ラリー北海道でXCRスプリントカップに参戦した三菱勢が奮闘 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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ラリー北海道でXCRスプリントカップに参戦した三菱勢が奮闘

©Jun Uruno

全日本ラリー選手権第6戦ラリー北海道(グラベル)のオープンクラスに組み込まれるかたちでの開催となったXCRスプリントカップ北海道第4戦。XC-2クラスでは、5位にエクリプスクロスPHEVの浅井明幸/古川和樹を筆頭に、トライトンの竹岡圭/山田政樹が7位、同じくトライトンの川畑真人/中谷篤が8位、アウトランダーPHEVを走らせる長谷川智秀/厚地保幸が11位で完走を果たした。XC-1クラスに1台のみデリカD:5で参戦した惣田政樹/猿川仁もフィニッシュ。XCRクラスに参戦した全車が完走を果たした。また、国際格式クラスでは吉谷久俊/高田新二(ランサーエボリューションⅨ)が優勝、伊藤暁/薮本啓介(ランサーエボリューションⅩ)が3位、全日本選手権の山田啓介/藤井俊樹(ランサーエボリューションⅨ)は20位、JN-4クラスではFTOの小舘優貴/伴英憲が勝利を挙げている。

浅井明幸/古川和樹(三菱エクリプスクロスPHEV):XC-2クラス5位

Jun Uruno


三菱自動車の社員有志チームからエントリーするエクリプスクロスPHEVの浅井。前戦のラリー・カムイを終えてサスペンションまわりに仕様変更を施し、それがピタリとはまったようだ。「前回からのオーバーホールを兼ねて、足まわりを動きやすくしてきましたが、すごく乗りやすいし、体も楽でした。クルマの方は快調で、ネジの緩みも特にないし、なんのフェールも出てないので絶好調です。ハイスピードなところでは自分のリミッターが効いちゃうくらいなので、そこが問題なだけです(笑)」と、クルマのセットアップに手応え。初日を終えた段階で4番手のライバルに12.2秒差の5番手につけていたが、「順位アップを狙いましたが走り方があまり良くなくて。全然順位を上げられませんでした」と肩を落とした。それでも「カムイよりはだいぶ楽に走ることもできて、タイムも上げることができたので、その点は収穫でした」と振り返る。9月20日〜21日に開催されるXCRスプリントカップ第5戦RALLY EAST-IBURI 2025に参戦予定だ。

竹岡圭/山田政樹(三菱トライトン):XC-2クラス7位

Jun Uruno


子どもたちにも大人気の“モモトン”ことトライトンで参戦する竹岡は「ラリー北海道はやっぱりタフなステージがたくさん続いて、今年もヤムワッカとかオトフケも相当道が荒れていて、走りごたえのあるコースでした。どちらかというと荒れている道が好きなのでけっこう得意なんですが、4年連続で前のクルマに追いついてしまいまして、残念ながら今年もクリアラップは取れませんでした。トライトンはボディダンパーを付けたことで操縦安定性が高まって、姿勢を乱した時も落ち着きが早くなりましたね。ただ、思うようなペースが出せずに我慢のラリーとなってしまいました」と振り返る。それでも「三菱自動車のエンジニアの方がすごく親身にやってくださって、本当に助かりました。苦しいけど、これも先々に向けた開発だと思って頑張ろうかな」と前向きなコメントを残している。

川畑真人/中谷篤(三菱トライトン):XC-2クラス8位

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SS1でベストタイムをマークしたものの、その後トラブルで順位を落としてしまったトライトンの川畑。2日目にはSSトップ3タイムを維持してぬかるんだ路面のイケダでは再び一番時計を刻んだ。「初日の後半にかけてトラブルが出てしまい、最終日はそれをチームに直してもらって、とにかく走り切るということを目標にやってきました。今回は、本当に自分たちの未熟さを痛感させられるラリーだったかなと思います。クルマに対しての知識もまだまだ足りていないですし、それに対する自分のドライビングの対応能力も全然足りていなかったので。次に活かさなきゃいけない課題がたくさん見つかったラリーでした」と振り返る川畑。「総合の結果で言えば不完全燃焼ですが、ドライバーとして最低限の仕事はやり切ろうと取り組んでいます。目一杯の走りは出せたと思いますし、その内容を含めて、次に繋がる部分はチーム側とも話ができています」と、今後のリベンジに向けて力強く語った。

長谷川智秀/厚地保幸(アウトランダーPHEV):XC-2クラス11位

Jun Uruno


アウトランダーPHEVで3年目の参戦となる長谷川智秀は、「やはり長いSSはバッテリーが厳しくなってしまいますが、それ以外のSSでは気持ちよく走ることができました。アウトランダーPHEVでは3年目で、きっちりデータは取れていますし、毎年毎年手を入れて。今回も足まわりや冷却などかなり頑張って取り組んできました」と、コメント。XCRの出走順が全日本選手権の前となったことについては、「やっぱりギャラリーが多くて、走る側としてはモチベーションが上がりますよね。うちの社員たちも、いっぱい応援に来てくれていて。『あ、ここはええとこ見せなあかんな』と」と語り、笑顔を見せた。

惣田政樹/猿川仁(三菱デリカD:5):XC-1クラス1位

Takuji Hasegawa


XC-1クラスに1台のみ参戦した惣田は、今回初めてデリカD:5を持ち込んだ。「これまではトヨタのランドクルーザーに乗っていましたが、色々な人にこういうラリーに出てもらいたいなという思いがあって、ランクルもあえて古い型のもので出ていました。デリカD:5はファミリーカーですが、これでも十分出られるよというところを見せれば、使ってくれる人が増えないかなと思っています」と、思いを語る。残念ながら序盤からエンジントラブルに見舞われてしまい、本来のスピードは発揮できなかったものの、粘り強く全行程を走り切ってみせた。「ラリーウイークの水曜日に出来上がったばかりなので、まだまだこれからですが、乗っていてラクですね。言うことを聞いてくれる感じ。スピードがちゃんと出ればもっと楽しいと思います」と、先々に向けた手応えを語った。



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