOMAMU LONG1(4.64km)」で10秒ほどのリードを構築した番場選手組が今回も速さを見せた。
一度もトップの座を譲ることなくすべてのSSでベストタイムを刻んでフィニッシュまでマシンを運んで優勝、シーズン全勝で番場選手は2022年のシリーズ発足から4年連続、梅本選手は自身のラリーキャリアで初となるシリーズチャンピオンを獲得した。これに続いたのはタイから参戦するMana PORNSIRICHERD選手とKittisak KLINCHAN選手のコンビ(トヨタ・ハイラックス)、3本のSSでセカンドベストを獲得して3位に28.0秒差をつけて準優勝を飾り、「GEOLANDAR」装着車が最終戦でワン・ツー・フィニッシュの好成績をおさめた。
またXC-1クラスは、第1戦と第2戦をトヨタ・ランドクルーザー、欠場した第3戦をはさんで第4戦以降は三菱・デリカD:5で参戦した惣田選手組が、シーズンを通じて安定した走りを見せて今回も優勝を飾り2年連続のシリーズチャンピオンに輝いた。
さらにXC-3クラスでは、相原泰祐選手/上原あずみ選手(ダイハツ・ロッキー)が4本のSSでセカンドベストをマークする戦いぶりで準優勝、こちらは最終的なシリーズランキングを2位として2025年の戦いを締めくくった。
■XCRスプリントカップ北海道について
2022年に発足した、クロスカントリータイプおよびSUV車両によって競われるラリーシリーズで、2025年は全6戦(第5戦は台風の影響で開催中止)で競われた。北海道内を転戦、グラベル(未舗装路)を基本として2月に開催された序盤2戦はアイス&スノー、中盤2戦は全日本ラリー選手権併催で距離の長いSSが中心、そして終盤2戦は北海道ラリー選手権併催でハイスピードからテクニカルまで変化に富んだSSを舞台に競われた。
参加車両は3つのクラスに分類され、車両重量の区分が無いXC-1、カタログ重量が2,000kgを超えるクロスカントリー車両とエンジン排気量が2,000ccを超えるSUV車両のXC-2、そしてカタログ重量が2,000kg以下のクロスカントリー車両とエンジン排気量が2,000cc以下のSUV車両のXC-3の各クラスで競われる。
タイヤはシリーズ事務局が指定したものを使用可能で、MTおよびHTタイヤは認められない。ウィンターラリーについては、スタッドレスタイヤのみ使用が認められ、いわゆるラリースタッドレスを使うことは許されていない。
ヨコハマタイヤ勢は「GEOLANDAR X-AT」をメインに戦い、今年は多くのタイヤメーカーが参入して覇を競い合った中で2つのクラスでシリーズチャンピオンを獲得、優れた性能を実証した。
■番場彬選手(CUSCO YH ジオランダーHILUX)
【今回の成績:XC-2クラス優勝(ドライバー部門シリーズチャンピオン)】
前戦の中止によって自分の4年連続チャンピオンは決まっていましたが、梅本選手の初チャンピオンがかかった最終戦だったので、まずは完走が絶対条件でした。ただ、全くリスクを負わない走らせ方というのは自分の性に合わないので(笑)、マージンは常にとりながらも何か良い発見や学びを探しながら走りました。
そんな中で今回は、かつて「RALLY HOKKAIDO」に参戦したときに走ったSSが一部含まれていたので、懐かしさも感じながら、好きなハイスピードステージを楽しく走ることができました。SSの中には大きな段差が生じている箇所もあったのですが、ペースノートに記入はするものの少しライン取りに気をつかいながらペースを緩めることなくクリアしました。この走りには、「GEOLANDAR X-AT」の強靱さ、タイヤへの絶大な信頼があってこそ、ですね。
オープニングステージを終えて後続との差を見て手応えを掴み、その後は雨が降ってきたものの順調なラリー運びで全SSのベストタイムを刻んで全勝、シリーズポイントも満点で4 連覇を達成できました。
今年はAXCR(アジアクロスカントリーラリー)への参戦を通じて学んだことも多く、それはXCRスプリントカップ北海道に活かすこともできました。
最終的に4連覇となりましたが、コ・ドライバーの梅本選手のスキルが大きく向上していることも支えになりました。おかげで運転に集中して戦うことができましたし、梅本選手をはじめ一丸となって一年を戦ってきたチームのみなさんに感謝しています。
■梅本まどか選手(CUSCO YH ジオランダーHILUX)
【今回の成績:XC-2クラス優勝(コ・ドライバー部門シリーズチャンピオン)】
シーズンインを迎えるにあたって、チームの長瀬監督(キャロッセの長瀬努社長)から「今年はドライバーとコ・ドライバーで揃ってチャンピオンを獲りたい」というお話しをいただいたので、それが実現できて安心しています。自分にとっては2018年からのコ・ドライバーとしてのキャリアで初めてのシリーズチャンピオンですが、競技を終えた直後は安堵の思いが強かったですね。その後に場所を変えて行われたシリーズ表彰式でトロフィーをいただいて、長瀬監督から届けられた花束をチームのみなさんから手渡していただいて、「自分もホントにチャンピオンを獲ったんだな」と嬉しさが込み上げてきました。
一年間を戦って、毎戦いろいろなことをコ・ドライバーとして吸収できました。番場選手のペースノートは英語なのですが、これまで英語ノートはあまり経験が無かったので、発音などの勉強をしっかりすることで番場選手からも良くなっていると評価していただけました。戦いに臨むにあたっては自分に余裕もできて、いろいろな事柄に落ち着いて対応しました。
私はチアリーディングをやっていたのですが、元々チームスポーツが好きなんです。ラリーはクルー同士、そしてチームのみなさんとの信頼関係で成り立っていると思うので、そこが合ったときに勝てるところにラリーの魅力を感じています。信頼関係では番場選手のストイックさ、ラリーが好きという姿勢を尊敬しており、自分も組むことで多くを学び、一緒にシリーズチャンピオンを獲得できたことで素晴らしい環境で戦えた自分は幸せ者だと思っています。