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全日本ラリー久万高原:ヘイキ・コバライネンが新井大輝に2.2秒差をつけて初日トップ

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2025年シーズン全日本ラリー選手権第7戦「久万高原ラリー」の初日は、10月4日(土)に4カ所のスペシャルステージを走行。トップカテゴリーのJN-1クラスは、ヘイキ・コバライネン/北川紗衣(トヨタGRヤリス・ラリー2)が、新井大輝/立久井大輝(シュコダ・ファビアR5)に2.2秒差をつけて、初日トップに立った。1分17秒4差の3番手には勝田範彦/保井隆宏(トヨタGRヤリス・ラリー2)がつけている。

北海道を舞台とするグラベル2戦を終え、全日本ラリー選手権は再びターマックを舞台に終盤2戦を戦う。愛媛県上浮穴郡久万高原町を拠点に行われる久万高原ラリーは、昨年までの4月から10月へと開催時期を移すことになった。

サービスパークは例年どおり「ハイランドパークみかわ」に置かれ、SSは初日に54.62km、最終日に55.14km、合計109.76㎞が設定された。初日は「大谷(13.51km)」と「大川嶺(13.80km)」という2本のSSを午前と午後でリピートし、最終日は同じステージを逆方向に走行。昨年同様にシンプルなアイテナリーが採用されている。

コロナ禍の2021年以来となる秋開催となったが、この時期もまた天候の変化が激しく、タイヤ選択が勝負の鍵となる可能性が高い。また、尾根づたいに設定された「大川嶺」は標高1400m近くを走行するため、エンジンパワーの低下や、下りの区間でのブレーキの酷使など、マシンに大きな負荷が掛かることになる。

事前の予報どおり天候は雨、コンディションはウエットとなった。4日朝に恒例となった久万高原町役場でのセレモニアルスタート実施し、クルーはステージへと向う。ラリー北海道後にインタークーラーの損傷が発覚したという新井大輝は、ラリージャパンを含めた終盤3戦に向けて、パーツを交換。「とりあえず、マシンに不安のない状況でスタートに立てました」と、笑顔を見せている。

SS1はスタートの段階で雨が上がっており、少しずつ乾きはじめた路面をドライタイヤで走ったコバライネンが一番時計。ウエット4本を選んだ新井大輝に10.6秒、奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス・ラリー2)に19.6秒、鎌田卓麻/松本優一(シュコダ・ファビアR5)に21.0秒、勝田に21.2秒もの差つけた。滑りやすいコンディションとなったSS2は、新井大輝がコバライネンに2.2秒差のベストを刻み、その差を8.4秒に縮める。8.0秒差の3番手タイムでまとめた勝田が、奴田原と鎌田をかわして、首位から27.0秒差の総合3番手に浮上。29.5秒差の総合4番手に奴田原、31.7秒差の総合5番手に鎌田のオーダーで続く。

サービスを挟んだ午後のセクション、路面はさらに乾きつつある。SS3は午前中と同様にコバライネンが新井大輝に0.8秒差のベスト。SS4は新井大輝がコバライネンを7.0秒差も引き離す、会心のベストタイムをたたき出し、その差を一気に2.2秒差にまで削ってみせる。

結果的にオープニングステージの貯金で、首位の座を守ったコバライネンだが、「午後はあまり良い走りができなかった。今朝はドライタイヤをチョイスしたことで、大きなタイム差を築くことができた。午後はヒロキの方が速かったね。SS4は悪くない走りができたと思ったのに、明らかにスピードが足りていない。何かトライする必要があるけど、何を変更すべきか分からない」と、マシンの状況に納得していない様子。

午後、コバライネンを射程にとらえた新井大輝は「午後はできれば4本ドライタイヤが良かったんですが、フロントだけドライにしました。ギャンブルでしたが、2秒差まで縮められて良かったです。ヘイキ(コバライネン)さんに、10秒以上離されてしまうと、プレッシャーのないコントロールモードに入ってしまうので……」と、笑顔を見せた。

1分17秒4差の総合3番手に勝田、1分31秒5差の総合4番手はSS4で奴田原をパスした鎌田。1分33秒4差の総合5番手に奴田原、午後のセクションはコバライネンと新井大輝に続く3番手タイムを揃えた福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアRSラリー2)が、1分43秒3差の総合6番手につけている。



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